超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

Angel Beats!第9話「In Your Memory」 感想

2010-05-29 03:39:35 | アニメ


ちょっと泣きそうになった「Angel Beats!」9話の感想。


これは、新しい始まりの一話ですね。
それと同時に遂にクライマックスへと動き始めた印象もあり、
元々気になる話だったのが更に気になるようになった、という感じでしょうか。
なんか色々謎だった事が解けました。
なんで、観終わったあと、ちょっと清清しい気持ちになれた感じが。

でも岩沢さんの事思い出してちょっと悲しくなっちゃったな・・・。うん。



さて、本遍。
先週のharmonicsの意識の一斉集中により、倒れてしまった奏。
今は意識のせめぎあいもありつつ、
眠っている状態との事ですが、起きればどんな奏になっているかは分からない、
という事でいざという時の為にクライストこと竹山と松下&TKをパソコン室に待機させておくことに。
彼の能力で一時的には対応できるだろう、って事で。
根本的な解決策にはなっていませんが。
にしてもTKって英語ダメだったのか・・・。普段のは適当に喋ってるか、歌かなんかからの知識なのか?
そしてあの某EXILEダンスは一体(笑)。

まあそんな事はとにかく、今はただただ意識が目覚めるのを待とうと。
ゆりっぺも何だかんだで天使の事心配なんだね。
そんな天使が眠っている横で死んだ時の夢を見る音無くん。
これも何気に奏の能力の一端なのか、
それとも単なる偶然なのか。
それはともかく、単なる事故死かと思っていた音無くんの本当の最期の記憶が呼び覚まされる訳です。
果たしてその内容とは。

ここまで夢中で観てきたからか、
ちょっとバカな発言しますけど、なんか「ああ、良かったな」って思いました。観てて。
音無くんは、ちゃんと人を救ってたんじゃないか、と。
初音を亡くした時に、抱いた夢をきちんと叶えてたんじゃないか、と。
それ故に彼だけが死んでしまったのは何ともまあ残酷というか、悲しいオチだなあって思ったんですけど
彼が皆にしてあげた事とその成果を考えれば、
ある意味彼にとっては決してみじめじゃない、不幸なんかじゃない死に際だったのかな
って観ててちょっと思ってしまいました。
一遍にあそこまでの命を救った訳ですしね。
やっぱり凄い奴だね、音無くんは。
なんかこの辺涙腺に来つつ。


そんな夢から醒めた音無くん
と、同時に奏の意識も戻ってたようで、しかも優しい人格、つまりは元々の奏だったという事で
ベタといえばベタですが、1%の奇跡は無事に起きてた模様。
やっぱりこっちの奏じゃないとね。
 でもここで重要なのは奇跡云々ではなくて
音無くんの夢の事ですよね。
自分が本当は人の命を救っていた、救うことが出来ていた事を知って
とても満ち足りた気持ちになった音無くん。
そう、これこそが天使こと奏の本当の目的だった事を知ります。
つまりは、天使はみんなのことが憎いとか、粛清させようと思って攻撃してたのではなく
満足感を味わって、みんなの魂を救済しようと思ってずっと活動してきた訳ですね。

えっと、これ観てる最中で少々混乱しそうになったんですけど
要するにこの世界ってのはまともに青春を送れなかった者たちの為の救済施設みたいなもの、なんだと。
だから普通に生活とかしてたら、
その時点で満足して消えちゃってたんですね。
で、その流れに逆らって留まりつづけるゆりっぺたちをなんとか満足してもらおうと、
ずっとそれを促していた訳で
それを考えるとむしろ味方だった、と。
ずっと想いが満たされないまま永遠に留まり続ける方がある意味辛いですもんね。
しかしまあ、それを口で伝えず戦うという方法を執り続けてきたのは音無くんの云うとおり不器用極まりない、
ですけど(笑)。

自分の本当の最期の夢を観て、
自分の人生が結果的に悪いもんじゃなかった、って思えた音無くん。
それでも彼の魂が消えていかないのは、
他のメンバーの事が気がかりだから。って死んでも世話焼きですねえ(笑)。
んでも他のメンバーにもこの気持ちを味わってもらいたい、
この世界の本当の意味を知って欲しい。
という事でみんなにも満足してもらう、それぞれの人生の悔いを果たさせる、という方向にシフトチェンジ。
・・・あくまで音無くんと奏の二人で。
その為に、再び奏に生徒会長になってもらい、
彼女に戦ってもらってる内に音無くんがそれぞれのメンバーの過去を訊き出す、という具体的な案も。
 こうして、今までとは違う新しい作戦が、水面下で動き出した訳です。
という事で今週は終了。


自分なりに整理して書いてみましたが、訳わかんなかったらごめんなさい。
でも、ある意味すっごく分かりやすい展開だな~って思いましたね。
これは来週以降めっちゃ楽しみですよ!うん。



今回観てて思ったんですけど
今まではこのアニメって納得の行かない人生をなんとかしてもう一度~っていう風に、
個人的にはそう捉えてた部分があったんですけど
そうじゃなくて、むしろそれぞれの生きてきた人生を賞賛する為っていうか、
どんな人生でも救いを見つける為の、
それを認める事が目的のアニメに思えてきました。
そう考えるとちょっと新しい気がしますね・・・そういうテーマってのは。
ま、これは自分が勝手に感じた事なんですけど。
でも・・・やっと制作陣の真意が分かったようで何だか嬉しかったですね。
これから先の展開にも、
相変わらず注目してますよ!って事で。
私的にはとても面白い回でした。


余談ですが今週回想に出てきた五十嵐=Syrupが元ネタ
更に云うと次週のサブタイトルはほぼ確実にYUIが元ネタ
しかもやっぱりユイ=YUIなんだ?って思った事を付け足して置きます。一応(笑)。





サカナクション@Zepp Tokyo 10.5.28

2010-05-29 01:20:25 | ライブレポ


今日はサカナクションのライブに行って来ました。
「SAKANAQUARIUM 2010 kikUUiki」、ツアーファイナルのZepp Tokyoです。
2日前に行ったばかりの会場でした。
ちなみに追加公演ですね。


んで、これがもう、なんというか、あまりにも良すぎて夢心地状態になってしまうくらいのカタルシスでして。
正直「kikUUiki」の曲たちって思った以上にライブで化けますね・・・!
それに加えて新曲披露に、
嬉しい報告ありでしょ。もう本当に行って良かったと思いましたよね。
手放しで絶賛できるライブだったと思います。
期待以上も期待以上だった。
それでは以下つらつらと。




この日のライブ、実は初っ端から機材トラブルで30分遅れ。
これ待ってる間結構キツかったんですが
後々の興奮を考えるとそれのための対価だったのかもしれない。なんて思ったり。
 ちなみに前々日の9mmと前日のバンアパと違ってこの日はチケットの番号がそこそこ良かったので
表情がきちんと見える位置でサカナクションを楽しむ事が出来ました。
なんか山口一郎終始ご機嫌だったな・・・。
前方なのでモッシュや空気薄はキツかったけど、最近ずっとじっくり観だったのでたまにはもみくちゃもいいかな、と。
こういう感じ久しぶりだったなあ。


一曲目は新譜のイントロ、からの「21.1」、ライブ用にきちんとアレンジされてまして
最初のタイコの音とか豪快で良かったですね。
いかにも日本、って感じの。
「汽空域の世界~」って部分の歓声も凄かったな。

んで実質1曲目は「明日から」。
意外だっ、と思ったけれど不思議と場があったまる感じ。
30分待たされた所為か、こういう曲でも凄まじいモッシュが起こります。
こりゃやばい!とちょっと後方に下がりつつ。
 「表参道26時」は音源よりもより肉体的な仕上がり、サビは草刈姐さんと岡崎さんが2人で歌っていて
その様子がめっちゃ新鮮だった。なんか色々と新しいぞ、この曲。
前作からアッパーチューン2連発、
前作のレコ発行けなかったので「アドべンチャー」も初でしたが、これがまたすこぶる気持ちが良い!
シンセのリフだけでノれちゃう感じといいますか。生で聴くとより一層、ね。
 その後一気に新譜モードに突入。
「klee」は生だからか、音源よりもギターの音色が強調されていて
サビの迫力も桁違いに凄まじかった。持ってかれると思ったくらい。
それで「YES NO」も「アンダー」もこれがまたいちいち良いんだよ・・・。
どこが良いって、単純にスケールアップしてる感じが。
前方で聴いてたってのもあるんだろうけど、やっぱ基本的なポテンシャルが高い気がするなあ。
「アンダー」なんて別曲かと思うくらい、空気感や浸透感が違かったもんな。
これは凄い。凄かったですよ。
「Paradise of Sunny」の化けっぷりも凄くて、山口一郎が打ち込みの機械を使って何度も奏でた音色や
それに対する生音との絡みも相当に気持ち良かった。
ロックとクラブの融合、ってテーマを肌で感じれた気がする。
 とにかく、新譜の曲がやっぱ最高だったんですよね。


でも旧譜の曲も負けてないぜ!って主張するかのように「ライトダンス」から怒涛の猛攻、
山口一郎に名前を呼ばれて最前でブリブリベースをかます草刈姐さん格好良過ぎでした。
それとこの曲大好きなんでようやく生で聴けて良かった。
サビのコーラスは観客が歌うんですね。
 1stからの「インナーワールド」は非常にZAZENチックで、影響受けてるなあと感じつつも
それもまた素直に取り込んでいる感じがして良し。
 まだまだ盛り上がりモードは続き、この後「サンプル」へ。
実はこの曲が私にとっての入り口でした。なので演奏してくれて嬉しい気持ちいっぱい。
山口一郎と姐さんが一遍にお客を煽りに来た時はビビったけど、その分一気に気持ちが高まりましたね。
この曲の展開は生で聴くと本当に面白いなあ、ってことが直に分かります。
 「ネイティブダンサー」も、定番だとは思いますが前述の通り私は初めて。
思った以上にモッシュ起きるなあ、ってのと、これ演奏してる間のメンバーが凄くキレイに映ってたのが
個人的にとても印象的で、歌にも哀愁が籠もってて、やっぱ名曲なんだなって再認識。
 その勢いを保ったまま、本遍最後の花火「アルクアラウンド」!
曲始まる前に一郎が煽ったからか、爆発的に盛り上がる観客たち
この日最もどしゃめしゃ状態になってましたが、
ここまでくればそれはそれでまた。
迫力も十分、ですね。


本遍もいよいよクライマックス、「目が明く藍色」は・・・やっぱり変な曲(笑)。
よくこんなんやってんな、と思ったんですけど
やっぱ不思議と気持ち良さもついてくるんですよね。
メンバー全員で一斉に歌い出す部分は一瞬「うわっ」ってなったけど。
そういう良い意味での不気味さも、彼らの魅力の一つなんだな・・・って実感しました。
ちょっとこの曲のとこだけロックのライブとは違うカタルシスでしたね。
別ジャンルと言いますか。

ちなみにその前にやってた「壁」も演出含めて完全にパワーアップしてました。
タイトルとは逆にどんどんと世界が開けていくような感じ。
この曲は「藍色」と逆にすげーロック的。でした。



更にもう一盛り上がり!って事でアンコールも敢行。
まずは「Ame(B)」でいきなり場の空気を本遍レベルまで温め直すところまで持っていき、
ここで新曲やってもいいですか!と「アイデンティティ」を披露。
で、
この曲がもう、、、凄まじく良くて。
ライブで一回聴いただけですが、正直今までのサカナクションの曲の中で一番良いかも・・・!
とか思ってしまいました。
「セントレイ」「アルクアラウンド」の流れを汲んだキャッチーで速い系の曲なんですけど
民族音楽みたいな要素も感じられたんですよ。
この日聴いた限りでは。
それで、とにかくサビが頭に残る残る。すぐ口ずさめるレベルで。
現在もレコーディング中とのことですが、この日のような熱量をパッケージ出来たら相当のシングルになるのでは。
新曲なのに一番盛り上がってたような気もしたし。
発売がめっちゃ楽しみっ。

みんなで歌ってくれたら嬉しい!とMCしてシンガロングの嵐になった「潮」、
この曲のテンポ感も何気にクセになりますね。
んでライブ仕様だからロック色も高まってるし。

「三日月サンセット」が終わった後に、山口一郎が締めのMCを。
まず来てくれた観客や、ライブのスタッフに感謝をしてから
新曲の告知と、
「皆さんに報告があります!」と前置きした後
「武道館、やります!」と堂々と宣言。アホみたいに盛り上がる観衆。
それを観てニヤけまくる山口一郎。
いや~こういう宣言を生で聴けるのは嬉しいっすね・・・。
帰ったら早くもニュースになってて悔しかったけど(笑)。
 シングルの後もアルバム制作してツアー回れるように頑張る、とのことだったんで
その発言を考えると次回作も意外とそう遠くない内に聴けるかも?
でもまずは日本武道館に向けての準備だとは思いますけど。
こりゃまた楽しみが一つ増えました。
多分行くと思います。

そんなムードの後だったんで
「ナイトフィッシングイズグッド」はそりゃもう相当の楽しさ。
元々の原曲の性質もあって、正しく祝福モード!みたいな雰囲気になってたのが個人的にニヤニヤと。
これ狙ってやってたのかな。
なんかちょっと感慨深くなってしまったなあ。
 こうして、最後までとっても盛り上がった雰囲気の中ライブは終了、
終わり際にはもう服が汗で匂いまくってました。
この感覚も久しぶり!
楽しかった。



セットリスト
intro=汽空域
1.21.1
2.明日から
3.表参道26時
4.セントレイ
5.アドベンチャー
6.klee
7.YES NO
8.アンダー
9.シーカランスと僕
10.Paradise of Sunny
11.ライトダンス
12.インナーワールド
13.サンプル
14.ネイティブダンサー
15.アルクアラウンド
16.壁
17.目が明く藍色
encore
18.Ame(B)
19.アイデンティティ
20.潮
21.三日月サンセット
22.ナイトフィッシングイズグッド



単純に「良い」とか、「気持ちいい」って感情が常に先行するようなライブだったので
総括は特にありません。
強いて言えば、サカナクションってここ数年とてもプッシュされてるバンドなんですけど
それも止む無しというか、当然と言うか、
それも天才肌とかじゃなくて、むしろ努力肌っぽいなって印象を改めて感じながら観てました。
スタイル的には新しくないバンドですが
やっていることは真っ当に正しくて、丁寧なんですよね。地力で個性を付けてく、みたいな。
 曲数もいつもより多かったみたいだし、
色々報告も聴けたしで、もう個人的に手放しで良かった、面白かったって思えるライブでした。
これ以上ないくらいの締めだったと思います。
山口一郎の親友の小出くん(ベボベ)も来てたらしいしね。相変わらず仲いいなぁ(笑)。



という訳で、下半期のサカナクションの活躍にも大いに期待します。
期待するでしょ、って感じのライブでした。
とっても満足満足。