-畑沢通信-

 尾花沢市「畑沢」地区について、情報の発信と収集を行います。思い出話、現況、自然、歴史、行事、今後の希望等々です。

背中炙り峠の楯跡の縄張り図を作成中

2017-09-16 17:11:40 | 歴史

 「縄張り図」と言うのは、城跡研究者の専門用語のようで、城跡などを図にしたものです。「縄張り」は古めかしい言葉ですので、城の建築用語として戦国時代からも使われていたのでしょうか。私には分かりませんし、解明したいとも思いません。

 私は「背中炙り峠の楯跡」の縄張り図らしきものは、既にこれまで作ったことは作ったのですが、最終的に5千分の1地形図に当てはめると、かなりの誤差が生じています。それもそのはずで、Googl Earthの航空写真から植生の違い手がかりにして線引きしたものですから、二重の誤差が生じる運命にありました。原因の一つは、Google Earthの航空写真が何枚もの写真をコンピューターで調整してつなぎ合わせていることから生じます。写真というものは、元々、中央部分と周辺部分、高低差等の収差を持っています。かなり高度が高いとその収差も小さいのでしょうが、少なくともgoogle Earthは収差が大きいようです。もう一つの誤差が生じる原因は、私が樹々の違いで線引きしていることです。樹々には高さがあり、航空写真は真上から撮影しているわけではなくて、どうしても斜めから撮影することになります。そうすると、樹々の高さ分が不明瞭にならざるを得ず、さらに樹々には枝葉が茂っていますので、水平投影してもその面積分が不明瞭になってしまいます。私はこれから本にまとめようとしているのに、余りにもいいい加減では読む人に申し訳がありません。それでなくても信用と実績がない私です。

 どうすれば解決できるかが分からずに、途方に暮れていましたが、神様仏様が助けてくれました。国土地理院のホームページで航空写真を眺めていますと、昭和22年に米軍が撮影した白黒の航空写真が出てきました。そのころ、何処の山も樹々が伐採されていましたので、地形がよく現れています。我が楯跡も、古道、堀切、切岸を判別できました。しかも、かなりの高い所から広い範囲を一枚の写真に撮っていますので、歪みも少ないようでした。より精度の高いものを財団法人日本地図センターからインターネットで購入しました。送料を含めて4,629円でした。航空写真にパソコンで楯跡の判別できる線を書き入れて、それに5千分の1の地形図をパソコン上で重ねることによって、等高線と楯跡の位置関係を特定できました。5千分の1では小さ過ぎますので、コンビニのコピー機で4倍ぐらいに拡大して記入用の地形図にして縄張り図の原図を作りました。それをケント紙に鉛筆でトレースしました。ところが、最終的にペンで清書する作業が、ど素人には難しすぎます。思うように上手く描けません。その下手な途中の縄張り図が次の写真です。笑われても、罵られても頑張ります。

 もう、こんな面倒な作業はこりごりです。私の性分には合いません。この楯跡が最初で最後にします。二度とこんな大変な作業には手を出したくありません。私が知っている専門家は、何百枚もの縄張り図を作成しました。しかも学者が本業ではなくて、別の仕事を完ぺきにこなしていた方です。恐らく休みの総てを捧げた活動だったのでしょう。私にはできません。ただただ感服する次第です。