アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

NHK「足尾から来た女」

2014-01-21 00:11:30 | 映画とドラマと本と絵画
    先週土曜日に第一回目が放映された「足尾から来た女」。足尾銅山鉱毒事件の関連ドラマなので、勉強になるかもしれないとおもって見ました。今週土曜日に二回目が放映されます。

   主人公は、鉱毒の流出によって土も水も汚された谷中村出身のサチ。彼女たちは、作物がとれなくなった村で、餓死寸前の生活を余儀なくされます。

    事件を追及し、政府と鉱山の会社を告発するもと国会議員の田中正造は、彼女に、東京の社会主義運動家・福田英子の家の家政婦になるよう、勧めます。

    サチの上京を知って、彼女に接近したのは警察上層部。福田の家に集まる幸徳秋水、堺利彦、石川三四郎、大杉栄などなど、当時の社会主義運動家や無政府主義者の活動をサチに探らせるのが目的です。

    文盲のサチは、居丈高な警察官の態度に抵抗できず、スパイの仕事を引き受けます。一方、田中正造は、鉱山操業の即刻停止を求めますが、日露戦争後の日本にとって、銅の発掘と精錬は要のひとつ。到底聞き入れられるはずはありません。

    村人たちは、県の口利きで他の土地を斡旋され、次つぎに離村。サチの家も取り壊しの憂き目にあいます。

    村を銅山の鉱毒を捨てるため池にし、周辺の村々への流出をとめる場所にする、というのが国と県の方針だと知り、サチは怒りにふるえます。

    福島や青森の六ヶ所村を髣髴させるドラマ。NHKは、朝の連ドラ「ごちそうさん」でも、この鉱毒事件のことをすこしだけ織り込んでいます。

    どういう話かというと、主人公の義父が、足尾銅山を思わせる精錬所の技師として働いていたことがあるのです。彼は、「国のために大事な銅の精錬に携わっている」と信じて仕事に心血を注いでいたのですが、鉱毒に侵された村人達の必死の抗議にたじろぎ、現場から逃げるようにして去った経験を持っています。

    「ごちそうさん」では、主人公の夫がちかぢか、父の勤めていた鉱山のその後の様子を見に行くことになっています。たぶん、この「足尾から来た女」第二部と連動しての放送ではなかろうか、とおもいます。どんな話になるのか気になるので、今週は昼間見られないときは、忘れないで夜見ることにします。
      




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