のんちゃん雲に乗る

平成17年8月に還暦を迎えた記念に、ブログを始める。
私の趣味や日常を記録して、足跡としたい。

越前和紙の里

2008-11-17 | Weblog
書道の会から、越前和紙の里へ工房見学に行きました。
最初に立ち寄ったのは、岡太(おかもと)神社(写真上)と言って、紙祖神を祀る紙の神様です。ひなびた静かな神社でしたが、大きな銀杏の木がきれいに色づき見事でした。

次に行ったのが、無形文化財(福井県)の岩野平三郎氏の工房です。主に日本画家の平山郁夫氏などの紙を漉いておられます。
岩野氏自ら、紙の原料から説明してくださり、工房内をずっと案内してくださいました。水を使う冷たい仕事に、手袋もなしで皆さん作業されており、紙を無駄に出来ないなと痛切に思いました。
この岩野氏は平安朝の「打ち雲」と言う技法を研究再現された方で、特別に私たちにその作業の様子を実演してくださいました。
「打ち雲」は岩野氏だけしか出来ない紙です。なかなか見せていただけない作業だそうですが、今日は特別だそうです。全壊紙の大きさの白い紙に、紺の液を少しつけて、小刻みに漉き枠を上下に揺らしていかれると、紺の液がきれいなカーブを描いて上に上がっていきます。それを二度繰り返し、次には紫の液を同じようにしていかれました。見る見る内に平安朝の「打ち雲」の出来上がりです。なんだか手品を見ているような気分になりました。
打ち雲

無形文化財と言う肩書きがおありになりながら、気さくにやさしく素人の私たちにもわかるように懇切丁寧に色々教えてくださいました。もう感激の一言です。
最後に私達との記念撮影にも気軽に加わっていただきました。とても良い勉強をさせていただき、来て良かったと思いました。

次に訪れた、和紙センターでは私たちも色紙を漉く体験をしました。葉っぱや千代紙、金銀、絵の具などで模様をつけて漉く事が出来ます。私はシンプルイズベストと考え、金粉だけをあしらう事にしましたが、結局、「金に目が眩み・・・」(?)で、少し振りすぎてシンプルどころか、下品になっていしまいましたが、仕方ありません。
充実した一日でした。
岩野先生に「打ち雲」を分けていただくように直接頼んでくれると言うので、一枚3000円の「打ち雲」を2枚予約しました。しかしこの紙には手が震えて字は書けません。いつが自信を持って書けるようになるまで、置いておく事にします。いつになることやら・・・。

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