ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

「ONE PIECE」 尾田栄一郎

2007-08-01 09:25:42 | 
先週で10周年だそうで、週刊少年ジャンプの表紙を飾っていた。もう、10年なのか。

好きか、嫌いかといったら困る漫画でもある。好きではないが、無視しえない魅力があると思う。好きでないのは、その絵がゴチャゴチャして、全体を把握しづらい点が気になるからだ。もっといえば、細かい点まで描き込みすぎる。もう少し省略して背景を書けば、全体的にすっきりすると思う。

ただ、かなりのこだわりを持って描いていることも分かる。分かるが私は漫画を読む時、単にコマを追うだけでなく、全体的なコマの配置から漫画を認識するので、ャCントをしぼらずに徒に描き込まれると、むしろ全体の印象が薄くなると考えている。

人物造型、ストーリー展開(少々饒舌に過ぎる)、絵柄の面白さ等は一流だと思うので、私としては凄く残念に思っている漫画でもある。実際、細心の注意を払って描かれている。例えば、子供が読者であることを考えて、むやみやたらと残虐な場面は描かない。そのあたりの気配りは、他の漫画家も見習って欲しいものだ。

漫画に迫力を出すためか、必要以上に残虐な場面をはめこむ漫画は少なくない現状に不満を持っていたので、その点は高く評価している。もっとも、この漫画、案外大人のファン(特にチョッパー)が多いことでも知られている。不満を持つ人もいるかもしれないが、あくまで子供が読むことを配慮していることは偉いものだと思う。

一時期人気低下に悩んだ、週刊少年ジャンプの屋台骨を支えてきた漫画だが、少し長すぎないか?主人公の祖父や父まで登場してきたが、それでもエンディングが見えない。果てが見えない展開に、私は少々不安に思っている。ジャンプは人気がありながら未完になっている作品(「バスタード」「H×H」)が少なくないだけに、殊更心配だ。

日本では、海賊ものはあまり人気が出ない。漫画、小説を問わず、不思議と不人気な分野だけに、この作品は是非とも無事見事なエンディングを迎えて欲しいと願っています。
コメント (6)
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