二重生活~ふたえぐらし

日々のこと、読んだ本や漫画、ライブの感想等

それはなんだろう[ 会社][本]

2012-07-18 23:20:52 | 本・漫画
黄色と茶色は美味しそう。


●会社

社内で使う検索やチェック用のシステムの名前が可愛い。
だいたい「○○ちゃん」か「○○くん」。
実際は違うけど「くまちゃん」みたいな、機能と関係ないネーミングもある。

社員さんの一人(無口なおじさん)が作っていて、その方の趣味らしい。
で、たまに

「○○ちゃんが死にました。蘇生中です」
「○○くんバージョンアップ。成長期です」

みたいなチャットが飛んできて和む。


●最近読んだ本

・ジェームス・ケイン「郵便配達は二度ベルを鳴らす」
昔読んだと思っていたら、郵便配達夫が犯人の別のミステリーと勘違いしていた。
これはラブストーリー。
恥ずかしい感想だけど「恋」ってこうだよなーって思った。
容姿や財産じゃないし、よく知らなくっていいし、気が合わなくていいし、憎しみや軽蔑と容易く共存する。
ただその相手じゃないといけないと“決まっている”。

・横光利一「春は馬車に乗って」
こっちは愛だ。
恋はほとんど自分の心と無関係だけど、愛はもっと自我に絡まる。
愛し方には自分が出る。
自分を剥き出しにしあっているのが愛し合っているのがよくわかる。
よくこんなに愛のことを上手く書いたな。

・横光利一「機械」
思考を書き出すと確かにこんな風になる。
プロットとか考えて書いたのかな、それとも思うがまま書いたのかな。
どっちでもすごい。
走馬灯の中に立ってくるくる回る外側を見ているような。
世界と自分の合間に隙間があって、見ている前で何もかも自動的にやってきて去っていくような。
薬品の作用やベルトコンベアのような、理由の消え失せた、“そうだからそうと決まっている”という感覚は狂人めいているけど、よくわかる。


横光利一、好きかも。
登場人物の心の動きが我が物のようにしっくりくる。