超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

学校のせんせい 2巻 全話レビュー

2010-05-23 15:49:27 | 漫画(新作)


巣山真也「学校のせんせい」2巻読了。



うーん、面白い(笑)。
順調に面白くなっていってる。
順調に楽しいことになっていってる。
愉快な事態になってる。
つーわけで今回はつべこべ言わずに全話レビューします。

しかし悪魔事典から読切、アンソロジーまでちょくちょく追いかけてきたけど
正直これが一番面白いような気がしますね。
絵も話も本当に安定してる。
出来ればメディアミックスなんかにも期待したいですが・・・はてさて。



■てきすと.8 先生は戦います。未来とかのために。

コテコテの教師像に憧れているサクラ先生が教師らしい事をしたい!と奮闘する話。
都合よく不良生徒も登場(笑)
そしてどうにか戦って更生させようと。
てか、この流れもおかしいんですけどね。
サクラも真面目ぶってるけど意外に天然ですよね。そこが面白いんですけど。

この話の肝は、「重い」と言われて静かに怒りを見せるゆり子でしょうか。
その後のおしおきも実に見事(?)ですね。
しかしこの人ら何気にしょっちゅう殴りあってるな(笑)。



■てきすと.9 先生はSですか?どちらかというとTです。

水原さん初登場。ゲストキャラなのにやたら存在感ある。
関西人であるあかね先生にお笑いを学ぼう、という事で泊りがけでレッスン。
・・・というか一方的にツッコミ入れてるだけ(笑)。
しかもツッコミ入れてるほうがおかしい、という始末。

この話では意外にもあかねの可愛さ、を感じられて良かった。
1巻の時点では面白いけど、ちょっとうざい、って感じだったのに
この話とかを読むと逆に可愛いのでは?と思えてくるのが不思議。
髪乾かすところと、
深夜に泣きついてくるところはキましたね。
同時にそれを変な目で見るゆり子。友だちをなんという目で・・・!

それと水原さんの将来心配。
多分彼氏出来なさそう(笑)



■てきすと.10 先生はモテませんが生きてます。

私も生きてます。ってのはどうでもいいとして、
サクラたちと同期の先生、いつみ先生に男のオトし方を教える、という話。
だけどサクラもゆり子も付き合ったこと無い訳で
それでも、それがバレたらまずい、という事で結局指南する事に。
このいつみ先生も中々のキャラ造詣で良いですね・・・。
後輩ポジションってのもいい。同期だけど。

コスプレでオトす、って方向性になった訳ですが、それってかなり限定されるのでは(笑)。
まあゆり子らしい思考ですが、
その後の流れがいちいち面白かったですね。ゆり子がサクラ押し倒しは最早恒例になりつつあります。
でも一番活躍してたのはいつみ先生。
恥らう表情に、いきなりのキスとある意味おしいとこ持って行きまくり、
オチも何気に面白くて、でもこれでますます痛い人になってしまった、という印象も(笑)。
てか何気に百合な話でもありましたね。
一人外で待たされるあかねもインパクトあった。



■てきすと.11 先生はまりあさまとこっそり見ています。

ゆり子回。なのに意外とゆり子出てこなくてちょっと寂しい。
でも最後の表情可愛かったけれども(笑)。

この回も百合してるなあ。
途中のサクラ、間違いなく格好いいぞ。
そして変態でもありますね。
ぶっちゃけ自分が生徒だったら引くけども。
オタク=ああいうの好きって思考もどうなのかと。
しかしこれがきっかけで後々いつみ先生が目覚めてしまう可能性とかもありそうで怖い(笑)。

何気に「絶望した」も頂きました。



■てきすと.12 先生は今日という日を忘れません。ある意味。

バレンタインの話。
まあ、当然渡す相手いましぇんって流れになる訳ですけど
あかねはどうやら本命がいる様子。
なのが、悔しくて、イジるために尾行。
でも実際はゆり子とサクラがその本命だったらしい。
こういうところはお子様なんですね>あかね。

いや、でも、何気にハートフルというか友情愛情を感じさせる後半のシーンは良かったと思います。
こういう話も必要ですよね。うん。
ただ、一番面白かったのはオマケページだったりする。
ゆり子やっぱりいいわ(笑)



■てきすと.13 先生は愛されなくともよいのです。逆に燃えますし。

この話は、ゆり子ではなくサクラの暴走が見れる、という意味でレアな話です。
みそら主任とちょっと仲良くなる、って方向性の1話でしたが
意外にもみそら主任の可愛さ、可愛いショット満載で良かったですね。
この人も何気にいいキャラしてるんだよなあ。
最後にはクーデレっぽい一面も!って事で。

しかしこの回のサクラのハジっけっぷりは気持ちいい違和感があって非常に楽しいです。
人のこととやかく言えないくらい自分だって妄想に満ちてるじゃん、と。
「泊める方が悪い!!」のシーンは悪役に見える(笑)
微妙に嫉妬するゆり子も可愛かったり。
傑作回ですね。



■てきすと.14 先生は呑んでません。呑まれてるだけで。

最近、たるんどる!って事で
飲み屋で教師の話し合い。う~んベタだけどいかにも教師漫画っぽくていいですね。
内容は殆どグダグダでしたが(笑)。
ゆり子が教師を始めた理由は全然ピュアじゃないですね。
逆にサクラのがピュアピュアだ。
そして弱みを握られるサクラ。お約束だけど、これがとっても楽しい。
今までで一番楽しい話だったかも。
こうやって改めて読んでるとキャラクターがどれも良いキャラばかりなんだなー、って思いました。
読んでて楽しいもんね。
単純に。
今後もこの空気感を保ったまま進んでいって欲しいです。




刊行ペースはちょっと遅いですが、久々に巣山真也の漫画をコンスタントに読めて嬉しいし、
昔の作品よりも基本的にパワーアップ、精度が上がってるようにも感じられてとても良い。
今ハマってる作品の一つですね。
なんか久々に「悪魔事典」も読みたくなってきた。
あれももう結構前の作品になるんですよね。なんか懐かしい。最近懐かしさを感じる事多くなってきました。
微妙にやだなあ。と思いつつ、の毎日です。

しかし本当に男のレギュラーキャラ出なくなったなあ(笑)。でも不思議とこっちのが活き活きしてる感じも。




Angel Beats!第8話「Dancer in the Dark」 感想

2010-05-22 03:44:05 | アニメ


途中からギャグになった!と思いきや最後の方でちゃっかりシリアスになる今週の「Angel Beats!」の感想。


最初はどうなるんだろう?と思いながら観てたんですけれど
思った以上に深刻な事態になりそうで、
不穏な展開が待ち受けてそうで怖くもあるんですけど
単純に先が読めなくて楽しいです。
後は、やっぱりゆりっぺの格好良さね(笑)。
何だかんだいってもリーダーの資質あるんだなあ、って思いながら観てました。
同時に直井くんの音無くんに対しての愛情もなんだか微笑ましい。
微笑ましいっていうか、最早下僕的な何かなのか。
すっかりコメディに馴染みましたよね、彼。


で、内容。
先週の続き、
天使がもう一人現れた、って事ですが
とにかく今はもう一人の天使を抑えなくちゃならないので必死に応戦する面々
そんな中、元々の天使こと奏がみんなを守る為にもう一人と一騎打ち、
撃退はしたものの
深手を負ってしまいます。

しかし、そこはもちろんこの世界での深手ですから
しばらく経てば直るわけで
そのまま休ませておこう、と。
それよりも原因を突き止めなければ、って事で
みんなを適当に模範的な行動をしないように指示し、
その間にゆりっぺが天使のパソコンを調べて探る事に。
ここでのディスカッションで「harmonics」っていう分身能力を無意識に使ってしまった、
って事だけは分かったんですけどね。
それを元に戻す方法を、って事ですね。
 ちなみに皆さん落書きとかパラパラ漫画とか、基本的に無難な行為で凌いでた訳ですけど
そんな中廊下に立ってる(立たされてる?)っていう離れ業を使ったユイは流石だな、って思いました(笑)。

で、天使のパソコンを調べた結果、明確な解決方法は見つからなかった訳ですが
逆に新しいプログラムをその場で作って、入れて
そのプログラムによって元に戻そう、って方向にチェンジ。
何気にすごいぞ、ゆりっぺ。
具体的には「harmonics」を再度使用した際に10秒以内で元に戻る・・・って感じでしょうか。

しかし、それをやっている間になんと奏が連れ去られてしまうんですよね。
上手く行きすぎだな、と思ってただけに当然の展開。
無論、奏は今や戦線の仲間ですし
このままじゃこの世界でやっていけない、って事情もあって
奏を取り戻し
無事に分身を収めようとしにいく流れに。

調査の結果(ってかあれ調査なのかい! 笑)
ギルドに連れ込まれている事が判明、まあ隠し場所にはピッタリっすね。
2話以来となるギルドでの応戦。
ちなみに、harmonicsで分身した天使は奏とは違って、本来の天使の役割に忠実&奏よりも好戦的
という設定らしいので前回の引きのように容赦なく襲ってきます。
しかも、直井くんの解説によるとharmonicsで生まれた分身も同じ能力を使えるみたいでして
それ故に分身が無造作に増えていってる状態、
その数は相当なものだろう、って事で。
一見、絶体絶命の状況なんですが、そこを松下先生が身をもって打開、
要は一人一人が直接犠牲になって
その間に先に進む、という作戦です。
これって、ある意味前回のと結果的に変わらない気がするんですが
描き方はこっちのが面白かったです(笑)。
いちいち名前を叫んでやるあたりは、一種の優しさなんでしょうか。
何気に直井くんが色んな意味で哀れだ・・・。
ユイなんて、犠牲にすらなってないし!自滅じゃん。
 という流れで再び二人きりになってしまったゆりっぺと音無くん、
遂には奏が捉えられてるであろう層に辿り着くんですが
そこでもまた立ちはだかる分身天使。
最後の最後はゆりっぺが自ら応戦
音無くんに奏を探させる事に。
ゆりっぺは普通に戦ったら負けるんでしょうけど
天使がハウリングという共鳴攻撃を使ってる間にちょっと余裕で撃破。
あらかじめ耳栓をしといた、らしいです。
パソコンで調べてる時に色々他の能力も目に入ったんだろうな。多分。
 そして遂に、音無くんが奏を発見!
これで再びharmonicsを使えば、ゆりっぺが付け足した設定で10秒以内に分身が元に戻るはず。
と、思いきやそこで生まれた分身天使から
私たちはそれぞれに意志があって、そんな私たちが一気に元に戻れば本体もどうなるか分からないわよ?
的な事を言われ困惑、
しかし10秒という設定なので時既に遅し、
止めるまもなくその機能が発動、
予想通り苦痛に顔を歪ませる奏、を抱きしめて励ます音無くん、一体彼女はどうなってしまうのか・・・
ってところで終了です。
うーんこれは引き逃げですね(笑)。正直非常に気になります。
もしかして再び以前の奏に戻ってしまうか、
或いは・・・。
最近可愛くなってきただけに、嫌な変化は遠慮したいですが、さてどうなりますか。



今週は結構これまでの繰り返しみたいな話だったんですけど(天使と戦うとか、ギルドで戦うとか)
多分今までで一番ミッション感というか
緊張感みたいなものが出ていて
その点では非常に見応えがありました。
単純に先が読めないというか。
 それでいて、まあ、途中のギャグも良い感じに笑えるものだったと思います。
ここへきてTKが頭角を現しているような気がしてならない。
それとユイと直井くんの存在も大きいですよね。
陽動の事でユイと日向くんが喧嘩している場面とか、何気に良かった。
それ以外にもゆりっぺが音無くんが奏の事をやけに気にかけている事を指摘する場面とかも
気になるっちゃあ気になりますね。
もちろん、一番は奏の行方ですが。
という訳で、今週はここら辺で締め。次回予告観てると来週はドシリアスっぽい。期待。



THE NOVEMBERS@赤坂BLITZ 10.5.21

2010-05-22 00:47:46 | ライブレポ


今日はTHE NOVEMBERSのツアー、“Misstopia” release tour “find a pilica’に参加してきました。
ちなみに最終日でした。
以下セトリ。


1.ウユニの恋人
2.pilica
3.She lab luck
4.Figure 0
5.アマレット
6.ブルックリン最終出口
7.Exit
8.僕らの悲鳴
9.パラダイス
10.keep me keep me keep me
11.philia
12.sea's sweep
13.Gilmore guilt more
14.dysphoria
15.こわれる
16.dnim
17.バースデイ
18.Misstopia
encore
19.marble
20.tu m’
encore2
21.白痴


多分これで合ってるとは思いますが・・・。
それはさておき、
まあ、
もの凄いライブでしたね・・・!
単純に音に迫力があったのと
バンドの演奏がいちいち強靭過ぎる所為で未曾有のカタルシスが生まれてたといいますか。
どの曲聴いても衝撃受けるし、
ガツンと来ざるをえないし。
前回のときも凄いなあ、って思いながら観てたんですが
その凄いなあ、って感触が順調に高まってる感じ。
今のTHE NOVEMBERSの演奏力の高さは、機会があれば一度でいいから観といた方が良いと思われます。
途中何度も何度も興奮の臨界点を越えそうになりました。


まず「ウユニの恋人」から始まるってのが粋ですよね。
ぶっちゃけ、この曲から始まればいいな~なんて少し思ってただけにいきなり嬉しい気分になりました。
「pilica」もすご~く良いんだな、これがまた。
なんかウットリしてしまう感覚ですよ。最早。
「あの曲を演ります~」と言って「She lab luck」投下!
早々からのキラーチューンに興奮、次の「Figure 0」でも持続。
 「アマレット」と「ブルックリン最終出口」(だと思う)で緩急をつけた後
「Exit」で鋭いギターサウンドを思いっきり叩きつける。
なんとなく踊れそうな雰囲気も。
「僕らの悲鳴」は、そこまでうるさ系の曲ではないのに、間奏で一気にビリビリ来るのが非常に堪らない。

で、次の「パラダイス」。
これがハイライトか、と思うくらい良かったんですよ。
ちょっと半永久的に聴いていたい感じの。
何気にこの曲めっちゃ好きだったんだ、って思いました。
 この曲も間奏やギターソロの爆裂具合に痺れたんですが
一番はやっぱりあの独特のリフ。あれ聴いてるだけでちょっと感傷的な気分になってきます。
それが爆音で鳴らされていたんだから、そりゃもう効果絶大。
相当に浸れてました。
 しかしこの後もノベンバの圧倒的な猛攻が続きます!
まずは「philia」があまりにも格好良過ぎたって事から伝えたいんですが
開始時点の勢いがとにかく凄くて。
いきなりパーン!って始まる感じの。
それと共に真っ青の照明も実に効果的で、いきなりワープしたかのような感覚になれたんですよね。
リズム感も最高で、ちょっと踊りたくなるくらいの躍動感も受けつつ。
「sea's sweep」なんかはとにかく打ち込みのサウンドと生演奏の絡みが最高で。
どんどんと高まっていく臨場感が気持ち良い。
 気持ち良い、と言えば次の「Gilmore~」が第2のハイライトでした。
この曲はですねえ・・・色々言いたいんですけど、
とにかく暴れすぎ!(笑)
ハンドマイクで叫びまわり、アンプの上に乗って、そこからマイクを客席に垂らしてお客さんに叫ばせるボーカル
鬼のようにぶつかり合うギターとベース、
むちゃくちゃに絶叫して終わる締め
と、どこをとっても刺激だらけのパフォーマンス。
これは正直ちょっとどうにかなりそうになってました。とにかく興奮興奮。
 ここから更にハイパーな演奏は続き「dysphoria」で不穏な空気をばら撒いた後に
「こわれる」で場の雰囲気を一気に絶頂へ持っていく、
この間の手さばきは実に見事だと思ったんですけど
この曲も次までも「dnim」、
前回のリキッドでも思ったんですけどトコトンぶち切れ曲を重ねるそのセンス、
というか体力は凄まじいものがありますね。
だってずっと叫びっぱなしだし。
しかも叫びまくってるのにクールさも併せ持っているのが2重に凄い。
NUMBER GIRLの遺伝子も感じつつ。

「バースデイ」とかでも超アグレッシブな演奏を、目が覚めるような演出でガッと鳴らしちゃうパワーがあって
そのビリビリくるような感覚は恐れ入るんですが
最後の「Misstopia」では、それと平行して繊細も感じさせる演奏をしてくれて
一曲で2つの側面が一遍に感じられるのも個人的には楽しい事だったり。
この曲で終わるってのも粋ですね。
何気にふさわしいですよ。聴いてると。


アンコールも敢行、デモ音源の中で一番古いという「marble」、これもまた良い歌なんです。
次の「tu'um」と併せて良い歌を聴かせる、って趣旨のアンコールだった気が。

ただ、やっぱり最後は勢いたっぷりで終わりたい、って事かどうかは知りませんが
多分予定になかったであろうダブルアンコで「白痴」を披露。
実は明日大阪でライブがあるそうで
しかも昼前に打ち合わせしなきゃいけないそうで
これが終わったらすぐさま出発しなきゃいけないって状況なのに、
それでも「明日の事なんて今はどうでもいいんです!今日で終わる覚悟です!」といって
全力で演奏してくれた、
その心意気が何より嬉しかったですね。
ちょっと帰っちゃってた人も居たみたいですけど、
そのまま残ってた人たちは実にラッキーだったと思います。ガッと終われて本当に良かった。気持ちが良かった。




半年振りのワンマン、でしたが
相変わらずお客さんほぼ棒立ちなのはやっぱり独特で面白いですね。
というか久々に手拍子もコールも何もない
ただ観てるだけ、ってライブだったんですが
個人的にはこういうスタイルのが合ってる気がする(笑)。
なんせ公演終了した後、みんな無言で去っていく感じですからね。自分も含めて。
盛り上がる盛り上がらない以前に、
ただ目の前で起こっている衝撃をひたすら受け止めてる感じ。
THE NOVEMBERSのライブは。
で、それがまた非常に趣があって楽しいんですよね。
楽しいってか、興奮するって言い方のが正しいか。
小林祐介が鬼のように叫びまくって、それに併せて歪みを叩きつけるアンサンブルの妙は
いつ聴いても新鮮な迫力があります。
それは多分、メンバーがストイックだからなんだと思う。
この日はMCが殆ど無くて、書くネタないんですけれど
それもまたこの「Misstopia」の世界観をきっちり伝えたい、って想いの表れなんだと思います。・・・多分。

完全に持ってかれた2時間でした。
素晴らしかった。
文句無く。





2010/クラムボン

2010-05-21 15:13:40 | 音楽


クラムボンのニュー・アルバム「2010」が出ました。
で、これがすっごく良い。
とても刺激になっています。


何が良いか、って訊かれたら一言では答えづらいんですけど
非常に新しい、又は新しい雰囲気の音楽をやっているように思えるんですよね。
そう聴こえるというか。
どこが新しいんだとか、
どういう風に新しいんだって訊かれれば再び困るわけですけれども(笑)。
うーん単純に言えば、
今鳴らされてる音楽をしっかりとキャッチ出来ている感じと言うか・・・
ああこれも分かり難いですね。
兎角、明確に先に進んでる音楽な気がして。
 色々考えたんですけど、これって2010年に鳴っていて欲しかった音楽っていうか。
そもそも昔イメージしていた2010年ってそれこそ今よりもっと進化しているイメージだったんですけれど
実際は、まあ、そこまででもなくて。
でもこのCDを聴いてるとそんなイメージの中だけの2010年にちょっとでも近づける感じがするんですよね。
或いはイメージそのもの、みたいな。
方法論的に特に革新的な事やすげー新しい事をやってるわけでもないとは思うんですけど。
それなのにそこはかとなく漂ってくる未来的な、
新しい雰囲気。
の、気持ち良さ。
 ここまで洗練されてると、正直取っ付き辛さも生じるかなって最初思ったんですけど
意外にもヘビロテ向きというか
何気に聴きやすい感触もあったりするのがまた良いですね。
勿論、タイトル通りの壮大なテイストも往々にしてあるんですけど
途中で「JAPANESE MANNER」「Ka-Ka-KaLMa!」みたいなユーモアのある曲も入ってたり
「tiny pride」みたいなJ-POP然とした楽曲が入ってるお陰で砕けた部分も感じ取れると言うか。
とにかく、しっかりと聴き込んでいきたい作品の一つです。
期待してた以上に好きになれた感が。


それでもう一つ言及したいのがこのアルバムのジャケット。
これが面白い仕組みになってまして
まず外見で言えば隙間から宇宙が見えている、みたいな、それだけでも素敵な感じになってるんですが
歌詞カードを抜いて
白い部分を広げると、「2010」ってなってるんですよ!
切り取られてる部分が。
これはちょっと感動しましたね。なんか。
こういうCDがあるから、まだまだ自分は音源派なんですよ。
だってダウンロードじゃこういう感動や驚き味わえないからね。ジャケットでも楽しめるアルバムなんです。


個人的になんですけど、
今年に入ってから自分の好きなバンド等がどんどん洗練された音楽を作ってきてくれている気がする。
割と添加物が多く目につく中で
そういう音楽を沢山聴けるのは改めて幸せだな、って思ったりします。
(別に添加物は嫌いじゃないけれど)
それが原動力になりますから。
更新とか生活の。



ひだま~ぶる×☆☆☆/marble

2010-05-20 22:12:42 | 音楽


ちょっと遅くなりましたが、「ひだま~ぶる×☆☆☆」についての大まかな感想を。
いつになるかは未定ですが全曲レビューもやる予定です。
その前にもう一度おさらい、的な。


このアルバムの感想を一言で表すと、
まあ、オリジナルアルバムですね、これは(笑)。
 一応タイアップ先の作品のイメージアルバムと言う体で発表されてるんですけど
紛れも無くこれはmarbleの5枚目のアルバムです。
タイアップ先に興味が無い人でも、marbleに興味があれば間違いなくそういう感触で聴けると思います。

で、これがまたすっごく良い。
なんというか、タイアップ先の作品、要はひだまりの空気感のお陰で
オーガニックなmarbleが再び堂々と鳴らされていると言うか
ちょっと懐かしい感じすらしてしまって。
「虹色ハミング」の頃のmarbleが蘇ってきた感じ。
と、同時に「手のひら」みたいな雰囲気もあると思うんですよ。
ちょっとシンプルにバンドサウンドで鳴らしてみました、みたいな
派手さを抑えて地力で勝負してみました、みたいな。
「雲はひとつだけじゃない~」とかは何気にクールmiccoが復活した、みたいな感触もあって
二つの旧譜の良さが交じり合ってる音像のアルバム、
ってのが個人的に大きく感じた事ですね。
だからただ単なる原点回帰じゃないというか
それ以上のものがあるというか。
今までのアルバムと比べてチャレンジングな部分こそ目立たないものの
その分安定して良い音楽を!って意志が感じられて、相変わらず志の高い作品つくりをしてるな、って思います。
 個々の曲を取り出すのもいいですが
一枚通して聴いた時の気持ち良さは半端じゃないですね。
「深呼吸」~「雲はひとつだけじゃない~」~「me*you~」あたりの流れは聴いててホント気持ち良かった。
ムードが抜群、というかね。

そうそう、「me*you~」は菊池さんが初めてメインボーカルを務めた曲でもあるんですよ。
で、これがまた・・・
うーん爽やかっ!!(笑)
なんで今まで歌わなかったの?
と、言いたくなるくらい未曾有の爽やかさ、声のハンサムさ。
あまりの心地よさにmiccoボーカルの曲を聴いているのと同じくらいのカタルシスを感じてしまいます。
最初菊池さんが歌う、って聴いた時は賛否両論になるか?とかまず思ってしまってたんですけど
これは多分みんな好きなんじゃないですかね。
だって曲も良いし、声も良いし、何よりこのアルバムに入っていて違和感が全く無い。
こりゃ一つのエポック・メイキングですよ。
今後もクオリティの高い曲が出来れば時々でいいから菊池達也ボーカルも聴きたい。
なんとなく、そんなことを思ってしまいました。
こりゃいいもの聴かせてもらいましたわ。
(余談ですが、ライブで聴いても菊池さんの歌は上手いです。)


Lantisからのリリースって事で
聴く層が限定されてしまってる感があるんですけど
個人的にはクラムボンとかSPECIAL OTHERSとかおとぎ話とかLOST IN TIMEとか曽我部恵一とかTHA BLUE HERBとか
そこら辺の音楽を好きな人達にも是非聴いて欲しい一枚です。
私はナチュラルなポップス、音楽が好きなんですけど
そういう人には多分うってつけです。
勿論、基本どんな人にでも受け入れられる筈!とは思ってますけどね。
また一枚大好きなアルバムが増えました。
 このアルバムを記念したレコ発なんかも期待したいんですけど。無理かな?
「happy♪eating♪fight!!」なんかは生で聴いたら絶対に気持ちいいはず! ま、インストアで数曲聴けそうですけど。
今からワクワクです。