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No634『遠距離恋愛 彼女の決断』~金曜の孤独にぴったりの映画~

ある想像をしてみた…。 かつて学生のときには年間百本以上も映画を観ていた 映画ファンの男が、齢50も近く、会社で中堅職となり、 今や毎日仕事に追われ、残業続き。 でも、月に一度の金曜だけは、つきあいは断り レイトショーで一人スクリーンに浸る幸せに包まれる。 そして、今日は懐かしのドリュー・バリモアを観に足を運ぶ…。 金曜のなんばのシネコンのレイトショー。 薄暗い観客席の後方に、ちらばって座って . . . 本文を読む
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No633『義兄弟 SECRET REUNION』~美味しそうに飯をほおばる男~

『グエムル-漢江の怪物』のラスト、 家族を喪った男の子と一緒に こたつでごはんを食べるソン・ガンホを思い出した。 本作でも同じ。ラストショットじゃないけれど、 一人、食卓でごはんをほおばる彼がいた。 本当に人間くさくて、こんなに美味しそうに飯を食べる男はいない。 混雑した街の安食堂で振り向くと、 後ろでソン・ガンホがごはんをかきこんでいた、 なんてありえないけどあってもおかしくないと思えるぐらい . . . 本文を読む
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No632『クロッシング』~鬼気迫るイーサン・ホーク~

ジュリー・デルピーとのラブ・ストーリー『ビフォア・サンセット』で すてきな魅力的な青年を演じたイーサン・ホークが一転、 本作では、生活に終われ、罪の意識を抱きながらも 悪に手を染めてしまう警官を演じる。 ぎすぎすして、すさんだ表情に驚いた。 (あるいは、こちらの方が、彼らしい役どころなのかも?) 動機が引越し費用のためと、庶民的な話で、 どんどん追い込まれていく。 その引越しが妻子の健康やら父と . . . 本文を読む
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文楽~舞台という名の宇宙を垣間見る~

数年ぶりで文楽を観た。 幕見席という、最後列の1、2列の両脇わずか16席。 ここだけは、1時間から2時間、1,000円から1,500円程度で 約4時間半の文楽の一部、何幕かだけを 楽しめる。 この幕見席を初めて利用したが、 意外によかった。 文楽は背丈60センチ程度の小さな人形だし 動かす人形遣いの表情もみえないから おもしろさは半減と思っていた。 ところが、 舞台袖の太夫と三味線とは ちょうど . . . 本文を読む
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