いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

目的も普及も不明のWBC。the aim and spread of WBC games is not clear

2013-03-19 19:46:51 | 日記
 (1)3連覇が懸っていたWBC大会で日本代表チームは準決勝まで進出したが、米国大リーグ選手中心のプエルトリコに3対1で敗退した。点差以上に力の差を感じたゲームだったが、それでも8回に連打で1点を返してなおもヒットが続き、走者が1アウト1,2塁で4番阿部という絶好のチャンスを迎え、最少得点機をものにして勝ち上がってきた日本の、日本人が好むゲームプランの「勝負強さ」(ダイナミックな試合運びが出来ないチーム構成でのやむを得ない選択肢でもあるが)に期待したが、日本プロ野球12球団の集合体ゲームの「あ・うん」の呼吸プレーが出来ない宿命か、阿部が打つ前に走塁ミスプレーが出てチャンスを逃し、4番阿部もそのミスプレーをカバー出来ずにその直後に2塁ゴロでアウトとなって(プエルトリコ2塁手はすばらしいプレーヤーで彼に敗れたといってもいいプレー)万事休した。

 その走塁ミスをしたいかにも真面目な気風の内川選手がゲーム後に責任を一身に背負うかのように、涙ながらにインタビューに答えていたのがやるせなかった。

 (2)内川選手はこのゲームで3番打者として2安打を打ち、8回も安打でチャンスを拡げる活躍をしていた。プロ野球集合体ゲームとしてのあり得る連携ミスプレーでたしかに勝負に水を差したが、そういうち密な連携プレー(minute connected play)にしか活路を見出せないWBC日本代表チームの野球スタイルの限界でもあった。

 日本プロ野球はいまだキャンプ中で、WBC大会で同じ環境のメジャーリーガー主力の多くが本大会への出場を見合わせるほどの大会なのだから、今はこんなもんだとの開き直りが当たり前の時期のプレーだ。

 (3)その中でもWBC日本代表チームは、日本ファンには野球の以外性、おもしろさを大会を通して存分に見せてくれた。
 WBC予選でのほとんど敗色濃厚の9回2アウトからの同点打(その後延長で勝ち越し勝利)など井端選手のWBC大会を通しての勝負強い打撃は特出すべき活躍で、プロ野球のすごさを見せてくれたし、これだけの選手が揃うと打順のどこからでも有効な攻撃が出来る楽しみもあって、得点はそうは取れなかったがペナントレースにはない質の高い緊迫感、期待感はあった。

 (4)むしろ井端選手のように本来キャンプ中のWBC大会での絶好調の活躍では、所属チームにとってはペナントレース開始の4月に不調の波がくる(選手の好不調のゲーム周波数は決まってある)ほうが心配ではないのか。

 各国にわかれて出場したメジャー米国、そして日本のプロ野球プレーヤーもいよいよ所属チームに戻ってのペナントレースが始まる。
 たかだかそれまでの間のWBC大会なので、終わってしまえばプロ野球選手としては毅然とした度量の高さも示して、これからが勝負と帰ってくればいいのだ。

 (5)米国メジャーリーグ機構主導のWBC大会の運営が問題となって一時は日本も参加を取りやめる事態ともなったが、その本場米国はメジャーリーグあげての結束もなく未だ優勝もなく、オランダ、イタリア代表といっても旧領地国の中米諸島の出身者で占められており、WBC大会の目的、普及、貢献もさらに不明度を増しただけの大会(the aim and spread of WBC games is not clear)だった。

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