温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

新横浜フジビューホテル 日帰り入浴

2024年08月09日 | 神奈川県

(2023年4月訪問)
2023年3月に東急と相鉄の新横浜線が開通し、神奈川県東部の鉄道旅客の流れに変化がもたらされました。相鉄沿線と東急がつながることで、県央部から都心へのアクセスが飛躍的に向上するとともに、県内各部のみならず渋谷や目黒など東急沿線などから新横浜へのアクセスが良くなったため、状況によっては品川より新横浜から東海道新幹線へ乗り継いだ方が便利になるような状況も生まれています。

私も一介の鉄ちゃんとして、開業フィーバーが落ち着き始めた1ヶ月後の4月に現地へ向かい、開通したばかりの駅や路線、旅客の状況を確認してまいりました。個人的な感想としては、開業して間もないのに結構利用客が多く、早くも県民の足として定着していることに驚きました。
さて、東急新横浜駅の駅窓口で東急「のるるん」と相鉄「そうにゃん」のツーショットを撮ってから・・・


私は新横浜でひとっ風呂浴びることにしました。駅至近にある「新横浜フジビューホテル」は温泉の自家源泉を所有しており、その温泉に日帰り入浴利用することが可能です。こちらは駅前の通りに面したホテルの正面ですが・・・


温泉浴場の入口は角を曲がって路地に入った先の西館にあります。


なお路地を入ってすぐのところにあるホテル駐車場には、この直下から温泉を汲み上げていることをアピールする看板が立っています。


西館に入り、エレベーターもしくは階段で地下へ下るとすぐに温泉浴場です。
券売機で料金を支払って券を受け取り、下足箱の鍵と入浴券を受付に差し出しますと、引き換えに大小の各タオルとロッカーキーを受け取ります。つまり手ぶらで利用が可能なのです。実に便利ですね。

脱衣室はそんなに広くないものの頻繁に清掃が入るため清潔に保たれ、気持ち良く利用できます。また室内にお水のサービスが用意されていますので入浴前後の水分補給も万全。


浴場入った途端、ふんわりとアブラ臭が鼻孔をくすぐってきたのでビックリ。まさか新横浜の駅前でアブラ臭のお湯に出会えるとは。温泉のアブラ臭といってもいろんなタイプがありますが、こちらの香りは日本海側の富山や新潟あたり、もしくは山形県などで湧くグリーンタフ型温泉によくある石油的な匂いです。
なお受付で「滑りやすいので気をつけて」と注意を受け、聞いた時にはありきたりの注意喚起かと高を括っていたのですが、実際に浴場に踏み入れてみると、床が本当に滑りやすくてこれまたビックリ。おそらく温泉成分の影響でしょうけど、匂いといい滑りといい、なかなか面白い温泉のようです。なお、浴場入口付近に温泉のかけ湯がありますので、入室直後に頭からお湯を被ってアブラ臭を満喫するのも良いかと思いますよ。


中華圏の建物を連想させる丸い飾りを潜った先に洗い場があり、8ヶ所のシャワーが設けられています。


洗い場の隣にはサウナと水風呂が並び、さらにその奥には1階地上(屋外)と吹き抜けになっているスペースがあって、ベンチに腰掛けてクールダウンすることができます。私が利用した時には、広くてゆったりとした温泉浴槽よりも、サウナと水風呂やこのクールダウンゾーンを行き来するお客さんが多かったようです。自家源泉が自慢のお風呂ですが、実は温泉よりもサウナ目当ての利用客の方が多いのかもしれませんね。


入浴槽は2つに分かれており、広いジャグジー槽と、その6割程度の大きさの普通の温泉浴槽で、いずれも鼈甲色(飴色)且つ笹濁りのお湯が張られています。私が訪問した時には後者の普通温泉浴槽の方が若干熱めの湯加減でした。広いジャグジー槽では、成分が濃い温泉にありがちな、泡がなかなか消えずに湯面に残る現象が起きており、ビジュアル的にもお湯の濃さを実感できました。加水は無く加温・循環・消毒は行われていますが、消毒に関してはあまりに気になりませんでした。

なお両浴槽の間にあるS字形の湯口からチョロチョロとぬるい温泉が出ているのですが、、おそらくこれは生源泉ではないかと思われます(間違っていたらごめんなさい)。化石海水型の温泉なので非常に塩辛く、アブラ臭を有し、ツルスベな浴感ながら強烈に火照ります。分析表によれば炭酸イオンを多く含んでおり、その数値だけ見ると滑らかな感触が強そうに想像したくなるのですが、実際には他のイオンも多いため炭酸イオンの存在感が埋もれてしまい、数値の割りにツルスベ感は控えめです(それでも一般的な温泉よりはしっかりツルスベ感があります)。また化石海水にもかかわらずヨウ素が少ないのも特徴的と言えるでしょう。なおアンモニアや臭素はしっかり多く、それゆえお湯から漂う匂いも強いのでしょう。
都市部の駅前にもかかわらず意外な良泉に出会える温泉浴場でした。


新横浜温泉
ナトリウム-塩化物温泉 33.2℃ pH7.73 蒸発残留物14800mg/kg 成分総計15751mg/kg
Na+:5210mg, NH4+:42.3mg, Mg++:65.5mg, Ca++:251mg, Fe:2.54mg,
Cl-:9030mg, Br-:39.3mg, HCO3-:654mg, CO3--:24.0mg,
H2SiO3:139mg, HBO2:24.7mg, CO2:24.1mg,
(平成27年11月12日)
加水無し
加温・循環・消毒あり

神奈川県横浜市港北区新横浜2-3-1
045-473-0021
ホームページ

14:00~23:30 (最終受付22:30) 最終月曜定休
1500円(温泉のみの場合) 貸タオル付
ロッカー・シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★+0.5



コメント
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