日本一“熱い街”熊谷の社長日記

組織論の立場から企業の“あるべき”と“やってはいけない”を考える企業アナリスト~大関暁夫の言いっぱなしダイアリー~

マスコミは、旧態然関係「小沢―西松建設」に強く退場を勧告せよ!

2009-03-07 | ニュース雑感
民主党小沢代表の公設第一秘書の逮捕にからんで、世間は大騒ぎです。私が考える本件に関する問題点は2点あります。

まず小沢氏の問題から。テレビで自民党のお歴々や評論家方がおっしゃるように、何をおいても小沢氏の「国策調査」発言は全くのナンセンスです。追求の鉾先かわし以外の何者でもなく、またそういう発想自体、自分がそういう権力の横暴な振りかざしををする人間だからこそ出るものであると思います。

権力の横暴な振りかざしとは、まさに今回問題になっているような公共工事発注をちらつかせた建設業界への献金要請など、その代表的なものです。つまり「国策捜査」発言は、はからずも“疑惑”の渦中の政治家自身が「俺自身そういう横暴をやる男だよ」と言っているようなものなのです。この部分だけを見ても本件はかなり“クロ”っぽいと思わずにはいられないのです。

次に、“小沢周辺報道”の陰でどちらかというと予想外にマスコミの扱いが軽い、西松建設の企業体質の問題です。とにかく、違法な献金をしてまで自社に発注を持ってこようと言うのは、どこから見ても“立派な”コンプライアンス違反行為です。本件はトップも関与した事件であり、企業体質そのものが即刻「退場」を命ぜられるべき類のものであると認識をし、この観点で徹底した問題追及をしないといけないと思います。

違法なやり方であったかどうかとは別の問題として、いまどきの企業として1年あたりで1政党に約2500万円もの献金をして(明るみに出ているいない併せて自民党関係宛を含めれば、恐らくこの倍は裕に超えていると思われます)、自社のビジネスに有利に働かせるための政界とのパイプ作りをするという“旧時代的”考え方が、厳然と存在していることが信じられません。これは、単に西松建設だけの問題ではなく、ゼネコンという業界全体としての古い体質が影響しているように思いますが、その辺の業界内実態の詳細も併せて今後のマスメディアの報道姿勢に託したいと思います。

“旧時代的”と言う意味で再び小沢氏側に目を向ければ、今時のこのような1社からの年間2千万円を超えるような献金は“下心”ギトギトであり、これを平気な顔をして受取、ましてや報道によれば小沢氏側から要求もしていたというのは、仮に小沢氏が知らなかったとしても、事務所の体質として問題視されるべきものであります。さらに言えば小沢氏個人の問題としても、「知らなかった」と言うことが嘘なら即刻逮捕ですし、本当だったとしても小沢氏の管理責任は重大な問題であると思うのです。

いずれにしましても、重大なコンプライアンス違反企業西松建設は「退場」モノでありますし、旧態然とした不透明なやり取りを平気でしているような政治家を首相候補に座らせたまま総選挙を迎えようなどという政党は、どうかしていると言わざるを得ないと思います。マスメディアは何を恐れて世論調査の結果を報じるのみのいまだゆるい論調でいるのか分かりませんが、もっともっとハッキリとした表現で西松建設および小沢氏を厳しく糾弾し、両社に対して明確に「退場」勧告をすべきであると思います。

※念のために申しあげますが、私は自民党擁護の立場で本件意見しているものではありません。