映画の話でコーヒーブレイク

映画の話を中心に、TVドラマや旅行の話などを綴ります

ピラミッド 5000年の嘘  The Revelation of the Pyramids (ピラミッドの新事実)

2012-03-03 | 映画 は行
数年前、エジプトに行きギザのピラミッドの中に入りました。

狭い急な通路を中腰で昇り降り、梯子の昇り降りを繰り返し玄室へ。
翌日足は筋肉痛~。
3月末だというのに半袖Tシャツで汗が流れるほどの暑さ。
最後までついていけるか?と心配したのですが、きつかったのは最初の2日ほど。
体力のあるうちにハードスケジュールをこなしたようで、後は非常に楽しく異文化を満喫しました。
その時感じたのは「エジプト旅行は体力のあるうちに」ということでした。

「アラブの春」で旅行者のパンフレットからも姿を消したエジプトツアー。
あの時お世話になったガイドさん、夜行列車の車掌さん、観光客付きの警察官やお店のおじさん、
皆さん、今どうしておられるのでしょう?
観光立国エジプトの経済的打撃はどれほどなのか?・・・心配です。

「世界の七不思議」で唯一現存するギザのピラミッド。
どのようにして作ったのか?は、いまも確たるものはなく、諸説入り乱れるなか
このような映画ができたということですね。

以前TVのドキュメンタリーで見たフランス人建築家によるピラミッド建設方法は説得力がありましたよ。



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          ピラミッド 5000年の嘘
               The Revelation of the Pyramids


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原題は「The Revelation of the Pyramids」。
「ピラミッドの驚くべき新事実」というタイトルで、「5000年の」という日本語タイトルは
ちょっと強烈です。
      
この映画の主張は、
かみそり1枚入らないほどぴっちりと積み上げられた巨大な石は
計測すると「黄律分割」と「円周率」で驚くほど数学的に作られており、
現在の技術をもってしても果たしてつくれるかどうか?
重機もなく粗末な道具だけで20年でつくり上げるなんてとても人間技じゃぁない
ということのようです。

また、ピラミッドと他の地域の遺跡と線で結ぶと、赤道を傾けた線の上に見事に並ぶ。
これらの遺跡も、ピラミッド同様、高度な数学や暦、土木建築技術がなければ
作ることは不可能ではないか?

つまり、宇宙人だか何だか、人間以外の人たちが作ったのだという主張でした。
そして、これらの謎をエジプト学者たち?にぶつけ、否定的な意見が出ると、
これらの事実を無視するのだと一刀両断。

最後は、畳み掛けるようなナレーションで、
地磁気が反転したらとんでもないことになりますよーという脅しのような解説で、
「信じる信じないは あなた次第」というよりも
「これだけ見せたら信じるやろ? どや?!」といわれているような映画でした。

う~ん、話としては面白いけれど、これ「真実を紐解くドキュメンタリー」なんて言っっちゃって
いいんでしょうか?
チラシの「2012年 人類は過ちに気づく」って・・・マヤの人類滅亡説?

エジプト学者さんに聞くなら、吉村作治教授やエジプト考古学省のザヒ博士のご意見を
是非聞いてもらいたかったです。
別にエジプト学者さんたちは真実を隠蔽し嘘で固めているとは思わんけどなぁ~。

これを映画で劇場公開っていうのも・・・TVの2時間スペシャルでいいんじゃない?




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 ***** 見た 映画 *****

 3月 2日「赤ずきん」DVD



ヤング≒アダルト  YOUNG ADULT

2012-03-02 | 映画 や行
いよいよ」「ヒューゴの不思議な発明」や「戦火の馬」「マーガレット・サッチャー」の公開が
近づいてきましたね。
予告編を見て、ますます期待が高まります。

でも動物ものに滅法弱い私。
「戦火の馬」の予告編を見る度に、涙ぐんでしまいます。
予告編で泣いてるようじゃ~、本編なんて見られへんよ~?と教育的指導入りました。
でも、ハンカチを握りしめ、滂沱の涙ってことになりそうです
飼い主の少年の手を離れ、戦火を駆け抜け数奇な運命を辿る・・・アカン!これだけでウルウルや~




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         ヤング ≒ アダルト

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「『マイレージ・マイライフ』の監督に『ジュノ』の脚本家」、
「オスカー受賞キャスト&スタッフによる完全なコラボレーション誕生!」
「棘があるけど心温まる感動のヒューマンドラマ」
ゴールデングローブ主演女優賞ノミネート!他、世界中の映画賞を席捲!!
などというチラシの解説を読んで期待して鑑賞したのですが・・・これ、痛いなぁ!


 < ストーリー >
ティーン向け小説のゴーストライターをしているメイビスはバツイチの37歳。
仕事も私生活もうまくいかない彼女は今日も二日酔いの朝を迎えた。そこに一通のメールが届く。
音信不通の高校時代の元カレ、バディからの、子供の誕生を祝うパーティーの案内状だった。
突然のメールに動揺しつつも、バディとの青春時代を取り戻そうと、故郷へ戻る決心をする。
再会したバディが今だに自分に好意を持っているとカン違いし、彼を取り戻そうとして・・・。


メッチャ美人のシャーリーズ・セロン。でも・・・何だか性格悪そう。
着ているのはハローキティのTシャツ。
      

はい、この映画の中では高校時代の人気者気分がアラフォーになっても抜けず、
こともあろうに子供が生まれて幸せいっぱいの元カレをあの手この手で振り向かせようとする
かなり危ない自己中女です。

タイトルの「ヤングアダルト」はティーン向け小説のジャンルです。
「腐った魚の匂いのするこんな田舎町、大嫌い」とミネアポリスでティーン小説のゴーストライターを
しているけれど、人気が落ちてシリーズは打ち切り。本屋でたたき売り状態。 
落ち込んでいる時、何故か届いた元カレからのパーティー招待状。
今さら…何で?といぶかりながらも、彼は私のことが忘れらえないのでは?と勝手に解釈。
高校時代の自分が一番輝いていた時を思いだし、すがるような思いで、夢よもう一度・・・と
故郷へ帰ることにする。

先日友人のYさんから聞いたのですが、
認知症になると、むかし英語の先生をしていた方が、英語でしゃべりだしたり、
看護婦さんだった方が「患者さんを見に行かないと」と言い出したりすることがあるらしいです。
自分が一番楽しかったころ、バリバリ働いて生き生きしていたころに戻るらしいのです。
本作のメイビスと同じで、無意識に人生で一番楽しかった記憶の中で生きようとするのでしょうか。

            
チラシを見ると、
 セロンがズボラ・カッコよく演じて面白い!
 イタい笑いが満載
 エッジが効いていてとても面白い
 セロンが演じたからこそ短なりイタイ女じゃなくなった
などなど、よく読むと皆さん微妙なコメント。
美しいセロンが演じても、これはイタイし笑えない。
とても「心温まる感動のヒューマンドラマ」とは思えないんですが・・・。
それは見る人の年齢によるのかもしれません。

イタイなぁ~。
引くわぁ~。




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人生はビギナーズ  BEGINNERS

2012-03-01 | 映画 さ行
朝、目が覚めてビックリ!
明日から3月だというのに、外は一面雪景色です。
昼を過ぎても降り続き、底冷えがしました。
         
          横浜です。車も歩行者もまばらです。

映画を見終わって外に出たら雪は止み、あんなに降ったのが嘘のようでした。
帰宅後、すっぽり雪で覆われた車の雪を落とし、
明日の朝地面が凍ると困るので、塵取りで雪かき。久しぶりです。
年末、片付けを頑張りすぎて「テニスをしないテニス肘」で右肘リハビリ中だというのに・・・。
右腕をかばったら、左腕まで痛いやんか~



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         人生はビギナーズ   BEGINNERS

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 < ストーリー >
オリバー(ユアン・マクレガー)は38歳の独身のアートディレクター。
母が亡くなった後、75歳の父ハル(クリストファー。プラマー)から「私はゲイだ」と告げられる。
突如若々しいファッションに身を包み、年若い恋人を作り、人生を謳歌する父だが癌を告知される。
父の告白に戸惑いながら、看病をし看取ったオリバー。心を許せるのは父の愛犬アーサーだけ。
落ち込みがちなオリバーを友人たちがパーティーに誘い、そこでチャーミングなアナ(メラニー・ロラン)と
出会い恋に落ちる。二人の恋の行方は・・・?


先日クリストファー・プラマーがアカデミー助演男優賞を獲得した作品です。
アカデミー賞~!」で関東では日比谷のシャンテのみ、横浜でも公開してほしいと
書いたのですが・・・すみません、桜木町の「横浜ブルク13」で公開しておりました
というわけで、雪の降る中、早速桜木町まで行ってきました。


主役のオリバーがアートディレクターという設定だからなのか、とっても映像がスタイリッシュ。
ストーリーはマイク・ミルズ監督ご自身のお父様との関係を基に書かれた話だそうです。

50年代、60年代、ゲイは病気で、治療をすれば治ると医者から言われた父。
自分の愛で父のゲイを治したいと結婚した母。
そんな二人の関係を子供の頃からうすうす何だか変だと感じて育ったオリバー。
子供の頃から手をつなぐこともしなかった父とは親密な関係を築けず、愛することに臆病です。
父のカミングアウトに戸惑いながらも、子供の頃から抱いてきた疑問に納得。
でも、父と母の間に愛はあったのか?
そんな二人の間に生れ育った「自分」とは?と複雑な気分。

一方、長年ゲイであることを隠し続けた父は、カミングアウト後一気に生活を変える。
ファッションを変え、恋人募集広告をだし、若い恋人を見つけ、ゲイ友達と活動する。
ゲイに全く理解の無かった時代を残念に思いながらも、偽らない素の自分を出し、友人たちから慕われる父。
末期がんを宣告されても、誰にも言わず最後まで元気そうに楽しく過ごした父。

看病しつつ初めて心を開いて語り合ったオリバーは、父の、母の、自分自身の生き方を見つめ直し、
父を亡くした喪失感で沈む中出会ったアナに、自分と同じタイプの女性アナに共通点を見出す。
アナも父との関係に悩んでいるらしい。ちょっと変わった女性です。

「いくつになっても生き方を変えることはできる。
素直に心を開いて、思い切って一歩踏み出してみようよ。
つまずき、悩みながらも、愛する誰かと共に生きることが幸せだよ。」
と、そっと囁いてくれるような優しい映画です。

「ライオンを待っていて、待っても待っても来ない。
そこにキリンが来たら・・・それでもライオンを待つか?キリンと仲良くなるか?」 っという問いかけ。
人生に対する姿勢を問う謎かけです。深いなぁ。

アメリカ映画は父と息子の葛藤ドラマが多いです。

そうそう、大阪出身としては、これはは書いておかないと。
オリバーのお母さんは大阪人よろしく、息子に指でバーン! こけ方が悪いとダメだしです。
おぉ!と笑ったのは私だけだったような。大阪の劇場ではウケているのか? 外国でもやるんですねぇ。



クリストファー・プラマーは82歳を迎えても意気軒昂。ダンディーだわ~

ユアン・マクレガーは「フィリップ、君を愛してる」でこの人なかなかハンサムなんだと気付きましたが
本作でも愛に不器用なオリバーを好演 

          

最近メラニー・ローランの映画を立て続けに見ましたが、とってもチャーミングで、
柔らかな雰囲気の素敵な女優さんですね 

ジャックラッセル・テリアのアーサー役のコスモ君がとぼけた顔してカワイイ~ 
アーサーとオリバーの声にならない会話がいいね!




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 ***** 見た 映画 *****

 2月26日 「COFFEE AND CIGARETTES」DVD ジム・ジャーミッシュ監督作品

 2月28日 「ヤング≒アダルト」@TOHOシネマズ海老名

 2月29日 「人生はビギナーズ」 @横浜ブルク13

        「ピラミッド 5000年の嘘」 @横浜ブルク13 

金の首輪賞?!  Golden Collar Awards

2012-03-01 | その他
「金の首輪賞」ってご存知ですか?
今朝の情報番組で知りました。

アメリカの「Dog News Daily's」が今年創設した賞なのですが、

栄えある「劇場公開映画部門」の最優秀犬には・・・
映画「アーティスト」で熱演したジャックラッセル・テリアの「アギー」(10)
が選ばれました。
「アギー」はカンヌ国際映画賞でも「パルムドッグ」を受賞しています


候補犬は:

人生はビギナーズ」でアーサー役を演じたジャックラッセル・テリアのコスモ。

「ヤング≒アダルト」でシャーリーズ・セロンと共演しドルチェ役のハマー。

「ヒューゴの不思議な発明」でブラッキー役のドーベルマンのマクシミリアン。

50/50」でスケルトン役のデンバー。

最優秀犬アギーは、
「恋人たちのパレード ウォーター・フォー・エレファンツ」のクイニー役でダブルノミネートだったんですね。
リース・ウィーザースプーン主演の映画です。

2本の映画でノミネートは「アギー」だけなので受賞もうなずけます。
残念ながら、現在10歳の「アギー」は映画界を引退するそうです。

「人生はビギナーズ」のコスモもジャックラッセル・テリアです。
この犬種は、とぼけた顔してカワイイ~!ええ味出します。




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