映画の話でコーヒーブレイク

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サイコ  1960

2013-04-23 | 映画 さ行
昨夜NHKのBSでヒッチコックの「サイコ」を見ました。
たまたまチャンネルを変えたら始まったばかり。
ちょっとだけのつもりが・・・、最後まで見てしまいました。
随分むかしに何度か見た記憶があるのですが、現在公開中の「ヒッチコック」で、本作製作の裏側を
見たものだから、今までとはちょっと見る視点が違いました。
NHKさん、この放映はタイミングよすぎ~


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               サ イ コ

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 < ストーリー >
アリゾナの不動産会社に勤めるマリオンは、出来心から仕事で預かった4万ドル横領、
誰にも告げず車で逃走する。雨の中を運転し、道路はずれのにベイツ・モーテルに泊まる。
親切なオーナーの青年ノーマンは、モーテルの裏の屋敷で母と暮らしている。
マリオンがシャワーを浴びていると、突然侵入してきた影がナイフで襲いかかり彼女を殺害。
後から現れたノーマンは驚き、彼女の痕跡を消し、裏の沼に車ごと沈める。
マリオンの妹ライラと婚約者のサム、私立探偵のアーボガストが行方不明のマリオンを探し、
ベイツ・モーテルにたどり着くが、アーボガストも姿を消し、ライラとサムモーテルに乗り込むが・・・。


ヒッチコックは原作本を回収したり、上映開始後の入場を禁止したりと、
ネタバレにならないように工作したり、怖いもの見たさの心理を巧みに操作した様ですが、
何度か本作を見て、結末を知っているにもかかわらず最後までワクワクしながら見てしまいました。

ヒッチコックの妻アルマの発案により主役のマリオンが映画の前半であっさり殺され、
横領事件を描くと思われたドラマが不気味にそびえたつ屋敷をバックに不可解な事件へと転換、
鳥の剥製製作が趣味というおとなしそうなハンサム青年の不審な行動に加え、
屋敷から聞こえる青年の母親とおぼしき女の影と罵声。
不安と恐怖を盛り上げる引き裂くような金属的な効果音に迫力の白黒画面。
当時劇場でこの映画を見た人たちの衝撃は大きかったでしょうねぇ。

そして青年ノーマンの多重人格による倒錯した人格。
若かりし頃に見た時は、マザコンの変態か?としか思わなかったのですが、
今回、ノーマンの歪んだ人格を形成することになった母と息子の関係が
サスペンスのシーン以上に、胸を突きました。
なんとも、哀れで悲しいわぁ


妹ライラを演じるヴェラ・マイルズ。
ヒッチコックが第2のグレース・ケリーにしようとしたようですが、エリザベス・テイラー似の美人でした。
探偵を演じるマーティン・バルサムも精神科医を演じるサイモン・オークランドも
それぞれ「12人の怒れる男」や「ウエストサイド物語」をはじめ多くの映画で記憶に残る名脇役でした。
       
         マーティン・バルサム



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