一昨日の拙エントリー「ルーマニアで女子大生が殺害された件とアイセックという団体について」は、2ちゃんねるに複数のスレッドが立つなど大きな反響をいただき、転送先のBLOGOSサイトを含め賛否多数のコメントを頂戴しました。特にアイセックに関して、一部拙エントリーの主張に対する誤解もあるように思われますので、今一度整理しておきたく思います。
小職の主張を分かりやすくまとめると以下の2点に集約されます(ただしアイセックからの文書コメント公表前時点で申し上げています)。「大人」「こども」という表現は、組織の「あるべき」を示す目的で使用しましたが、議論が感情論に流されやすいので今回は一切使用しません。
①今回の事件に関して再発防止の観点から、被害者自身の落ち度検証とは別に、学生運営による非営利集団アイセックの海外インターン・シップ派遣運営について、その問題点の有無と改善策について今後十分な検証がなされる必要がある(必要に応じて政府関係機関の監視強化も検討課題)。
②被害者のインターンシップ派遣アレンジの当事者であるアイセックが、今回の件に関して会見の開催はおろか一部隠ぺいと言われても仕方のない行為の疑義も含め積極的な情報開示をしていないことは、事件に関する直接責任云々だけでなく道義的責任上からも許されることではなく、組織運営の常識を逸脱している。
①は平時のリスク管理の問題、②は有事の危機管理の問題です。念のために申し上げておきますが、私の主張は特定の思想的背景を持って申し上げておるものではなく、またアイセックつぶしでもアイセックに個人的な恨みや嫌悪を持って語っているものでもありません。あくまで小職の職業的な見地から、組織運営と言う観点で再発防止に向け「あるべき」を申し上げているに過ぎません。
一部の方からのコメントには、「アイセックは確固たる国際組織であり、国際人材育成において素晴らしい実績を残すなどの実績からみても、責めをおうような組織ではない」「アイセックのこともよく知らないで、勝手な憶測で批判をするな」というものがありました。小職の見解はあくまでアイセックの実績がいかなるものであるかにかかわらず、一般論として人命に関わるようなリスクを負う組織活動が、今現実に尊い人命を失うような事件にかかわっている以上、再発防止の観点から上記の2点は最低限勘案すべきということであります。
さらに一般論で申し上げれば、組織運営上の問題点を洗い出す場合に、組織の過去の実績と言うモノに惑わされることが最も正確性を欠くことにもつながります。また、有事の対応こそが本当の意味での組織の実力を社会に示す場でもあり、過去の素晴らしい実績の数々や名誉も、有事の誤った対応一つで一瞬にして失われてしまうものなのです。その意味で、上記2点のポイントの2点目については、早急かつ明快な対応が求められているとの意図をもって前エントリーを執筆したものでもあります。
なお20日の夜になって、ようやくアイセック・ジャパンから以下のような短いコメントが発表された模様です。
<アイセックジャパン コメント>
ルーマニアに渡航した邦人女性が同国内で亡くなられたとの報道がなされておりますが、当団体ではご遺族のご意向を踏まえ、本件に関して一切の説明を差し控えさせて頂きます。
2012年8月20日
特定非営利活動法人アイセック・ジャパン
このコメントについては、組織の対応としてどうなのか以前の問題として、自己の組織が直接かかわった事件で被害者の尊い命が失われているにもかかわらず、故人に対するお悔やみの言葉ひとつもないという事実に愕然とさせられました。私はこのコメントから、アイセックの組織として大きく欠落している何かを感じずにはいられません。これが3つめの問題点ではないでしょうか。
皆さんは、どうお考えになりますでしょうか。
小職の主張を分かりやすくまとめると以下の2点に集約されます(ただしアイセックからの文書コメント公表前時点で申し上げています)。「大人」「こども」という表現は、組織の「あるべき」を示す目的で使用しましたが、議論が感情論に流されやすいので今回は一切使用しません。
①今回の事件に関して再発防止の観点から、被害者自身の落ち度検証とは別に、学生運営による非営利集団アイセックの海外インターン・シップ派遣運営について、その問題点の有無と改善策について今後十分な検証がなされる必要がある(必要に応じて政府関係機関の監視強化も検討課題)。
②被害者のインターンシップ派遣アレンジの当事者であるアイセックが、今回の件に関して会見の開催はおろか一部隠ぺいと言われても仕方のない行為の疑義も含め積極的な情報開示をしていないことは、事件に関する直接責任云々だけでなく道義的責任上からも許されることではなく、組織運営の常識を逸脱している。
①は平時のリスク管理の問題、②は有事の危機管理の問題です。念のために申し上げておきますが、私の主張は特定の思想的背景を持って申し上げておるものではなく、またアイセックつぶしでもアイセックに個人的な恨みや嫌悪を持って語っているものでもありません。あくまで小職の職業的な見地から、組織運営と言う観点で再発防止に向け「あるべき」を申し上げているに過ぎません。
一部の方からのコメントには、「アイセックは確固たる国際組織であり、国際人材育成において素晴らしい実績を残すなどの実績からみても、責めをおうような組織ではない」「アイセックのこともよく知らないで、勝手な憶測で批判をするな」というものがありました。小職の見解はあくまでアイセックの実績がいかなるものであるかにかかわらず、一般論として人命に関わるようなリスクを負う組織活動が、今現実に尊い人命を失うような事件にかかわっている以上、再発防止の観点から上記の2点は最低限勘案すべきということであります。
さらに一般論で申し上げれば、組織運営上の問題点を洗い出す場合に、組織の過去の実績と言うモノに惑わされることが最も正確性を欠くことにもつながります。また、有事の対応こそが本当の意味での組織の実力を社会に示す場でもあり、過去の素晴らしい実績の数々や名誉も、有事の誤った対応一つで一瞬にして失われてしまうものなのです。その意味で、上記2点のポイントの2点目については、早急かつ明快な対応が求められているとの意図をもって前エントリーを執筆したものでもあります。
なお20日の夜になって、ようやくアイセック・ジャパンから以下のような短いコメントが発表された模様です。
<アイセックジャパン コメント>
ルーマニアに渡航した邦人女性が同国内で亡くなられたとの報道がなされておりますが、当団体ではご遺族のご意向を踏まえ、本件に関して一切の説明を差し控えさせて頂きます。
2012年8月20日
特定非営利活動法人アイセック・ジャパン
このコメントについては、組織の対応としてどうなのか以前の問題として、自己の組織が直接かかわった事件で被害者の尊い命が失われているにもかかわらず、故人に対するお悔やみの言葉ひとつもないという事実に愕然とさせられました。私はこのコメントから、アイセックの組織として大きく欠落している何かを感じずにはいられません。これが3つめの問題点ではないでしょうか。
皆さんは、どうお考えになりますでしょうか。
20代なんて殆んど経験積んでない子供。
良いこと悪いことの判断できても
危険回避とか 断る勇気とか 判断がその時のピンチ度で左右される。
何年も経っているけれど 他人のことながらご家族の精神状態が心配。
お悔やみがないのは社会通念上
異常で訴訟対策かと勘ぐってしまうくらいだ
本来今回のような事こそマスメディアが突っ込んで報道していくべきなんでしょうね
AIESECがこれだけ常識から外れた対応をしていれば
普段のマスゴミであれば嬉々として連日報道してると思いますが…
関係者は上記大学教授さんとかのツイッターでの発言を見るに責任逃れに必死なんでしょう
この組織において、「代表」は大学教授の方です。
学生サークルが何かしでかしたとしたら、その顧問は大人として、学生たち(=子ども)に、責任の取らせ方を教えていかねばならないと思います。大人、子どもという表現で著者が表そうとしているのはそういうことだと思っているので、まったく違和感を感じませんでした。
亡くなられた方のご冥福を祈り、ご遺族に弔意を表すのが第一でしょうし、同様の事が今後内容にするために、今回の件の原因の追及は為されなければならないと考えます。
大人だって同様だ、と言ったのでは、何か叱られたときに、誰々君もやっていたよ、という子どもと同じであります。大人であろうが子どもであろうが、取るべき責任は取らなければならないと思うのです。
Twitterの中で呟いています。
太田康広 @yohta
ルーマニアの日本女性殺人事件については、アイセック・ジャパンの方針にしたがい、先日、過去の関連ツイートを削除したところです。ただ一点、事実誤認があるようですので、その点、説明します。
太田康広 @yohta
私を、アイセック・ジャパンの代表と考えて、ご連絡いただく方がいらっしゃいますが、私はNPO法人アイセック・ジャパンの代表でも理事でもありません。慶應義塾大学の学生団体であるアイセック慶應義塾大学委員会の理事(顧問の教員)です。
*引用 終わり
日本の各地の有名大学に委員会が有る以上間接的とはいえ委員会を設置させている大学にも問題があると思われます。大学名称を使わせている以上無関係とは取らない人も多いと思います。また被害者が所属していた(アイセック東京大学委員会ブログ)には被害者の投稿した記事が鋸っています。ただ所属先のこの委員会からもお悔やみ等は一切ないです。
いくら高学歴で勉強が出来ようが日本人としての常識などが欠落しているのならそんな組織は国民が潰さなければいけません。監督省庁も速やかに事情を聴くなりしNPOの指定を先ずは取り消すべきだと思います。ただアイセック自体が刑事罰を受けるかどうかは法律家では無いので分かりません。あくまでだんまりを決め込むというのであれば潰されていく道しか残らないでしょう。
で、ようやく昨日付け(22日)で「おくやみ」のようなお知らせが、このNPOのサイトに掲載されました。
==引用 始め==
ルーマニアに渡航された日本人女子大学生の訃報につきまして
この度、ルーマニアに渡航された益野友利香さんが、忌むべき事件により逝去されましたことに対し、
強い憤りを感じております。故人のご冥福を衷心よりお祈り申し上げます。
最愛のご家族を亡くされましたご遺族の深い悲しみのご心情をお察しし、心からお悔やみ申し上げます。
なお、当団体ではご遺族のご意向を踏まえ、引き続き本件に関して一切の説明を差し控えさせて頂きます。
2012年8月22日
特定非営利活動法人 アイセック・ジャパン
会長 椿 弘 次
==引用 終わり==
これは「おくやみ」の表現なんでしょうか? なんか妙な日本語表現に思えます。まず「憤り」よりも「悲しみ」を表現すべきでは?
あと、最後は「一切の説明を差し控えさせて」です。
このNPOは活動を停止してはいないのですよね? 今月も来月もこのNPOの手引きで何人も学生さんが海外へ行く予定なのですよね? いったいどうなっているのでしょう?
拙ブログでの、他のエントリーも含め社会事件、経済事件に対する見解の表明目的は、事件の問題点の指摘および是正を求めることを通じて、世のビジネスに携わる皆さんに、ビジネスの「あるべき」を伝え役立てていただくことにあります。アイセックに関するふたつのエントリーも全く同様の観点で執筆をしております。
ですから本エントリーでも問題にしたいことは、アイセックの誤った対応を指摘し是正を促すことと、ビジネスに関わる(これから関わる人たちを含めた)全ての読者が同じ過ちを起こさないことです。また、うがった思想を持ってアイセックつぶしを目論むような人たちに利用されないためにも、自己の見解の拠り所を改めて示す必要があるとの観点から本エントリーは執筆しました。
現段階では、拙ブログが微力ながら世論を盛り上げ、本事件に関しアイセックが誤った対応に気がつきそれを是正する方向に動いてくれることを切に望んでいます。もちろんアイセックつぶしは本意ではありませんが、世論につぶされるという危機感を感じてもらい、その重い腰をあげ正しい組織運営をもって再生させることにつながることは望むところでもあります。(情報提供的な価値の有無よりも、知らぬ存ぜぬを決め込むアイセックに気づきを与えることを念頭に2本目のエントリーは執筆をしています)
ご理解賜れば幸いです。
今日の記事でも先日の記事でも貴方はアイセックの運営者が学生であることを強調しておられます。
「大人」「こども」という表現が「あるべき姿」という意味ならば「学生による運営について
は監視が必要」などと言及することは不自然ではないですか?
本当に問題としたいのは何なのでしょうか?
・学生によるビジネス全て(学生特有の甘さ)
・アイセック・ジャパンのみを対象とする
・アイセック・ジャパンと同様のビジネスを行う全ての組織
今一度、自分の中で整理を付けられることをオススメします。
そもそも議論が感情に流されやすいというより、先日のアイセックに関する記事そのものが感情で書きかれたもののようにも見えます。
若者一人が亡くなられたので感情的になるのは分かりますし、それが悪いとも思いません。
しかしその一方で、問題を提起したいのか?問題を解決したいのか?人として当然の感情を表明したいだけなのか?はハッキリとしたほうが良いと思います。
また残念ながら筆者の記事は現状で、ネット上の名も無き人々がアイセック・ジャパンをバッシングするためのリンク先にしかなっていません。
ここでの記事はアイセックの最新情報も問題も既に取り上げられた後での記事になりますので、情報提供媒体としての価値は薄いはずです。また、元々注目度の高い内容で既にネットのそこら中で非難や議論が巻き起こっているなかで貴方が提供できる価値とは何でしょうか?
筆者の本意でないところでアイセックつぶしの象徴に祭り上げられてしまうリスクも充分あるかと思います。
最後になりますが、私もアイセック・ジャパンには遺族の了解をとった上での情報公開はしてもらいたいし、するべきだと思いますね。それが海外を志すものへの注意喚起となり、ひいては人名を守ることにも繋がるはずです。
実際はそのような単純なものではないと思います。(憶測ですが)
アイセックはきちんと説明するべきだと思います。