超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

Scent of August/the band apart

2011-03-03 18:53:41 | 音楽






the band apartのニュー・アルバム「Scent of August」を聴いた。




今回は結構変わった曲が多いですね。
一曲目こそ如何にもバンアパ!って感じの曲なんですが
そこから段々聴いていくと新機軸のような楽曲がいっぱいあって。
単純に演奏の表現力が向上してるというのもあり
けど実際「Azure」とか「WHITE」みたいな曲って無かったと思うんですよね。
「Taipei」なんかも分かりやすくプログレだなあって思うし
「Karma Picnic」のメロディーラインも相当良く練られてる。今までにはない感触。

要はベタなバンアパ要素を結構な割合で削除して
それよりはもっと新しい感覚だったり、手の込んだアンサンブルを追求したり・・・って感じのアルバム。
それが証拠にインタールード的な楽曲が2曲ほど入ってるんですけど
これらも今まででは余りなかった試みですよね。
これもまた良かったと思うんですけど。


個人的に強く思ったのはじっくりと聴けるアルバムを目指したのかな、ってこと。
鍋でグツグツ煮込んでるような。
全14曲で50分超えってボリューム自体そうだし。
それにじっくり聴き込んだ方が味が出る曲が多い。今までと比べて。
そもそもそんなに長いアルバムを作るバンドじゃないと思うんですけど。
その意味でも今までと比べてチャレンジングなアルバムになっている、ってのは間違いないと思う。
更に言うと告知から出るの自体短かったしね。
中々の意欲作ですよ。

ただ、バンアパ的に新しめの曲が多い、とは言いつつもメロディーラインはバンアパ節がよく出てる。
構造だったりアイディアは新しいけど、バンアパっぽさは良く出てますね。
一曲目の「Photograph」なんて正に!って感じだし。
メロの泣きっぷりも良いですよね。
そんな中で時折無防備なくらいストレートな楽曲が入ってたりして、そのバランス感覚も面白いですね。
緩急が付いてる、っていうのかな。全体的に。





気づけば彼らも影響を与える存在になって来た、と同時に完全なフォロワーはいないと思ってて。
竹内電気とかUNCHAINら辺はモロに影響受けてると思うけど、まんまって訳じゃないし。
それは完全に真似できないっていうオリジネーションの証拠でもあって。
彼らも多分BACK DROP BOMB辺りからの影響を受けてると思うけど、やっぱりまんまじゃなくて。
その独自性を追求してる感覚、
そして気づけば孤高の存在になりつつある感覚、が非常に格好いいなと思うのです。
個人的にはbloodthirsy butchersに通じるものもあると思うし。
毎回ハズレなし、っていうのは素直に凄いと思う。

春からはツアーですね。去年の5月以来行ってないので参加を目論み中でございます。
というか春からのツアー色々と多いな!日程調整が大変だ。