桜場コハル「そんな未来はウソである」1巻読了。
超久々の完全オリジナル新作になる訳ですが・・・これが面白い(笑)。
なんだろう?「みなみけ」とはまた違った面白さがあるというか
それはもちろん「今日の5の2」とも違くて。
それらは基本的にストーリーはあるけど続き物じゃないでしょ?でもこれは続き物なんですよね。
基本的なお話の目標があって、それに向かって紆余曲折ありつつ邁進していくっていう。
これだけでコハルファン的には凄く新鮮なんですよ。
それってある意味オイシイと思うけど(笑)。
で、特筆すべきは基本的に恋愛が主軸となってるんですね。ゆるゆるな日常話の中にほんのり、的なものじゃなく
それはもうガッツリと・・・
ガッツリって程じゃないかもしんないけど、大抵はそういう話ですよ。
それもまた新鮮といいますか
それでいてそのいざこざが面白いというか。
最初の出だしこそゆるっと始まりつつも、後半になってくると新キャラなんかも出てきて展開も盛り上がります。
それに加えて、この後の展開を想像するのが凄く楽しみでもあるんですよね。
アカネ自身はどうなっていくのか、とか
江口さんはこのままずっと傍観ポジションなのか、とか。
ちょっと考えただけでもイロイロな展開が望めそうでワクワクですな。画力の磨かれっぷりも凄いし。
一番肝心なのが土台となるキャラ。なんですが
これに関しては相当にバッチリ。
それこそ「みなみけ」キャラと比べても劣らない、むしろ抵抗出来るくらいの。
特に可愛いと思うのが一応主人公格のアカネですね。
ルックスは言わずもがな、散々画策するも微妙に上手くいかないところや、巻き込まれ体質なところ
料理に関してのあれこれも笑わせてもらったし、でも個人的に一番グッときたのは
高山くんと電話してる時の無防備な姿。
あれはイロイロと良かった・・・んだけどここでグッと来るって表現だと変な意味にもなるような。
勿論そんな意味じゃないですよ?
眼福ではあると思いますが。アンニュイな表情がまた艶っぽくて・・・イイ。
加えてツインテでツンデレ風味のマドカもまた可愛くて。
ツンデレっていっても分かりやすいものじゃなく、あくまでほんのり、とね。
でもそのあからさまじゃない感じが凄くいいわ。
あくまで「風」的なね。そのバランス配分もまた利点ですよね。正ヒロインポジションのミツキも当然◎。
個人的に江口さんのキャラデザがけいおんの唯に似てると思うんだけど
これは夏奈に対する梓のキャラデザ、についての桜場コハルからのアンサーなのかなって少し思った。
何にせよ良いキャラがいっぱい、って事ですね。
単純に言うとね。
結構、ここで新しく始める連載としては何気にいいポジションの作品だな、っていうか
作者がこれまでやってきてない事を中心に描きつつ
これまでやってきた事の良さも継承している、っていう。そのバランス感覚がとても好きです。
「みなみけ」の新刊と同時発売なんですが
併せて読むと通常営業と特別営業両方楽しめる感じでいいのでは、と。
っていうか良かったわ。実際。