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「保科節(ぶし)」を「チャイコフスキー」に聴く

2019年12月08日 | 作曲家 保科洋

昨晩 久しぶりに母校 岡山大学交響楽団の演奏会に。

岡山シンフォニーホールは開場前から多くの人が入場待ち。

入口のツリーのイルミネーションが、「暮の定期演奏会」の雰囲気です。

 

プログラムは、ベートーベンの序曲フィデリオ、リストのプレリュード。

メインがチャイコフスキーの交響曲№5と昔懐かしい曲ばかり。

指揮はもちろん 保科洋 先生。

案内と優待券をもらった時点で、必ず聴きたいと思っていました。

 

     

 

序曲は、初心者もいる1回生が、ステージに乗る初舞台。

緊張感からか、恐る恐るの音の出だしがあったものの初々しい演奏。

リストのプレリュードから保科先生の指揮。

一挙に50年前のオケのメンバーだったころの自分にタイムスリップです。

 

昔のリストはもっとテンポが速かった印象。

難曲のためコントラバス初心者の私が「指揮に追い付けなかった」ためかもしれません。

しかし 難なくこなす現在のオケのレベルに驚き。人生の「切なさ」さえ表現。

アマチュアの学生オケの最高水準でしょう。

 

チャイコフスキーはもっと完成されていました。

弦のしなやかさは秀逸。木管の安定感も。

低弦の人数がもう少し欲しかったのは、聴く側の欲でしょう。

 

チャイコフスキーの感傷と抒情は先生の指揮とベストマッチング。

テンポの揺らし方と「溜め」は何時聴いても私の心を動かします。

メロディラインの自在な動きとダイナミックス。

エネルギーをため込み、一気に解放。金管中心の「咆哮」に。

 

これぞ「保科節」、先生の指揮でないと聴けない演奏。

50年前の創成期には、先生は各パートの水準のばらつきに悩んだでしょう。

 

浜松在住の時代、娘たちの音楽への進路について相談していた時の先生の言葉。

音楽のプロは、「技術的にはうまい人は多い、でも『歌える』かどうかにかかっている」と。

音楽の道への厳しさを説かれました。

アマチュアへの提言は、「楽しいだけでも音楽、しかしうまくなればもっと楽しい」。

 

     

 

演奏会終了直後の楽屋に先生と奥様を訪問し、わずかの時間ながら会話を。

病後の指揮のハードさ、想像以上の体力消耗がある様子。

奥様から、私の母親を気遣う言葉も。

新見の我が家においで頂いた時から、母親は先生ご夫妻のファンになりました。

 

保科先生は、音楽の師であると同時に、「人生の師」。

音楽を人生の「縦軸」にし、就職の会社を選び、かみさんと社内結婚。

そして4人の娘を授かったのは、先生との出会いから始まったのです。

 

     

 

岡山から新見への車の帰途中、音楽の素晴らしさを反芻。

先生の健康と奥様のアテンドが永く続くことを願いながらの運転。

かみさんと母親への土産は、この夜のご夫妻のツーショットです。

 

画像   岡山シンフォニーホール

     シンフォニーホールのイルミネーション

     演奏会直後の先生ご夫妻   仲の良いご夫婦

     地元新見での先生      新見ウィンドアンサンブルで「風紋」の練習

 


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