ホントニココドコ

●バイト

緊張してたけど、なんだか楽しかった。

場所は千葉。
郊外の巨大ショッピングモール内のスーパー。
周囲は超大型マンションが並ぶベッドタウン。
あんまりそういう場所に行ったことなくて、駅からモールへ向かうバスの中で不安になる。
横に広い建物や広大な駐車場に慣れないの、東京の子だから…。

仕事が始まればいつもと一緒。
今日はちくわの穴にチーズを詰めながら絶叫する(スーパーがものすごい広いから)お仕事。
社員食堂まであった。
パートさんや社員さん達がきびきびしてて親切だった。

で、帰り。
外に出たら、駅までのバス停が見つからない。
だだっ広いモール中をうろついて見つけたバス停は終バスが行ったあと。
一台だけ、地元の人だけが乗っているようなシャトルバスがあって、行き先もわからないながら乗り込む。
他にないから。

駐車場や畑が多いせいか窓の外の暗闇が深い。
かなたにマンション群のシルエット。
闇の中に時たま工場、質屋、酒屋の光。
私はどこに行くんだろうと筋少の「キノコパワー」気分でバスに揺られ、行きとは違う駅についた。

駅前には……巨大な金のドジョウ？

急に、大槻ケンヂではなくむしろ町田康の世界に迷い込んだかと思われた。
一両きりの電車が通り過ぎていった。
そして町田康ならうどん食って呵々大笑して腹ふってたら四肢四散して俺、かなんかなるところだが無事帰った、つって。

無事帰った。
疲れた。