いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

戦後70年と100年未来社会。 70 years after the war and 100 years after of the future society

2014-12-28 19:54:58 | 日記
 (1)来年は戦後70年(70 years after the war)の年を迎える。70年がどういう意味を持つのか、切りのいい年なのでそれなりに注目を集めている。
 中国も同時に対日抗争勝利70年を祝うともいわれて、歴史認識問題もさらに注目を集めることになりそうだ。早くも中国からは安倍政権の衆院選勝利とあいまって戦後70年の安倍首相の「出方」(attitude)も注目させられる気配だ。

 戦後70年を迎えて国民の戦争未体験者が70%を占めるまでになって、戦後ははるか遠いものになった。

 (2)戦後生まれの安倍首相は米国お仕着せの憲法改正、自主憲法制定を目指して、自衛隊の国防軍化、集団的自衛権の行使で日米軍事同盟関係を対等、共同関係までに高めて、国際的な地位、影響力の向上、確立を目指している。

 今年の11月の形式的な日中首脳会談を受けて、今年はさすがに靖国神社を参拝しないようだが、右寄りといわれる保守思想政治は師走の衆院選勝利で3分の2以上の保守勢力を保持し、今後4年間の長期政権化で官邸主導政治はさらに加速する勢いだ。

 (3)特定秘密保護法で固めて、経済状況の動向を見ながら早い段階での憲法改正、自主憲法制定に向けて水面下で始動する15年になるだろう。

 戦後70年は、今後30年の100年に向けての節目になる年だ。少子高年令化社会で社会保障、年金、医療、介護で今後30年の対策、対応が未来社会にとって大事な時代となる。国民の関心も世論調査などで最も高く、遅きに失した取り組みとはいえその財源、給付問題で先行きが見通せるのか、戦後70年は100年に向けての分岐点(turning point)になる年だ。

 (4)国家財政累積赤字も1000兆円を超えて財政健全化が求められて、経済成長のための見せかけの放漫財政ばかりではなりゆかない。
 15年度予算も税収の伸びもある中で国債発行を抑えて歳出抑制の方針が示されており、しわ寄せがどこに来るのかは今後30年先の100年未来社会にも影響を及ぼすものとなるだろう。

 (5)日銀が目指す15年物価上昇2%目標が険しい中でアベノミクスの経済政策の見直しに迫られるときがくるだろうが、安定不況時代の中での2極化、格差社会をどう調整するのか、地方創生、女性が輝く社会を柱とする成長戦略も来年前半の統一地方選の結果次第で推進力(dynamism)を持続できるのか重要だ。

 安倍首相は翁長新沖縄県知事がはじめて上京した先週に、その会談要請にもかかわらずに官房長官ともに会うことを避けた。普天間飛行場の辺野古移設に反対、阻止する立場の同知事に対する拒否反応だ。

 (6)安倍首相は中、韓とは問題があるからこそ会って話をすることが重要だと言いながら、国内重要課題を抱える沖縄県知事とは門前払いをかけるという言行不一致、都合主義を露呈してみせた。

 政治は信頼、信任、誠意が必要、大事で、国外と国内で真逆の対応を平然と見せつけられては、安倍首相の政治本質に警戒、監視が欠かせないものだ。

 (7)安倍首相は小市民的国民(the petite bourgeoisie)感情を選挙を通じて見切っている。来年4月の2年連続賃上げで国民の関心を引きつけて、政治の自己目的有利に進めるだろう。まずは15年度予算案の編成内容だ。

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