いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

夢を現実の強い思い入れ。 strong will or meditation and illusion that a dream come true

2014-12-20 19:48:51 | 日記
 (1)科学者というのは成功、失敗例を聞くたびによほど「思い入れ」の強い、激しいものでないと務まらないと思ってしまう。今年ノーベル物理学賞を授賞した赤勇さんは世界の科学者のほとんどがあきらめた窒化ガリウムに青色発光ダイオード(LED)作製の可能性を見出して強い「思い入れ」(strong will)の中で研究を続け、赤さんの指導を受けた天野浩さんが実験失敗を重ねながらもこれまたこの研究実験に強い「思い入れ」を持って、ついに人類初の窒化ガリウムを使った青色発光ダイオード(LED)を開発成功させた。

 赤さん、天野さんともに紹介された話からは、窒化ガリウムに懸けた先見の明にもとづいた強い、激しい「思い入れ」は「確信」のもとに研究持続されて人類初の開発成功の快挙に結び付いて、今や新時代の照明LEDとして広く活用されてその功績により今年のノーベル物理学賞の授賞となった。

 (2)日銀の黒田総裁は昨年総裁就任後、安倍首相のデフレ脱却政策としての大胆な金融緩和策を実行して15年物価上昇2%目標を掲げた。市場にこれまでの2倍のお金を供給する大胆な金融緩和策は円安株高効果を生んで大企業中心に自然業績回復、賃上げに結び付いたが、今年4月の消費税8%引き上げ後急激な円安と相まって物価上昇が賃上げ効果を上回り、消費動向を冷え込ませ貿易収支の赤字が続き、市場の予想を裏切ってGDP3四半期連続のマイナス成長となり、日銀の企業短期観測を下方修正して経済、景気は確実に下方低迷に追い込まれた。

 民間経済アナリストからは当初から日銀の15年物価上昇2%目標は困難との見通しの中、黒田日銀総裁はひとり15年物価上昇2%に強い「思い入れ」を持って年末の原油価格の下落による物価下落傾向の中でも、物価低迷は一時的なもの(報道)として物価目標は変わらないとの自信を示している。

 市場では年明けに更なる追加緩和か物価2%目標先送りの変更に迫られるとの見方(報道)が出ている。日銀の政策決定会合後の記者会見では、この間、黒田総裁はひとり強い「思い入れ」(meditation)姿勢を貫いたまま、勝負の15年を迎える。

 (3)今年の初めに世界の科学界の話題をさらったSTAP細胞作製問題は、昨日の理研による検証実験結果として同研究ユニットリーダー小保方さんによる同論文にもとづく方法でのSTAP細胞作製は出来なかったと発表して、小保方さんの退職が決まった。

 自ら同論文を取り消して(その時点でSTAP細胞作製の自己否定があった)のうえでの往生際の悪い検証実験参加という意味のわからない中での、やはりSTAP細胞をつくり出せなかった結論だった。

 小保方さんが疑惑最中に記者会見で「STAP細胞あります。200回以上はつくった」発言は何だったのか、やはり科学者の強い、激しい「思い入れ」(illusion)がこちらの方は「まぼろし」を自らつくりだして見させたのか、公然と真顔でああまで言い切ったのだから善意にとらえれば強い、激しい科学者の「思い入れ」が「夢を現実にして」見させた(meditation or illusion that a dream come true)としか言いようがない。本人はどうしてこうなったのかわからない趣旨発言(報道)をしているそうだが、知りたいのはこちらの方だ。

 先端的科学技術開発、革新の持続力は正に「夢を現実のもの」とする強い、激しい「思い入れ」である。
 

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