超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

そんな未来はウソである 1巻/桜場コハル

2011-03-04 22:29:04 | 漫画(新作)





桜場コハル「そんな未来はウソである」1巻読了。





超久々の完全オリジナル新作になる訳ですが・・・これが面白い(笑)。
なんだろう?「みなみけ」とはまた違った面白さがあるというか
それはもちろん「今日の5の2」とも違くて。
それらは基本的にストーリーはあるけど続き物じゃないでしょ?でもこれは続き物なんですよね。
基本的なお話の目標があって、それに向かって紆余曲折ありつつ邁進していくっていう。
これだけでコハルファン的には凄く新鮮なんですよ。
それってある意味オイシイと思うけど(笑)。

で、特筆すべきは基本的に恋愛が主軸となってるんですね。ゆるゆるな日常話の中にほんのり、的なものじゃなく
それはもうガッツリと・・・
ガッツリって程じゃないかもしんないけど、大抵はそういう話ですよ。
それもまた新鮮といいますか
それでいてそのいざこざが面白いというか。
最初の出だしこそゆるっと始まりつつも、後半になってくると新キャラなんかも出てきて展開も盛り上がります。
それに加えて、この後の展開を想像するのが凄く楽しみでもあるんですよね。
アカネ自身はどうなっていくのか、とか
江口さんはこのままずっと傍観ポジションなのか、とか。
ちょっと考えただけでもイロイロな展開が望めそうでワクワクですな。画力の磨かれっぷりも凄いし。


一番肝心なのが土台となるキャラ。なんですが
これに関しては相当にバッチリ。
それこそ「みなみけ」キャラと比べても劣らない、むしろ抵抗出来るくらいの。
特に可愛いと思うのが一応主人公格のアカネですね。
ルックスは言わずもがな、散々画策するも微妙に上手くいかないところや、巻き込まれ体質なところ
料理に関してのあれこれも笑わせてもらったし、でも個人的に一番グッときたのは
高山くんと電話してる時の無防備な姿。
あれはイロイロと良かった・・・んだけどここでグッと来るって表現だと変な意味にもなるような。
勿論そんな意味じゃないですよ?
眼福ではあると思いますが。アンニュイな表情がまた艶っぽくて・・・イイ。

加えてツインテでツンデレ風味のマドカもまた可愛くて。
ツンデレっていっても分かりやすいものじゃなく、あくまでほんのり、とね。
でもそのあからさまじゃない感じが凄くいいわ。
あくまで「風」的なね。そのバランス配分もまた利点ですよね。正ヒロインポジションのミツキも当然◎。
個人的に江口さんのキャラデザがけいおんの唯に似てると思うんだけど
これは夏奈に対する梓のキャラデザ、についての桜場コハルからのアンサーなのかなって少し思った。
何にせよ良いキャラがいっぱい、って事ですね。
単純に言うとね。




結構、ここで新しく始める連載としては何気にいいポジションの作品だな、っていうか
作者がこれまでやってきてない事を中心に描きつつ
これまでやってきた事の良さも継承している、っていう。そのバランス感覚がとても好きです。
「みなみけ」の新刊と同時発売なんですが
併せて読むと通常営業と特別営業両方楽しめる感じでいいのでは、と。
っていうか良かったわ。実際。





夢喰いメリー 第9話「夢乱れて」 感想

2011-03-04 02:50:17 | アニメ






由衣も可愛いなあ。




一つ目の夢魔から明かされた衝撃的な事実、それはエルクレスの目的は夢と現実の入れ替わり
人間たちの意識を乗っ取って夢魔が現実の世界を生きる、と。
それは間違ってもさせてはいけない目的。

そんな彼の部下である一つ目の夢魔を思いっきり退治!の予定でしたが
メリーはエンギから聞かされた事実があるため攻撃に踏み切れない。
エンギがその分敵をやっつけようとするものの
夢路に阻止されてしまう。
その真意とは―。

端的に言うと、夢魔を倒すとその宿主にすら影響が出る、と。
宿主の夢が奪われてしまう。
そんな事を聞かされて平気の平左で居られる訳がなかった。無関係な人間の夢が奪われる。それは耐え難いこと。
戦線離脱して去っていく一つ目の夢魔。
元々勧誘に来ただけなんで戦う目的はなかったんでしょうね。笑いながら去っていきました。

ただここで一つ思ったのはかつてのみなとも部長も、そこまで覇気がなくなったって感じではなく
割と平常運転って感じだったんで
それ考えるとメリーが特別な力の持ち主、って考えるのもアリになってくるのかな?
そもそも誰にも宿ってないって時点で他とは違うしね。
何とか彼女のやってきた事が正しかった、って証明されればいいんですけどね。


そんなエンギは、かつて夢路を傷付けた事に対して
「私を殴れ」と。
それでチャラにしろ、と。それはエンギなりのケジメの付け方。でもメリーが殴ったのは・・・
固くて大きな岩の方だった。
手を傷めながらも打ち砕くメリー。
それはきっと怒りも入ってるけど、それ以上に彼女に対する優しさも入ってる。

由衣にとってエンギは自分を頼ってくれる存在。
自分にしか出来ない事をさせてくれる存在。
それはとっても大切な。
メリーはメリーでいつも強気に振舞ってるけど、本当は泣き虫さんでもあって。
彼女にとって夢路は「手を引っ張ってくれる存在」、らしい。
頬を赤らめながら肯定するメリー。
は可愛い以上に彼に対しての強い信頼が垣間見れて良かったです。デレ顔の威力は凄まじいな。

確かに絶望的な事実だったり
目を背けたい現実は容赦なく突きつけられる。これからは多分今までのように夢魔退治は出来ない。
そこに確信がない限り。
でも、お互いパートナーに対する確信はあって。
それをまざまざと確認したような回でした。なんかすっごく安心した。これならまだ進んでけるな、って。
そんな関係性が本当に素敵だと思えました。


その一方で勇魚は・・・飯島先生の餌食にされようとしていた!!
いや、飯島先生っていうか彼に取り付いてる夢魔・樹海か。
彼女は夢という存在が何故か嫌いで
無差別に他人の夢を消して歩いているらしい。そいつに夢魔がいなくても、招待する事が出来る。
そこには理由もあるんだろうけど
それは決して許されることではない。
樹海の次のターゲットが勇魚・・・って事でいよいよ物語り自体もクライマックスか。
縁の下の力持ち的な可愛い彼女を絶対に守ってやって欲しい。
という訳で次回に続きます。

河浪さんはどうやら良い人だったみたい。てっきり最初の印象で疑ってたけど。彼女もどう動くのかな。






しかしこのアニメに流れてる独特の雰囲気・・・は非常にクセになりますね。
正直画面に浸ってるだけでも面白い。
加えて気になる展開の連発。
やはり今期自分にとってトップクラスに重要なアニメだったようです。夢の行方も最後まで見守りたい。注目。


TB
http://kakureotanchi01.blog20.fc2.com/blog-entry-354.html



放浪息子 第7話「薔薇色の頬」 感想

2011-03-04 02:30:34 | アニメ






千葉さん・・・(泣)。




以前から二鳥くんの事を気にかけてた二鳥くんのお姉ちゃんの友達である安那ちゃん。
彼女はモデルもやってて、よくファッション誌の表紙も飾ってて。
女の子的な心得も当然持ってる。
そんな彼女が最近出来たニキビに悩む二鳥くんにアドバイス。それはとっても自然体で。
そういう安那ちゃんのこざっぱりとした態度に惹かれていったのか
元々女性らしさに憧れる二鳥くん的にも良かったのか
彼、彼女に告白しちゃって。
で、即OKっていう。

途中誠くんが驚いてたけど、そりゃあまあ驚くよなあ。だって二鳥くんには高槻さんが!


これに関しては色々と思うところがあるんですけど
やっぱり高槻さんに対する「好き」は憧れの部分が強すぎたのかな、というか
同士的な意味で好きだったのか。
一度断られたのも大きいの?
個人的にはやっぱり二鳥くんには高槻さんが一番似合う、ってか二人が離れたら嫌だなってのが
正直な気持ちではあるんだけども。
「青い花」でいう遠回りパターンだろうか?最後は結局元鞘的な?
いずれにせよ非常に面白い展開ではあるな。
高槻さんも高槻さんで何気にショックな部分はあったと思うよ。余裕って感じもあったからさ。
一気にちょっと負けモードに入ってしまった感はあるが・・・。
彼女がこれからどういう行動を取るのかも気になる。

だがしかし!
それよりもずっと気になっちゃうのがやはりあの人ですよね。
このアニメの中でもすっかり人気キャラ(だと思われる)千葉さおりさんですよ。


多分誰よりも二鳥くんと一緒に居たいのは彼女だと思う。
高槻さんも大事に想ってるだろうけど
彼女のは・・・なんていうのかな、それ以外要らないっていうか、それが総てというか。
元々強い恋愛体質でもあるのかな。
どれくらいショックだったかというと、学校サボった挙句「辞める」とまで言い出すほど。
それもそのはず
最大の障害だと思ってた高槻さん、かと思いきや予想外の方向からの事実なんだもの。
彼女的には「どうして私じゃ・・・?」って思いもあったのかな。
それって傲慢だけど、傲慢じゃなくて。
誰よりも強く想ってきたのに。
私が一番好きなのに。
何もかもが叶わない生活。誰とも馴染めない性格。それ故に一人きりで静謐。
傍から見ればわがままで、意地が悪くて。
なのにそんな彼女を見てるだけでこんなにも悲しくなってしまうのは・・・
彼女の人間くささをこれまでずっと見てきてるからなんだろうな。
「俺妹」の桐乃もそうだけど、こういう不器用な人間は個人的に好きなんです。
なんか観てて応援したくなるっていうのかな。

個人的に他にもシンパシーを感じたセリフは多々あって
まずはトイレのシーンでの凄いって言葉をなぜそんな簡単に言える、って事。
これは高槻さんが二鳥くんと一番似合うってのが分かってるから
二人で一緒に演劇部にスカウトされても意味がない
ましてやそれを本人に言われたら腹が立つに決まってる。それを実直に出してしまった、と。

でも、こういう気持ちは分からんでもない。むしろ結構分かってしまうかも。


そして後半の「厚かましくない?」ってセリフ。これは千葉さんは二鳥くんが好きだから
その二鳥くんが好意を寄せる高槻さんを嫌っている
だったら今なら大丈夫なんじゃない、と。
でもこれは高槻さんのが間違ってるよね。そんな都合よくスイッチの切り替えできたら苦労はしない。
彼女だって、高槻さんを邪険にしてきた罪悪感とプライドだってある。
そんな事を感じたセリフでありました。

最後に「このままでも構わない」。
私は誰とも仲良く出来ないし、その必要もない。ずっと一人だと。
でもこれって個人的には裏返しっていうか、本当は誰かと繋がりたいんだよね。
でもそれを素直に出せないし
出せる気配もないからついそういう事を口に出してしまう、思ってしまう。
これは正直分かる部分もありますね。
極論「死にたい」って言ってる人も、本当は死にたいわきゃないんですよ。生きたいからこそ言う言葉。
自分に素直に生きた結果こうなってる訳ですが
そんな彼女の本音が何気に伝わってきた一連のシーンでした。本当はいい子なんだと思う。






安那ちゃんは受け入れ、高槻さんは困惑、千葉さんは喪失感。
肝心の二鳥くんもはっきりと意志が決まってる訳じゃなくて。
みんながみんな迷いの胸中にいる訳だけど、最後は絶対に幸せになって欲しいな。
って素直に思います。
そして次回以降の変遷にも大いに注目です。



フラクタル 第7話「虚飾の街」 感想

2011-03-04 01:31:09 | アニメ



見た目だけ派手で中身がない。




今週は久々に完全なフラクタル・システムが行き届いてる街に不可抗力で出向いたクレイン。
そこで彼が見たものは適当に楽して適当に生きて
大切な人に触れることも出来なくて。
幻のような世界。
現実の彼らはといえば遊牧民ごっこだの芸術家気取りだの碌な連中がおらず
ただいたずらに生命を貪っている。だけ。

これは結構に批判的な描き方といいますか
例えば家で働きも学びもせず、そこに罪悪感も感じず
画面の中で自由気ままに遊んでいる人々、への皮肉とも取れるというか
それはある意味とてもシビアなメッセージで。
クレインはネッサに触れることが出来て良かった、触れられないのは不安だという。
それは当たり前の事で
でも当たり前じゃなくなっている現実もあって。
クレインは一応中立的な立場をとって来ました。でも、ここに来てちょっとロスト・ミレニアム側に傾いたというか
いや、ロスト・ミレニアムではないな。
人間側、か。
彼が自らの両親にずっと感じてた疑問。がここで確信を得た事になった。
そんなクレインはフラクタル側の人間に撃たれてしまう―。


フラクタルの人間は基本的にフラクタルを手放したくはない。
あそこまで便利で遊び放題なんだから当然といえば当然。このままクレイン達が逃げ回っていれば
自分の村だってどうなるか分からない。
だからこそ売り渡した。
更に言えば、フリュネはともかくネッサの力はとても強大らしく、手に負えない程で。
だから、クレインを撃ってネッサが怒って力を使う理由を無くさせた。
都合の悪い事に僧院の連中も情報流しで駆けつけた。
このままフラクタルシステムは復興に向かうのか、それとも・・・?






ようやくここからクライマックスってところですか。
クレインも紆余曲折経て
フラクタルの世界にももう一度触って、そこで得た答えもあったと思うんですけど。
大事なのはこれからどう行動するか。
主人公の格好良い場面も見たいです。
という訳で次回以降の流れも楽しみにしています。

しかしエンリは色々と面白いキャラだな!そう考えるエンリのがエッチよね。