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No641『神の結婚』~やっぱり目が離せないモンテイロさん~

京都駅ビルでのポルトガル映画祭に通いづめの3日間。
いきなり初日に沸点まで達して、
あとは、新たな発見もしつつ、ぼちぼちでした。

とにかく、
オリヴェイラ監督作品の簡潔明瞭さに
感嘆するばかりです。
わからなくても何か、あちこち、おもしろいのです。

今回、私にとっては大発見のモンテイロ監督作品にしても
ずっとどきどき、わくわくしながら、
スクリーンに見入ってしまう。
そんな純粋な楽しさにあふれていました。

とりわけ『カニバイシュ』は、思い出しただけでも
椅子から立ち上がって、
意味もなくうろうろと部屋を行ったり来たりしたくなるような
おもしろさ。
不可解というのが、こんなに楽しく感じられるのも、
映画だからでしょうか。

このほか、
『トラス・オス・モンテス』も
田舎の道や、緑や、土がとてもきれいで、
子ども達も生き生きしていて、
みごたえのある、とても美しい映画でした。

そして表題作『神の結婚』。
冒頭から
モンテイロ監督演じるデウスは
黄色いシャツで現れて、
公園の池の縁で食事をするのですが
缶のふたやワインの栓を開けては、ポンポンと勢いよく放り投げて
笑わせてくれます。
悲鳴も聞こえないのに
デウスが池へ行くと
唐突に女性が溺れているというのも、なんだかびっくり。

本当にいつも真剣で、まじめにやっていて、
おとぼけや、茶目っ気もあって、愛おしい存在。
ベッドシーンでのやせた背中は強烈でした。
監督自身、どこか達観しているというか、
超然としているところがあるので、
安心して観られるのでしょうか。

こうしていろいろ思い出してみると
『黄色い家の記憶』のラストシーンも
もう1回観たくなるわけで、
19日まで続く京都駅ビルでの映画祭は平日ばかりなので
12月11日からのKAVCまでおあずけです。
『アニキ・ボボ』『ラスト・ダイビング』は
次回のお楽しみとなりましたし、
オリヴェイラ、モンテイロ監督作品、『トラス・オス…』は
可能な限り再見したいところです。

まずは、19日金曜に休めたことを
神様、デウス様に感謝して
12月を心待ちにしたいと思います。
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