ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

「エンダーのゲーム」 オースン・スコット・カート

2007-08-29 09:26:00 | 
ファミリーコンピューター、通称ファミコンが登場してから、早20年以上たつ。

あまり室内遊びを好まなかった私も、ファミコンではけっこう遊んだ。ドラクエをはじめとしたRPGゲームが中心だったが、たまにはスポーツゲームでも遊んだ。なかでもお気に入りだったのが、野球ゲームであるファミリースタジアム通称ファミスタだった。

PS3やWiiの流麗にして細緻な画面と比べると、ドットが透けて見えるような粗雑な画面ではあったが、実に面白かった。3頭身のキャラが、今となっては懐かしいが、それぞれ癖があり、使いこなす楽しみがあった。

当時はまだ、プロ野球協会との版権もとってなかったため、「すぐる」(カーブが曲がる曲がる、ただしスタミナなし)といった分る人には分る名前を使っていた。私のお気に入りはナムコ・チームのピノ。速い、速い。シングルヒットでも、下手すりゃランニングホームランを狙えた。ただし、打率が低いので滅多に打てない。

あの頃、時々やっていたのが「賭けファミスタ」だ。一試合100円を賭けてゲーム。友人の家で、酒を飲みながら遊んだ。だいたい15分前後で一試合終わるので、丁度良かった。

ところがだ、この遊びに子持ちのママさんが加わると、驚いたことに強い強い。なんでも子供たちとの遊びで馴れているらしく、あっというまに連勝だ。昼間仕事があるため週末ゲーマーに過ぎぬサラリーマン連中は、見事なカモだった。

でも、その強豪たるママさんも子供たちには勝てないそうだ。やはり、あの手のゲームは子供が強い。子供の遊びに対する執念もさることながら、TVゲームのような新しい遊びに対する適用能力の高さが決め手だと思う。

このTVゲームは、現在アメリカ軍では兵士の育成に使われているそうだ。とりわけ操作の難しい軍用ヘリや、今やコンピューターの塊と化した戦車、戦闘機でも、操縦士養成のためのシュミレーター・ゲームとして活用されていると聞く。たしかに効果的な使用法だと思う。

その使用を極限までに高めたのが表題の作品だ。けっこう長編なのだが、最後のどんでん返しは見事の一言に尽きる。あたしゃ、びっくりして思わず本のページをしみじみ眺めちまった。

「やられた~」

参りました、感服です。こんな楽しみがあるから読書は止められませんね。
コメント (3)
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