超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

スンデレ!1~2巻/夏目文花

2011-03-27 15:39:38 | 漫画(新作)





夏目文花「スンデレ!」1~2巻読了。





この漫画は表紙買いで、まあぶっちゃけお色気描写があってサクッと読める漫画ないかな、って
軽い気持ちで買ったんですけど
軽い気持ちで読むはずだったんですけど
期待とかあんませずに読んでたんですけど。
タイトルも割と捻りがない感じですし。


したら、思いっきりヤられた・・・!(笑)。
なんでしょう?確かにエロいはエロいし、サービスに特化した作品である事は間違いないんですけど
個人的に印象に残ったのは主人公の男らしさだったり
センチメンタルなシーンの切なさだったり。
正直読んでてウルッと来てしまうシーンがいくつかありました。これは予想外、
っていうか気軽に読めるサービスラブコメを求めて買ったはずなのに、むしろ真剣に読まされちゃったという事実。
感情の描き方が上手いというのか
ドラマ作りが上手いというのか。
こういうのはきっと基礎体力がものをいうんでしょうね。
作者絶対男性だと思ったらどうやら女性っぽい?しかも子供居るらしいし
そういう人生経験がこういう作品作りに役立ってるのかな、と。色々と苦労を感じさせる作品です。

設定自体は、まあこの手のサービス系作品ではお馴染みの
ヒロインがエッチな病気に掛かってうんたらかんたら~ってやつなんですけど
それがただ単に都合のいいだけじゃなくて、それをきっかけに恋で悩んだり、真剣に理由を探したり
要はなあなあじゃない、っていうか
きちんと描いてるというか。元々想い人がいる主人公の心の揺れ動きも見てて楽しいし・・・
いや、楽しいってよりは切ないって形容の方がよく合うか。
バカだけど真面目なんですねこの物語は。
そこが面白くて。




作風自体もワイルドと言えばワイルドで、燃える要素も感じられるような・・・。
まさかこのタイトルといかにもな表紙で泣きそうになるとは思わなんだ。
別にそこまで涙腺緩くないのにな。
人が人を想う気持ち、が丁寧に描かれてるからかな。なんかこの先も楽しみです。買って良かった。




お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!  第12話(最終回) 感想

2011-03-27 01:20:44 | アニメ





アイラブ「兄好」ワールド!




最後はきっと誰もが(?)観たかったであろう奈緒と修輔の一対一の話。
兄は妹のあらぬ妄想的な夢を観て勝手に意識し
妹は兄のそんな意識を増長させるべく誘惑に精を出す。一方は理性を抑え、一方は理性を煽って。
だけど、途中修輔が「流石女の子だよなあ」って言った瞬間
お互いの想いが一致した感じがあったというか
素直に「好き」って雰囲気になってたような・・・。
その後奈緒の意図せぬ展開が続いたのを見ると、あそこで色々崩れてしまったのかも。

結果的に修輔の心配も、奈緒の小悪魔的な計画も全部杞憂に終わりました。
あれからAGEの皆さんの懸命だが無駄なご活躍があり(笑)、
いつも通りの土浦・近藤コンビによる不毛な争いはあり、
修輔が風邪を引いたことで総ての計画は台無しになってしまって。

ただ、その代わりに・・・妹は兄を一生懸命看病して、朝になったらおかゆを作ってくれて。
薬から何まで兄の面倒を診てくれた。
それに対して兄は、よく分かってない風でしたが、最後には妹に感謝の言葉を告げる。看病ありがとうと。
ここでタイトル詐欺じゃん!と引っ掛けられたこの作品のタイトルを奈緒が云う。
それはいつもの奈緒らしくない、照れ隠しの言葉。
本当はすっごく嬉しいくせにね。
最終回だからってこの作品は自重せずにいつも通りを貫き通しましたが、同時にいつもとは違うハートフル、
って思えるシーンで締めてくれて。

きっと、いつかはお互いの想いがぶつかる時も来るんだろうけど
今はまだ、突っつき合ってる兄妹同士で、仲の良い兄妹同士で。まだまだ先は焦らず。
という感じで「兄好」最終話はこれにてお仕舞い。
楽しい時間をありがとうございました。




総評。
結構、昔ながら・・・っていうかちょっと前までのアニメみたいな雰囲気が心地良い作品でした。
アニメっぽいアニメというか。
それでいて、今までの作品とは違う面が目立ったというかあくなきフェチへの追求もそうだし
何よりメインの奈緒のキャラが面白かったというか
オルタナティブなキャラだったというか。
単純な嫉妬もそれはそれでいいですが、他の女性キャラに関して容認してる部分があったというか
敢えて泳がせて楽しんでる部分があったというか。
そういう独自性が面白いアニメでした。

に加え、普通に女の子な部分も垣間見えるのが更に良い、っていうか
お祭りの回でもこの回でもそうでしたけど、ふと策士とか小悪魔を外れて
普通の恋する女の子の顔に戻る時があるというか
純粋な表情になる時があって。
個人的にはその瞬間の奈緒の表情を観るのが好きだったというか、そこで「やっぱりな~」とか
微笑ましいなあとか思える、そういう部分の描き方もまた良かったと思います。
たまにしか観れない貴重さ。

正直この作品はもっとダラダラやってて欲しい気持ちが強い、なんかこう・・・同じネタでもいいから
バカやっててくれって気持ちもあるんですが(笑)。
最後まで同じ勢いのまま突っ切ってくれたのは素直に凄いと思います。どれがオリジナルなのか区別付かない位。
また機会があったら観てみたいですね。続きを。

という訳で「兄好」の感想はこれにて〆です!お付き合い下さりどうもありがとうございました。


追伸:タイトル入るわきゃねえ。