ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

震災から十年

2021-03-17 12:13:00 | 日記
もう十年前なのですね、あの東日本大震災が起きたのは。

私の事務所がある銀座の裏通りにあるオフィスビルは、かなり古いビルですが、実はけっこう地震に強い。鉄筋コンクリート造りなのですが、高度成長前に建てられただけに、使っている砂が海砂ではなく、川砂を使っているそうです。

つまり砂に含まれる塩分が少ないので、コンクリに混ぜても鉄筋を錆びさせる可能性が低い。また古い造りだけに、建物の梁もぶっとく、最近のお洒落なオフィスビルではまず見ない作りとなっています。

そのせいで、あの地震の時も揺れることは揺れたが、棚の上の書類が落ちてきただけで、事務所内の片づけはすぐに終わった。むしろ大変だったのは、帰宅できるかどうか、でした。

震災後、すぐに近場のホテルに電話を駆けまくったのですが、空き室は全て埋まっていました。スタッフの一人は既に諦めて、事務所内で仮眠するとのこと。もう一人は電車が動くのを確認してから帰宅。いつもの3倍時間がかかったようです。

私は夜9時まで事務所内で仕事してましたが、地下鉄が動き出したとの報を受けて、帰宅を決めました。女性スタッフを事務所内に一人残すことに躊躇いはあったのですが、むしろ男女二人で残るほうが世間体が悪いかと思い、彼女に戸締りを頼み帰宅の途に付きました。

たしかに地下鉄は動いていましたが、むしろ乗り換え駅の渋谷が凄かった。井の頭線に乗るにに行列が300メートルちかくになっていたのですから。徒歩で帰宅することも考えたくらい。

幸い一時間半ほど待ってから、電車に乗れました。ただ深夜遅くに帰宅したら、家の中は本だらけ。本棚が揺れで崩壊していたため、無理やり詰め込んでいたことが裏目に出て、足の踏み場もない状態。

結局、日が昇る直前まで片づけをして、ようやく寝場所を確保したのも懐かしい思い出です。この件があって、私はようやく不要な本の整理に踏み出せたものです。

さすがにその日は休んだものですが、電車の復旧は早く、わりと仕事への復帰は簡単でした。ただ、計画停電のせいで銀座の街が暗いには参ったものです。

その時の経験から、いざとなったら歩いて帰宅することは常に念頭にありました。ただビジネス用の革靴で十数キロを歩くのが、少し不安でした。決して長距離を歩くのに向いている靴ではありませんから。

また私自身、五十代半ばを過ぎて足腰の衰えを自覚してきて、少々長距離を歩く能力に自信を無くしています。そこで昨年から仕事時に使ってきたビジネス用の革靴を、徐々にウォーキングシューズに切り替えています。

カジュアルなものではなく、スーツで履いても不自然でないデザインなことがャCントです。しかも足に優しいというか、クッション性が高く膝や腰への疲労も少ない気がします。そしてなによりも軽い。

この一年ほど使ってみて、その履き心地には満足しています。これなら震災等で電車が止まっても、銀座から自宅まで歩いて帰宅できそうです。

ただ、軽いだけに耐久性には少々疑問あり。多分2年くらいで買い替える必要がありそうなくらい軟いです。私が長年愛用してきた某S社の革靴ならば、手入れさえしっかりしておけば十年以上履き続けられました。

この点だけが残念ですが、足腰に優しい履き心地は、もう手放せない。

震災から十年、地震大国の日本だけに、いつかは再び大震災に見舞われることでしょう。神経質になる必要はないと思いますが、日ごろからある程度の準備はしておいたほうが良いと思います。
コメント (2)
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