ヌマンタの書斎

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群青 YOASOBI

2021-03-24 12:05:00 | 音楽
まだ少数派だとは思うが、日本語の歌が世界で関心を引くことが増えたように思う。

従来、日本の歌手が世界で売れるのは非常に難しいとされていた。例外的に坂本九の「上を向いて歩こう」(英語題スキヤキ)などがヒットしたことはあったが、例外中の例外であった。

日本語の発声は、英語のみならずスペイン語、アラブ語などと比べて異質なので、海外で売れることはないと言われていた。ただし楽曲自体は売れることもあった。典型的なのはYMOの「ライディーン」だろう。由紀さおりの「夜明けのスキャット」も同様だと思う。

日本語は母音過多というか子音をあまり使わない言語なので、世界的には少数派である以上に特異な言語である。おまけに文字は表意文字である漢字と、表音文字である平仮名とカタカナの併用という厄介な言語だ。その日本語で歌われる以上、世界の人々が関心を持ちづらいのは当然だと思う。

仕方ないと思っていたからこそ、昨年の故・松原みきの「真夜中のドア」ヒットには驚いた。駐烽ワりやの「プラスティック・ラヴ」も売れているらしい。驚くのは、歌詞の意味が分からないのに売れていることだ。

最近だとYOASOBIの「夜に駆ける」、Adoの「うっせいわ」あたりが、海外で評判を呼んでいたようだ。歌詞の意味も分からず、単純いメロディだけで評価しているようで、ユーチューブのリアクション動画などで数多く取り上げられている。

海外で売れる曲は、多くの人たちが使う言語で歌うのが当然だと思っていたが、時代は変わってきたようだ。一つには日本のアニメの影響がある。世界中で放送されている日本のアニメではオープニングソング及びエンディングソングが日本語で歌われている。

学校で日本を習わずとも、アニメで日本を知り、その結果日本に関心を持って来日する外国人は年々増える一方だ。日本語は喋れなくとも、アニメの歌は日本語で歌える人が少なくない。

また日本語で歌っているのに、ビジュアル的な要因とパフォーマンスで人気があるアーティストも出現している。女の子3人と成人男性のメタルロックバンドであるBABYMETALなんぞ、日本よりも世界での売り上げのほうが大きい。また、きゃりーぱみゅぱみゅも海外人気は高かった。

余談だが、BABYMETALのメインボーカルの女の子の歌唱力は、ちょっと別格というか、日本人離れしたストレートな歌い方。メタルロックという視点ではなく、単純に歌唱力という点だけでも凄いです。

それにしても、日本人が知らないうちに、日本語の歌が世界に少しずつ広まっていたようだ。これにはネットが大きく貢献している。既成のレコード会社や放送番組に頼らず、自分で好きな音楽を検索して見つけ出せるようになったからこそだと思う。

ちなみに、YOASOBIの「群青」は私の最近のお気に入りだが、この曲も欧米からアジアまでわりと人気がある曲だ。もちろん、まだまだ少数派であり、メジャーな人気だとは思わない。

それでも件pは国境を超えるというが、日本語の歌が国境を超えて聴かれていることは、正直嬉しいですね。

もっとも日本では、英語の歌が洋楽として人気があることを想えば、さほど不思議ではないかもしれません。私としては、スペイン語圏の歌や、イスラム圏の歌、中華圏の歌も日本で、今少し聴かれるようになると嬉しいのですけどね。

コメント (2)
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