OBERON 日記

1999年1月25日。パソコン通信から始まった公開日記。
できれば、死ぬまで続けたい・・・(爆)。

さてと・・・(^^;

2007-12-25 19:57:53 | Weblog
昨日、話しかけたことなんですが・・・そう、わたし個人の、キリスト教に対するイメージみたいなものを、改めて話そうかなと。とはいっても、同じ事は書けないし・・・一度、腰砕けしているので、どう展開していくか、自分でも予測できないんですけどね・・・話って、ほんと水物ですから(爆)。

改めて、宣言しておきますが、わたしはクリスチャンじゃありません。かといって、仏教徒でもないです。どの宗教にも帰依していないという意味では、無神論者に分類されるのかな・・・まっ、つまりはそういう人間です。

でも、世界三大宗教に限らず、長く続いてきた宗教には、何かしら学ぶものがあるとは思っています。哲学や思想はもちろん、社会の仕組みや政治に関しても、宗教の影響なしに成り立たないのが、人間の歴史ですから・・・やっぱり、宗教というのは、人の心に何よりも深く関わってきたと思います。

で、たまたま、わたしはキリスト教に縁があり、少々、学問として学んだ時期もあったので・・・いろいろ考える機会も与えられたし・・・聖誕祭という、この時期に相応しく、この宗教の「こいつぁ~凄いね」と思った部分をお話しようかなと、そう思ったわけです。もちろん、反対に「どうなの」ってこともありますが、この時期ですので、良い方の感想を述べたいと思ったわけです。

ではでは、まいりますか・・・

一つは、OBERONの会報にも書いた事があるし、けっこう折にふれ話していることなんですが・・・個人的に、エデン追放のエピソードは、よく出来た話だとおもっています。

一般的には、このエピソードは、人間の罪の始まりを描いたもので、『原罪』と言われて、何よりも悪いことってことになっているのだと思いますが・・・どうも、そういう体裁をとりつつ、真意はそうじゃなさそうに感じられる作りになっているんですよね。

エデン追放の話は、かなり有名なので、キリスト教なんて知らんという人でも、なんとなくどこかで聞いたことがあるんじゃないかと思うんですが・・・一応、ざっと説明しておきますね。えっとですね・・・まず、神様っていう、何でも出来る凄い存在があったわけです。で、その神様が、世界ってものを創ってみようかなと、世界を作り始めたわけです。で、ある程度、環境部分が整ったところで、そこに自分に似たモノを配置したくなった。それで「男」を創ったんですね。これが、アダム君です。で、しばらく様子を見ていたら、なんか足りない気がして、神様は、アダムのあばら骨をとって、「女」ってものを創ったんです。それが、イブちゃんですね。で、二人を世界の東にあるエデンって土地の園に住まわせたんです。

エデンは、とっても豊穣な土地なので、アダムもイブも、何の苦労もなく、毎日楽しく自由気侭に暮らしていました。ただ、一つだけ、神様に禁止されていることがあったんですね。それは、エデンの園の中心に植えられた、善悪を知る知恵の木の実だけは、絶対に食べちゃいかんということだったんですね。アダムは、それを真面目に守っていた・・・というか、あまり何も考えずにいたんですけど、蛇がイブに近づいて「食べちゃえば」って、唆すんですね。で、イブは、アダムを誘って、一緒に、その実を食べちゃうんですよ。

もちろん、神様にはバレちゃいます。で、二人は、エデンを追放されてしまうわけです。何も考えず、たいして働かず、ふら~と楽しく暮らしていける「夢見心地の無垢」でいられるエデンから追放されて、自分で考え、自分で判断し、悩んだり迷ったり間違って後悔したりしなくちゃいけない、そして働いて生活しなくちゃいけない、さらには死という終わりを迎えなきゃいけない、今の我々の状況になってしまったわけですね。

これね・・・単純に読めば、今の我々の状況は、神様の言いつけに逆らった懲罰をうけている状態ってことになるんですけど・・・ほんとうに、そういうことを言いたいがための物語かなって、疑問に思いませんか?

それにね、このエピソードって、ものすごく子どもが親から自立していく過程に似ていると思いませんか?

そう、そうなんですよ・・・人が人として自立するためには、絶対な存在に逆らっても、自分の興味や自分の好奇心を大切にして、自分の判断で行動を選び取っていかなくちゃいけない・・・人の始まりは、まさにそうして、絶対者である神様に逆らう事から始まるんだって・・・すごく、象徴的じゃありませんか。

しかも、神様は、最初から、それを予想して・・・っていうか、そんな風に自ら成長していく生き物&世界を作りいと思ってたんじゃないかと思わせる節があるでしょ。でなきゃ、わざわざエデンの園の真ん中に知恵の木をすえて、わさわざ「絶対に食べちゃ駄目だぞ」とは言わないでしょ。喩えが可笑しいけど、まさに孫悟空がお釈迦さまの手の平の上で転がされてるみたいなことだったんだなと、そう思わせるエピソードなんですよね。

つまり、われわれの世界は神様に否定された場所ではなく、成長していく事を神様に期待されている世界なんだぞってことを、こっそり伝えているエピソードだと思うんですよね。人が驕り過ぎないように、でも、自己否定しすぎないように、工夫されたエピソードだなと思うんですよね。

あと、もう一つは・・・まさに、クリスマスだからお話したい事なんですけど・・・新約聖書から、キリストの人性について(^^;。

さっきのエデンの話は、旧約聖書のお話で、キリスト(救世主)と呼ばれるイエスさんが生まれる前からあったものなんですよね。で、新約聖書っていうのは、もっぱら、イエスさんに関するエピソード集なんです。

で・・・キリスト教では、イエスさんは「神の子」なんですが、その神の子さんは「神」ではなく、かといって「人」でもなく、「神であり人である」という不思議な存在なんですよね。実は、これに関しては、キリスト教の中でも、揉めに揉めた歴史があるようです。だって、信者なら、どうしても「神」であって欲しい思いに偏るでしょ。だから「人」であることを、どう受け入れるのか・・・それが大変なようなんですよ。けど、なら「半分神で半分人」なのかとか、いや「神寄りの人」だろうとか・・・割合論になると、それは違うだろうと。「完全なる人であり、完全なる神」でないと駄目だと・・・延々と議論が続いた後、本流では、そういう結論に達したようなんですよね。

で・・・この、イエスさんが、人なんだってことが、キリスト教の最も凄い部分で・・・実際、新約聖書の中では、それをハッキリと意識したエピソードが記されているわけです。何より大切なエピソードである「十字架による死」を迎える直前に、イエスさんは弱音を吐いているんですよね。出来れば、止めたいナァって言ってるんですよ。具体的にいうと、ゲッセマネというところで、神様に、そっとそうお願いしているんですね。さらに、十字架にかかってからも、恨み言を言っちゃったりしてるんですよね。

でも、もし、あなたが聖書の作者なら、ここは主人公であるイエス君には、毅然とカッコよく死なせませんか? なのに、全篇、イエスさんの偉業を讃えてるはずの聖書物語の中の、一番クライマックスで、イエスさんに、ものすごく人間臭い、悲しみとか、苦しみとか、恨みとか、そういう美しくない感情を表現させているんですよね。これは、ほんと、スゴイと思いました。

あっ・・・何も説明せずに、話を進めてましたが、なんでイエスさんが死ななきゃならないか・・・キリスト教の一番大切なテーマを、まったくすっ飛ばしていましたね。

表面的には、人気者になってしまったイエスさんのことを妬み恐れた人たちに陥れられて、冤罪で殺されるってことなんですが・・・本質的には、全く違うんですよね。イエスさんは、生まれたときから、罪なき罪で死ぬ事が決まってたんですね。なぜなら、それが神さまと人間の間で交わされた約束だったからなんですね。そう「旧約聖書」「新約聖書」の「約」は「約束」なんですよね。

このあたりは、わたしもよく分からないので(分かってたら、クリスチャンになってますよね(^^;)、ちゃんと説明できないんですが・・・人間の罪は、あまりにも深くて、人間の反省や努力だけでは贖いきれないので、神様が、自分の一人息子を犠牲にすることで、人間たちの罪を贖ってくれるんだそうです。ん・・・

と・・・ほんとに、この部分は、巧く説明できないんで・・・逆に、不思議感が募ってしまいますね・・・せっかく、クリスマスだってことで、キリスト教の凄いと思う部分を紹介しようと思ったのに・・・う~、逆効果か(^^;。

でも、まっ、この部分は、いかにも砂漠の宗教らしいなと捉えるか、あるいは日本人的に武士道精神の部分で何となく理解してもらって・・・詳しくは、本職の人に聞いてください(爆)。

とにかくね・・・救世主のポジションにあるイエスさんを、単純にヒーローにしてしまわずに、人間臭さを強くアピールする部分に、キリスト教の・・・っていうか、聖書を創った人たち、歴代の聖書プロジェクトに関わってきた人たちの、人間に対する理解の深さに感心させられるなぁと、そう思うわけです。

ん・・・あまりにも大きなテーマだから、まったく説明できなかったなぁ。自分の考えを述べる前に、もっと的確にキリスト教について説明できなきゃだめなんですけど・・・それは、わたしには無理ですものね。

なんだか、二日にわたって、混乱し混乱させただけって結果ですが・・・やっぱり、クリスマスですし、駄目でもトライする事が、わたしの誠意と思ってくださいまし・・・ああ~、ほんと、スミマセンでしたぁ!!

それから・・・これ、読み返したら、絶対に消したくなると思うので・・・読み返さずにUPします。誤字脱字はもちろん、文章にツジツマがあわない部分があるとおもいますが、なんとぞ、勘弁してやってください!!