映画の感想をざっくばらんに、パラパラ読めるよう綴っています。最近は映画だけでなく音楽などなど、心に印象に残ったことも。
パラパラ映画手帖
No1428『モデル』~撮影風景を眺めている人々~
2019-10-26 / 映画
シネ・ヌーヴォで、フレデリック・ワイズマン監督の特集が始まっていた。
今年の夏に公開された
新作『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』を観て、
眠くて、見事に、撃沈してしまった私は、
今回の特集、いまひとつ乗れなくて、敬遠していたが、
今日、なんとなく興味本位で行ってみて、
とってもおもしろくて、
なんて映画らしい映画なんだろうと思った。
1980年の作品。
NYのモデル事務所の、いろいろな人たちをとらえる。
誰かにフォーカスするわけではなく、
男性、女性、いろんなモデルたち、
モデルになりたくて、事務所に面接にきた人たち、
面接する人、
電話で撮影の連絡をする人、
カメラマン、照明…。
モデルの男性にインタビューしているのも興味深かった。
CMでストッキングの撮影風景を写しているのは、
本当にきれいな足で、美しかった。
膝から下を少しずつ角度をつけて上げていく…。
モデルの仕事も、肉体労働であり、
忍耐の世界なんだと感じた。
CMの撮影を、
人通りの多い路上でやっているのをとらえる。
通りすがりの人たちや、
建物の窓から見ている人たちの姿がとても心に残った。
撮影している横を手をつないで歩いていく老夫婦。
同じ制服を着たおばあさんが
窓から仲良く、楽しそうに眺めていた。
警察官も、なんとなく気にしている。
モデルの人たち以上に、そういう人たちの姿が
テンポよく、ほんの一瞬だけれど、
小刻みにとらえられていて、まさに映画だった。
心地良い。
ワイズマン監督の他の作品も観てみたくなった。
これは、忙しくなりそう。。
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