温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

鹿野郷 盈家温泉民宿 後編(温泉プール)

2015年09月10日 | 台湾
前編の続きです。
お腹を満たした後は宿へ戻り、水着に着替えて宿自慢の温泉プールでのんびり過ごすことにしました。

●温泉プール
  
「盈家温泉」の温泉プールはお昼13時から夜11時までの営業ですので、翌朝出発してしまう私は夜間しか利用できません。このため今回の記事では夜間に撮ったものが中心となりますが、そのほとんどが暗くてよく見えないので、翌朝の清掃作業中に撮ったものも一部織り交ぜながら紹介してまいります。プールは緑と花々で彩られたガーデンの中に設けられており、静かで長閑な雰囲気です。



上画像はプールサイドにあるシャワールーム入口の様子。青と赤の暖簾がかかっており、男女別内湯の存在を期待してしまいますが、そのような設備はなく、更衣室を兼ねたシャワールームのみです。
棚にはビート板が積まれていますが、後述する冷水の大きなプールで泳ぐために用意されているのでしょう。


 
裏手には個室風呂が5室ほど並んでいますから、水着で温泉に入浴するのはイヤという方はこちらのご利用を。2人サイズの石風呂は、私が泊まった客室に備え付けられていたお風呂とほぼ同様。


 
プールは温泉槽と冷水槽があり、温泉槽は更に大中小の3つに分かれています。小浴槽に湯口があって、そこから中浴槽、そして大浴槽へと順に流下する造りになっており、小浴槽が最も熱い43℃前後、中浴槽は41℃前後、そして下流に当たる大浴槽は35℃未満のぬる湯となっていました。
左(上)画像は3つの温泉槽を一つの画角に収めたもので、右(下)画像は大きな槽だけを写したものです。プールの半分ほどは蔦のような植物で覆われている屋根が立てられており、その上から無数にぶら下がっている蔓が南国風情を醸し出していました。大きな浴槽は湯尻であるため入浴した際に肌へ伝わる鮮度感がいまいちなのですが、不感温度帯ゆえに体への負担が気にならず長湯でき、しかもこの槽は屋根が掛かっていないため、クローズされる夜11時までの1時間、私はこの大きな槽で満天の星空を眺めながら、のんびり長湯して過ごしました。


 
上2枚は同じく温泉各槽を翌朝8時頃に撮ったもの。こちらのお宿では毎朝全ての浴槽でお湯および水を完全に抜いて、高圧洗浄機で清掃しているのですが、ちょうどその作業中でした。毎日きちんと清掃しているため、午前中は利用できません。


 
同じく朝に撮った画像です。左(上)画像に写っているパイプは打たせ湯で、右(下)画像の空っぽなプールは冷水槽です。冷水と言ってもヒヤっとするような清冽さは無く、体感で25℃前後という中途半端な温度でしたが、長さとしては20メートル近くありますから、水遊びをしたいちびっ子や、しっかり泳ぎたいスポーツ派の方の需要を満足させてくれるかと思います。


 
話を温泉槽へ戻します。上画像は中・小の各温泉槽を撮ったもの。150元で日帰り入浴も可能であり、この晩は夜10時くらいまでゆっくり湯浴みを楽しむご夫婦の姿が数組見られました。台湾人の生活と温泉は、いまや切っても切れない関係になっているのかもしれません。
お湯は無色澄明でとてもクリア。味や匂いはかなり弱く、癖のないアッサリとしたタイプなのですが、僅かに石膏味と金気、そして焼き石膏のような芳ばしい匂いが感じられます。基本的にはツルスベの滑らかな浴感ですが、何度も肌をさすっているうちにちょっとだけグリップが効き、硫酸塩が辛うじて存在感を主張しているようでした。施設の案内には掛け流しである旨が記されているのですが、おそらくその説明に偽りはないでしょう。特に湯口からお湯が注がれる小浴槽の熱いお湯は、シャキッとしたフィーリングが気持ち良く、逆上せそうになりながら何度も入ったり出たりを繰り返しました。行き当たりばったりで泊まったお宿でしたが、良心的な料金設定、綺麗な施設、そして清らかなお湯と、温泉宿として十分満足できました。


碳酸氫鈉泉 30℃以上 溶存物質500mg/kg以上
HCO3-:250mg以上, SO4--:250mg以上, Cl-:250mg以上, CO2:250mg,

台東県鹿野郷鹿野村中華路一段86号  地図
089-561615
ホームページ

日帰り入浴13:00~22:00
150元(春節のみ200元)
ロッカー・シャンプー類・ドライヤーあり
屋外の温泉プールは水着と水泳帽着用。

私の好み:★★+0.5
コメント
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