仏教を楽しむ

仏教ライフを考える西原祐治のブログです

ヘルニクス的転回

2020年12月07日 | いい話

昨日の文章は20年前に書いてものですが、遠藤美恵子(北里大学看護学部教授)氏は、「トランスフオーメ-ションとは、さなぎが蝶になるよな質的な転換です」とあります。

丁度、転載の頁を調べていたら、フランクルの『夜と霧』では、コペルニクス的転回とあります。その部分を、掲載しておきます。少し、いわんとする意味は相違しています。

 

ここで必要なのは生命の意味についての問いの観点変更なのである。すなわち人生から何をわれわれはまだ期待できるかが問題なのではなくて、むしろ人生が何をわれわれから期待しているかが問題なのである。そのことをわれわれは学ばねばならず、また絶望している人間に教えなければならないのである。哲学的に誇張して言犬ば、ここではてヘルニクス的転回が問題なのであると云えよう。すなわちわれわれが人生の意味を問うのではなくて、われわれ自身が問われた者として体験されるのである。人生はわれわれに毎日毎時問いを提出し、われわれはその問いに、詮索や口先ではなくで、正しい行為によって応答しなければならないのである。人生というのは結局、人生の意味の問題に正しく答えること、人生が各人に課する使命を果すこと、日々の務めを行うことに対する責任を担うことに他ならないのである。(以上)

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