いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

「はやぶさ2」衛星の抱える問題。 satellite of hayabusa 2 holds a problem

2014-12-04 19:49:09 | 日記
 (1)「はやぶさ2」衛星(satellite of hayabusa 2)が打ち上げられ予定の軌道に乗った。太陽の周りを回りながら徐々に目的の小惑星に近づき、その内部から物質(material)を採取して持ち帰る壮大な6年の宇宙ロマン(roman)旅だ。

 太陽系の誕生や生命の起源の謎を解明する(報道)ことが期待されている。「はやぶさ」(1号機)が世界で初めて小惑星に着陸して物質(ほこり)を持ち帰る技術があることを実証したことから、欧米の宇宙機関も協力(同)している宇宙事業だ。
 世界で初めての小惑星に着陸して物質(ほこり)を採取する日本のピンポイント、ソフトランディングの先端的宇宙開発技術力が高く評価された。
 ついでに米国も2016年に小惑星探査機を打ち上げる計画(同)だといわれている。

 (2)世界各国がいろいろな小惑星をそれぞれが目指して宇宙探査計画を実行するのも多角的な宇宙研究には有益なのだろうが、事はなにしろ「太陽系の誕生や生命の起源の謎の解明」という壮大未知なものだけに1国の開発技術の問題で済むはずもなく、宇宙から見ればひと握りの惑星の小さな地球の中のまた小さな国同士が競って取り組むにはテーマが大きすぎるのではないのか。

 政府は今後10年間で5兆円規模の宇宙計画を策定しているが安全保障や産業振興につながる宇宙開発(報道)プロジェクトで、今のところは今後に続く具体的な探査計画はない(同)。

 (3)米ソ冷戦時代には国の威信をかけて米ソが競って先に人間を月に送り込む宇宙計画を争ったが、今や米ロ欧日が国際協力をして国際宇宙ステーション事業を推進している時代だ。
 先導した米国は予算確保がむずかしくスペースシャトル計画から撤退して、国際宇宙ステーションの人、物資の輸送はロシアが担当している。

 先端的科学技術開発分野は世界の科学者が競って研究開発に取り組んであたらしい成果をあげ学術、文化、社会に貢献しているが、発想であり、理論であり、実証(実験)であり、創造であり人間の思考力に頼るところが大きい。

 (4)未知なる宇宙の研究開発技術は「探査(investigation)」による分析、解析、検証、考察で国、研究者同士が互いに競って研究開発を行う競合性、不効率性よりは、宇宙から見ればひと握りの小さい地球人として国際的な研究開発協力体制の中で財源も含めて効率的に目指す壮大未知の研究開発プロジェクトだ。

 宇宙開発技術力は方法論(methodology)ではなく目的論(teleology)であるから、競うことはただ威信であり、名誉であり、時には技術力を売ることであり、独占することであって、「太陽系の誕生や生命の起源の謎を解明」する地球人の未知なるものへのあこがれ、挑戦とは無縁のものだ。

 (5)宇宙開発事業の国際協力体制の構築を目指して、日本の宇宙計画の5兆円規模を消費税引き上げと引き換えに社会保障財源に回すよう書いたが、地球上の国々には様々な問題を抱えており特に経済、景気では一部新興国に発展はみられるが欧米日など波はあっても世界的な同時不況が続いており、国際協力事業の出来るものは連携してやるべきだ。

 もちろん打ち上げられた「はやぶさ2」衛星の52億キロ、6年に及ぶはるか彼方の小惑星の物質採取の壮大未知の宇宙ロマン研究には感動と興味を憶えるが、それは日本だけの技術力の高さからだけでなく世界どこの国の事業であっても地球人としてそうだし、日本が参加する国際宇宙協力事業として成し遂げても同じだ。

 (6)宇宙は地球も含めて「すべてのもの」のものであり、共有物である。

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