家人のお供で夏物の着物姿で歌舞伎を観た。
八月納涼大歌舞伎、演目は「ゆうれい貸屋」「舌切雀」である。
いい席で相当楽しめた。
私は日本の伝統芸能にはとんと不案内であり評価云々はいたしかねる。
むしろ今日までいかに進化していったかには興味がある。
今の歌舞伎は男ばかりの異質な世界である。
元々、歌舞伎は江戸時代初期の人、出雲の阿国の歌舞伎踊りに起源がある。
「かぶき」は「かぶく(傾く)」から来ており、常識破り・型破りなものを意味する。
女性が踊っていた歌舞伎は、江戸幕府の方針によって突如、女性の踊り禁止になる。
今でいえば「宝塚」禁止になってしまう。
ならば「男が女装すればいいのか」と発想が行くところがおもしろい。
ところが少年歌舞伎は衆道トラブル発生でこれも禁止。
成人男子に限るで収まって現在に続くようだ。
江戸幕府は何に付け「過剰を抑える」政策をとって新たな文化を抑圧、その殻を破る反発エネルギーで町民文化が進化熟成した。
機会があれば能・狂言・浄瑠璃などにも挑戦してみたい。
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