All Things Must Pass

森羅万象 ~ 歩く印象派

落雷で中3生徒6人に足のしびれ、山歩き中 佐野北中学校ハイキング

2007年06月10日 17時56分33秒 | カミナリ(雷)は怖~い!
>先日、雷は恐いという話「今も昔も雷は恐い」を書いたばかりだが、大惨事にならずによかったものの、実施した学校側の責任が問われる落雷事件が午前中に起きた。

      上:9時54分ごろの落雷状況(東京電力HPより)
>栃木県の岩舟町では、午前11時に約110ミリの記録的大雨となり、関東各地で激しい雷雨の一日であった。

2007年06月10日13時16分  朝日comより

 10日午前9時50分ごろ、栃木県佐野市と岩舟町などの境にある三(みかも)山付近で落雷があり、ハイキング中の佐野市立北中学校3年の男子生徒6人が足のしびれなどを訴えて病院に運ばれた。いずれも症状は軽く、ほかの生徒にけがはなかった。

 佐野署の調べや同校によると、このハイキングは同校の毎年恒例のイベント「三毳・唐沢縦走」で、全校生徒675人と職員42人が午前8時10分に入山した。落雷後はすぐに下山し、引率の職員が同校に連絡。同校に残っていた職員が119番通報した。

 宇都宮地方気象台によると、県内全域で8日から継続して雷注意報が出されていた。同校は「雷までは予期できなかった」と話している。

>学校側は「雷までは予期できなかった」と責任逃れの発言をしているが、3日前から関東地域には寒気が入り込んでおり「雷3日」のたとえそのまま「県内全域で8日から継続して雷注意報が出されてていた」ことを知らないはずはない。たぶん実施に当たって教職員の中でも見合わせる意見もあったかもしれない。しかしバカな管理職が何か根拠のない判断(「雷ぐらいで」の発言をする阿呆はかならずいる。)で強行したことは想像に難くない。山歩きのセオリー完全無視の愚行だ。準備の不足、判断の誤り、危機対処の甘さが厳しく問われる。新田次郎の『聖職の碑』でもよく読んで欲しい。死者が出なかったことが救いだ.

>佐野北中のHPにこの行事が誇らしげに書かれていた!
「三毳・唐沢縦走」より
「本校では、特色ある学校行事の一環として、三毳山・唐沢山の尾根の縦走を含めた学区内を歩く「三毳・唐沢縦走」(約33km)を実施しております。この行事は、ゴールを目指す過程での幾多の困難にも立ち向かっていく「がまんする気力」を養うとともに、体力の消耗やその場の状況に応じてどう決断するかなど、自らの判断力を試される体験を通して、「生きる力」を育むことを目的としております。」

>こんな偉そうなこと書いているが、正に「その場の状況に応じてどう決
断するかなど、自らの判断力を試され」たのが他ならぬ学校側だ。
「がまんする気力」とあるが雷が来ても「がまん」させる気だったのではないかと勘ぐってしまう。

 私も長い距離を歩くことは好きだが全校生徒675人と職員42人で33キロを歩き通すというのは正直言ってあまり意味があることとは思えない。日本人の悪い意味での慣行と言ったらいいのか、ある種の強制の匂いが伴っていて胡散臭い。


最新の画像もっと見る

20 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
S市か? (RESANDO)
2007-06-10 23:45:08
その昔(昭和25年)S高校の山岳部が
「谷川岳」でなだれに遭い、5人が亡くなっています。

当時の「アンナプルナ初登頂」のニュースに
テンションが上がり過ぎての
「無謀な計画」だったらしいのですが。

引率したのは25歳の先生。雪崩が起きた原因も
その先生が大声で「止まるな!」と叫んだから。

ちなみに谷川岳って、遭難死者781名で
世界ワースト記録なんですね。

高校一年生に冬山。そりゃヤバ過ぎるって!
返信する
谷川岳 (>RESANDOさん   ZERO)
2007-06-11 01:34:43
谷川岳での遭難死者年代別数は下記のように
戦後の30年代40年代に集中していますね。
その後、登山者の減少、登山道の整備、海外に目が向く等で死者数が減っています。
私も残雪の春山に登攀したことがありますが、下りでちょっと滑ってヤバかったです。やはり谷川は侮ってはいけない山だと思いました。

昭和 6年~16年  52人 
11年間で   4,7人/年

昭和17年~32年 143人
16年間で  8,0人/年

昭和33年~42年 255人 
10年間で  25,5人/年

昭和43年~44年  50人
2年間で 25,0人/年

昭和44年6月までの合計 500人 
39年間で 12,8人/年

昭和44年~2005年  281人 
36年間 で 7,8人/年

2005年現在までの合計 781人 
74年間で 10,6人/年
返信する
お世話様でした&おみやげありがとう (F本)
2007-06-11 06:17:28
 歩く事によって「がまんする気力」が養われるなら、私なんぞ
相当我慢強くなっているはずだけどな。
 数年前M市から月夜野まで13時間かけて歩いた。
返信する
M市から月夜野まで13時間 (>F本さん      ZERO)
2007-06-11 08:47:54
42 kmはありそうですね。(フルマラソンとほぼ同じ)
私より身体能力のあるF本氏ならではですよ。

学校の云う「がまんする気力」というのが実に怪しいです。いったい何をがまんするんでしょうか?
自分の発意に基づく行動ならまだしも学校行事というの中でのがまんといえば、強制的に歩かされていることへのがまんでしょうか。私なら反発系数値が上がるのみで「爆発」しちゃいますね。

とかくこの手の「みんなでいっしょ」みたいな行事に実は合意とか話し合いが欠落していることが多いのです。

たぶんこういう集団ハイキング主催者には単独行登山者の持つ自分への厳しさ(目指す山ととことん向き合う本来の自己責任)なんて到底理解できないでしょう。
返信する
こちらこそ(ちゃんぷる亭では) (>F本さん      ZERO)
2007-06-11 08:49:56
お世話になりました。(お土産ありがとうございました。)
なかなかリーズナブルなよい店でした。
O市にもあればいいな。
返信する
がんばり遠足 (Lady E)
2007-06-11 19:38:14
花見さんとわたしが通った小学校では、がんばり遠足っていうのがありました。世田谷にある学校から、みんなでプラプラ歩いていく遠足。1年生は深沢から砧ぐらいの短い距離。6年になると子供の国まで歩かされましたよ!

でもこれって我慢じゃなくてがんばり、だと思うけどなぁ。みんなでやると一人だけ脱落できないっていうプレッシャーが人をさらにがんばらせる。個人主義の国では多分やらないだろうね。何しろクラス担任のモットーは「やればできる」で、これを6歳から12歳まで叩き込まれたから、やるしかないべの人間になっちゃったと思います。それはそれはかなり疲れる性格でありますなぁ。
返信する
私は長いこと (>LADYさん      ZERO)
2007-06-12 12:34:08
非体育会系人生を歩んでいたために、この手の「行軍」は苦手でした。(今とはまるっきり反対!)
ただ歩くというのははっきり云って苦行でしかありませんでした。

他方、植物学者の伯父に連れられて行った植物採集の山歩きはたいへん楽しいものでした。単に歩くのが目的ではなく羊歯や野生の蘭とか樹木の観察をするためだったのでペースもゆるくて当時の私の身体に合ってたのでしょう。

現在の山歩きでも、鳥のさえずりから種類を同定(聞きなしといいます。)したり、葉っぱの形から樹木の名を定めたりできるのは伯父のおかげです。

せっかく歩くんだからもっと周囲の自然や事物をよく眺め、しばしそのなかに浸ってみることも大事だと考えます。
今でもただひたすら歩くというのは好きでないのはそういう経緯からかもしれません。
返信する
今更 (なみ)
2008-05-06 19:45:56
今更この記事みっけた・・・
佐野北中生です
これ本当怖かった。
半泣き状態になりながらも山を登らされたな・・・
てか、当日の朝に「雷のときはこうしよう」
的な紙配られたし、予期できなかったってのはうそかと思う。  つか、
>>中学校3年の男子生徒6人が足のしびれ
ってあるけど、2年でも病院行った子いるし
なんかうそだらけじゃん
返信する
これはこれは! (>なみさん       ZERO)
2008-05-13 19:13:14
佐野北中生の方からコメント。しかも、実際にあの雷を体験されたとあっては・・・・。かなり、深刻な状況だったことと思います。

ところで今年もやるんでしょうか?
返信する
Unknown (なみ)
2008-08-25 18:18:02
遅くなった。
やりますよ。
だけど山に登るんではなく
平坦な道を歩くみたいですね
返信する

コメントを投稿