いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

強い国施政方針演説。speech of administrative policy , strong nationalism

2013-03-01 19:45:25 | 日記
 (1)国会論戦で前民主党政権の経済、外務閣僚を務めた議員が「われわれもやってきたことだ」と金融緩和、TPP問題での安倍マジック(magic)を「後出し」だと追及してみせたが、予想通り安倍首相から「政治は結果がすべてだ」として自ら主導の口先介入による円安、株高、TPP問題日米共同声明化の成果をあげて、「あなたたちは何もできなかったじゃないのか」と一蹴された。質問の民主党議員は苦笑い(実況映像)するしかなかった。

 (2)もともと政治(政治家)に力がないなら、長いまえがき、前提論、高まいな理念ばかりに固執して足の引っ張り合い、堂堂巡りをしているぐらいなら、少々方法論に問題はあってもまずは遠い未来の心配よりは、今の閉そくした社会、経済状況打開の「結果」にこだわった政治主導に終始するしかない。
 政治(政治家)に力がないことをまず自覚すべきことを忘れていたからだ。

 (3)民主党は相変わらずに過去の失敗に教わることもなく、過去の浮いた「高まい」な政治哲学にとらわれて、安倍首相の方は過去の失敗を教訓としてやるべき政治実学で一転攻勢に出ている。
 政治はもちろん実学だけでなく、未来、将来への哲学でもあるのだが、政治(政治家)に力がない以上は、二兎を追うことなど出来ない。政治、政策選択の優先順位の問題だ。

 (4)安倍さんが自らの第1次政権時代と前民主党政権時代の失敗からくみ取った教訓(precepts)だろう。少々なり振り構わない政治姿勢(安倍主導、一任政治)からは、一生懸命さは伝わってくる。

 (5)「中身」のともなった「結果」が求められる時に、自民党カードを含めた政治総合力、調整力を効果的にリードできるのかが「結果」として問われてくる。
 物価目標2%達成によるデフレ脱却は日銀に責任を押し付けても、普天間飛行場移設、TPP交渉参加、賃上げとセットの消費税引き上げ判断と「実質評価」の課題は揃っている。

 (6)昨日の施政方針演説(speech of administrative policy)は所信表明(belief expression)とは打って変わって1万字を超える長編となったが、強い国(strong nationalism)を創るから始まって美辞麗句に終始して具体的な施策に欠けて、消費税引き上げ、財政赤字大幅悪化の国債発行依存の財源保障についての具体的解決、国民負担、責任についてはほとんど述べていない。
 そこは施政方針と言いながら、第1次政権時の「美しい国」概念論と変わりがなかった。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする