アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

ゆず加工あれこれ

2011-01-17 16:40:50 | 手作りのたべもの
 前にも書きましたが、稲武にはかんきつ類は育たないときいています。夏みかんもキンカンもユズも、昔なら、どこの家の庭先にもそのうちの1本はあったように私は思っていましたが、どの1本も、稲武にはないのです。

 この貴重なユズを、昨年暮れ、名古屋市郊外に住む親戚からもらえることになりました。ゆべし、塩ユズ、ポン酢、ユズ味噌、ユズジャム、ユズシロップ、ユズケーキ、あれこれたくさん作ろうと計画していたのですが、いざいただきに出かけたとき、途中で雪が降り出したため、帰り道が恐くなってユーターン。新年が明けたら出かけようと思っていたのですが、大雪が続き、行けずじまいになりました。結局、その親戚の家で採れた野菜やグレープフルーツと一緒に、宅配便で送ってくれました。

  採取してひとつき近くたっているので、ユズはけっこう傷み始め、少ししなびかけています。思い描いたほどの利用はできそうにありません。

  それで、まず急いで作ったのはポン酢です。果汁を絞り、そこにしょうゆを加え、昆布の粉末、花カツオを混ぜて2、3日置いて漉せば出来上がるはず。でも、果汁があまりに少ないので、皮から袋ごと身をもぎ取り、果汁と一緒にしました。

  3日後、おいしい味に仕上がりました。さっそくザルで漉します。一日かかりました。とろっとしたポン酢の出来上がり。使うときにしょうゆやだし汁を足して調節すれば、いろいろに使えそうです。でも、おもいのほか少量です。がっかり。

  だから、袋と中身を捨てるのが惜しくなりました。それで、ユズ味噌を作ることにしました。袋入りの湯べしを作ったことはありますが、袋入りのユズ味噌は初めて。とにかくやってみることにしました。

  最初に、熱したフライパンにごま油を加え、赤味噌をよくなじませました。みりん、酒でのばしてから、フードプロセッサーにかけておいた、ユズとカツオのまじったポン酢のカスを加えます。かなりすっぱいので、作り置きしていたクルミ味噌も混ぜました。まだすっぱい。それで、黒砂糖を少しずつ加え、練り続けました。そうしてできたのが、このユズ味噌。甘いけれど、すっぱさもまだ強烈です。でも、刺激的な味で、私は好き。味噌マヨネーズやミソドレッシッグの素にもなりそうです。左がポン酢、右がユズ味噌です。

  残りのユズは、ユズはちみつに。温かいお湯を注げば、ユズ茶になります。今回は、傷んだところを除いて作ったので、いつもより細かく小さくきざみました。

  種は、焼酎を入れて化粧水に。ビワの種の化粧水と並んで、私の必需品です。

  最後に残った皮はお風呂に。いつもは生の皮をただ入れていただけだったけれど、たくさんあるので、一部はストーブの下で干しています。こうしておけば、いつでもお風呂に入れられます。来年、もしまたユズがもらえるなら、なにはさておき、採取してすぐにいただきにあがることにします。

  ところで、下の写真はユズと一緒に届いたグレープフルーツ。無農薬なのに、表面の美しいのに感動します。
  この果実は、30年ほど前に蒔いた外国産のグレープフルーツの種が育って、実を結んだもの。15年ほど前、突然実をつけ始め、今は毎年2本の木にたわわに実っているそうです。日本産のグレープフルーツも珍しいけれど、種から育ったことにもおどろきます。

  稲武はこの数日雪が降り続き、日中でも外の気温は零度以下。こんな寒い場所にいると、黄色い果物が豊かに実るあたたかい土地がうらやましくなります。 
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