映画の感想をざっくばらんに、パラパラ読めるよう綴っています。最近は映画だけでなく音楽などなど、心に印象に残ったことも。
パラパラ映画手帖
No1430『ミサイル』『ボクシング・ジム』~真剣な顔~
2019-10-30 / 映画
ワイズマン監督の作品は、
どうしてこんなにおもしろいんだろう。
知らない世界を観れるおもしろさ。
解説もないから、想像を膨らませる。
いつも、そこには真剣な顔がある。
それでいて、距離感もある。
興味深々に、
でも、一歩ひいて、冷静に見つめつづける目。
『ミサイル』1987年。
大統領だけが核ミサイル(ICBM)の発射を命令できるが、
その命令が下ったとき、
世界の破滅を承知で、
発射ボタンを押すことができるのか。
ソ連との冷戦時代、
核ミサイルをいつでも発射できる状況に置くことで、
ぎりぎりの平和が保たれていた。
この映画は、そんな時代の
アメリカ空軍基地での、ICBMの発射訓練の様子を
丁寧にとらえている。
候補生たちに対する、講師のレクチャーや質疑も
興味深かった。
どんな命令が違法か。
軍人としての誇り、プライド、
努力、チームワーク。。。
『ボクシング・ジム』2010年
テキサス州のロード・ジム。
経営する、元プロボクサーのロード氏が
人間くさくて、魅力的。
一か月、いつでも来てよくて、50ドル。
若い女性も多い。
赤ん坊を連れて、ジムの傍らに寝かせて
練習に励む女性。
みんな黙々と練習している。
真剣に練習している姿は、誰も美しく、
今、どんなことを考えているのか、
心の中で、何に向き合っているのか、
どんなことを目指しているのか、想像する。
パンチング・ボウルや、タイヤをつかった練習は、
リズムが大事と教えられている。
ボクシングもリズムなのだ。
私も、今、ピアノを練習しているけれど、
スクリーンの向こうの彼らのような
真摯な気持ちで向かえているのかしらと
自問自答した。
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