大阪での打合せに前乗り。
校正作業の打合せの他に河村瑞賢の本で使う写真撮影。
といっても瑞賢が開発した安治川水運の地に発つ碑を撮影するだけのこと。
朝早く実家を出て近鉄で奈良公園へ。
西国観音巡礼9番興福寺南円堂へ納経。
興福寺は中金堂の復元工事がずいぶん進んでいるようである。
私が学生だった30年以上も前は興福寺といえば五重塔と東金堂国宝館の仏像をみるのが主目的だった。
2018年の落慶ということなので新しくなったらまた来ねばなるまい。
五重塔の前でスペイン人カップルに「写真撮って」と頼まれる。
久々の英語で「あんたらリーガはどこが好き?」と尋ねたら「マドリー」だと。
クラシコで負けた直後もあり「おらはバルサのクレさ、この前はよかったね」と返しておいた。
今日は春日大社に参詣。
前回はたぶん高校生の時だと思う。
主の社殿に釣り灯籠が並んだ光景しか記憶にない。
月日が経つとずいぶん感慨も変わるもので天気もよいので晴れ晴れした気分である。
私の記憶では京も奈良も社寺はくすんだ寂びた感覚なのであるがどうもこの頃は「清廉」といった感が強い。
もちろん、営々とした整備事業のおかげでもあるのだろう。
国宝殿は少々期待外れ。
時期を逸してしまった国宝の大鎧をみたいものである。
東大寺南大門の仁王様にあいさつだけして大阪に向かう。
陽が落ちる前に撮影をすませたい。
瑞賢の顕彰碑は彼が掘削した安治川のほとりにひっそりと建っていた。
瑞賢なくして天下の台所は成立しえなかっただろう。
ぼちぼち続けている西国観音巡礼の納経のため高槻に向かう。