(1)ソニー系米映画会社製作の北朝鮮金第一書記の暗殺計画をモチーフ(motif)にしたコメディ映画が北朝鮮の警告、サイバー攻撃を受けて劇場公開を中止したことに関して、オバマ大統領が記者会見でその前に私に相談してほしかった、米国が表現の自由を外国から規制されることがあってはならない趣旨の厳しい発言があっては、製作会社も従うしかなかった。
一転、全米300以上の独立系映画館で上映されることになり、全米(あるいは世界)注目の中でニュースでは上映映画館に多くの入場者の列が出来ていた。
(2)オバマ大統領の半分ジョークのように聞こえる、その前に私に相談してほしかった発言は「本音」(confess)だろう。オバマ大統領、米国の威信の国際的影響力は低下しているとはいえ、自由主義、民主主義陣営のリーダー国として国際テロに面と向かって対峙して北朝鮮にも核開発放棄を強く迫る米国が、その北朝鮮からの警告、サイバー攻撃(FBI認定)を受けて製作会社が映画の劇場公開を中止し、これにオバマ大統領が厳しく批判して即座に一転製作会社が全米劇場公開を開始するなどとの混乱ぶりでは、最近の米国らしいどっちつかずのはっきりしない漂流性(drifting)ともいえるし、「間の悪さ」(unlucky)が際立つものとなった。
(3)多分に米国民が標ぼうする自由主義(liberalism)の守護神としての米国の威信とは無縁の自信のなさに見える。北朝鮮はこれに対して今のところ表立った抗議、警告は見せずに静観の構えなのは妙に大人の対応に見えるから、パラドックス(paradox)としてこの問題に対する米国のゴタゴタ、あたふたぶりが引き立つことになる。
現存する米国が対峙する北朝鮮指導者の暗殺計画をコメディ仕立てとはいえ映画化する非常識は、米国の言う表現の自由を逸脱したものだと書いたが、オバマ大統領が米国の理性を強調すればするほどひとり浮いて、「間の悪さ」が際立つものだ。
(4)せいぜい独裁指導者、権力者がひとり自由きままに贅沢三昧、裕福なのは、抑圧されたしいたげられたその他大勢の国民のおかげ程度の社会風刺劇にでもしておけばよかった。その当たり前性からいえば製作する意味も意図もないことになるが、それでもテーマ、モチーフが悪すぎた。
せいぜいもっとひとひねり工夫があってよかったテーマ、モチーフだ。「the interview」映画上映を観た入場者のインタビューでは、当然公開すべきだったとテーマに批判的な見方と2者の立場、意見が紹介されていて、具体的な内容についての感想、コメントはまだ聞かれなかった。
(5)この問題での自由の国米国のゴタゴタ、あたふたぶりが気になる。テーマ、モチーフが登場人物も含めて極めて現実的(realizable)であり、緊張関係にある北朝鮮に関するものだけに対応に「間の悪さ」が出たのか。
これだけの映画なだけに製作過程(ないしは製作準備段階)で話題になるのが普通だが、米国内ではどうだったのか。報道によると親会社の日本のソニー社長が映画の中の金第1書記の殺害の仕方に注文をつけたともいわれて、ソニー社長がこういう口出しをするのは異例だと紹介されていたように事前に同映画への懸念(concerned)もあったようだし、公開前にコンセンサス(consensus)は図れたのではないのか。
(6)オバマ大統領が半分ジョークでその前に私に相談してほしかったのはその通りだった。この問題は別の側面から見れば、米国のゆるぎない、誰にも追随させない自由、表現、競争、奔放社会そして今や自信過剰のあらわれともいえるものだ。
それが米国本来のエネルギー、ダイナミズム(dynamism)でもあるのかもしれないが。
一転、全米300以上の独立系映画館で上映されることになり、全米(あるいは世界)注目の中でニュースでは上映映画館に多くの入場者の列が出来ていた。
(2)オバマ大統領の半分ジョークのように聞こえる、その前に私に相談してほしかった発言は「本音」(confess)だろう。オバマ大統領、米国の威信の国際的影響力は低下しているとはいえ、自由主義、民主主義陣営のリーダー国として国際テロに面と向かって対峙して北朝鮮にも核開発放棄を強く迫る米国が、その北朝鮮からの警告、サイバー攻撃(FBI認定)を受けて製作会社が映画の劇場公開を中止し、これにオバマ大統領が厳しく批判して即座に一転製作会社が全米劇場公開を開始するなどとの混乱ぶりでは、最近の米国らしいどっちつかずのはっきりしない漂流性(drifting)ともいえるし、「間の悪さ」(unlucky)が際立つものとなった。
(3)多分に米国民が標ぼうする自由主義(liberalism)の守護神としての米国の威信とは無縁の自信のなさに見える。北朝鮮はこれに対して今のところ表立った抗議、警告は見せずに静観の構えなのは妙に大人の対応に見えるから、パラドックス(paradox)としてこの問題に対する米国のゴタゴタ、あたふたぶりが引き立つことになる。
現存する米国が対峙する北朝鮮指導者の暗殺計画をコメディ仕立てとはいえ映画化する非常識は、米国の言う表現の自由を逸脱したものだと書いたが、オバマ大統領が米国の理性を強調すればするほどひとり浮いて、「間の悪さ」が際立つものだ。
(4)せいぜい独裁指導者、権力者がひとり自由きままに贅沢三昧、裕福なのは、抑圧されたしいたげられたその他大勢の国民のおかげ程度の社会風刺劇にでもしておけばよかった。その当たり前性からいえば製作する意味も意図もないことになるが、それでもテーマ、モチーフが悪すぎた。
せいぜいもっとひとひねり工夫があってよかったテーマ、モチーフだ。「the interview」映画上映を観た入場者のインタビューでは、当然公開すべきだったとテーマに批判的な見方と2者の立場、意見が紹介されていて、具体的な内容についての感想、コメントはまだ聞かれなかった。
(5)この問題での自由の国米国のゴタゴタ、あたふたぶりが気になる。テーマ、モチーフが登場人物も含めて極めて現実的(realizable)であり、緊張関係にある北朝鮮に関するものだけに対応に「間の悪さ」が出たのか。
これだけの映画なだけに製作過程(ないしは製作準備段階)で話題になるのが普通だが、米国内ではどうだったのか。報道によると親会社の日本のソニー社長が映画の中の金第1書記の殺害の仕方に注文をつけたともいわれて、ソニー社長がこういう口出しをするのは異例だと紹介されていたように事前に同映画への懸念(concerned)もあったようだし、公開前にコンセンサス(consensus)は図れたのではないのか。
(6)オバマ大統領が半分ジョークでその前に私に相談してほしかったのはその通りだった。この問題は別の側面から見れば、米国のゆるぎない、誰にも追随させない自由、表現、競争、奔放社会そして今や自信過剰のあらわれともいえるものだ。
それが米国本来のエネルギー、ダイナミズム(dynamism)でもあるのかもしれないが。