オールドゲーマーの、アーケードゲームとその周辺の記憶

コインマシンやギャンブルゲームやカジノの歴史的エピソードとか、時々カジノ旅行記とか、たまにスポーツやマンガとか。

新ラスベガス反生中継2019GW DAY6その2:最終日(後半) 

2019年06月16日 21時29分49秒 | 海外カジノ
◆本日の予定
(前半)
・午前中はひたすらカジノでゲーム。
・午後、タウンズスクウェアのホールフーズで、現地在住の友人SLさんと会う。


(後半)
・ピンボール・ホール・オブ・フェイムを覗く。
・宿をサムズタウンに移す。
・夜を徹してカジノに入り浸る。

◆これより本日の記録

SLさんと別れた後、今夜の宿であるサムズタウンに向かうが、その前に、道中にある「ピンボール・ホール・オブ・フェイム(PHoF)」に立ち寄る。ところで、このPHoFのすぐ周囲には、「PRESS START GAMING CENTER」と、「A GAMER'S PARADISE」という、二つのゲーム関連の店があることを最近知ったので、ついでに覗いてみた。




「PRESS START GAMING CENTER」(上)と「A GAMER'S PARADISE」(下)のエントランス。いずれもPHoFと同じ敷地内にある。屋根にシートがかぶせてあるのは、たぶん雨漏りがするのだろう。実際この一角は、控えめに言ってもさびれているという形容を免れない。

PRESS START GAMING CENTERに恐る恐る入ると、店内には僅かながら客もいた。


「PRESS START GAMING CENTER」の店内。

この店では、店内を見て回るだけなら料金は発生しない。ただし、ゲームをする際には1時間いくらという制度になっており、「プレイしたいときは係員に声をかけてください」と掲示されている。ただ、具体的な料金の表示は無い。


(1)メタルスラッグのアップライト筐体。 (2)たくさんのゲームが入ったカクテル筐体。おそらくMAME。


(1)パズドラバトルトーナメント。ポップだけでなく画面も日本語表示だった。 (2)店のシステムを告知する掲示。入り口そばのテーブルの上に立てられていた。ワタシは入店したときには気づかなかった。

「PRESS START GAMING CENTER」の中を一回りした後、次に並びにある「A GAMER'S PARADISE」を、入り口の外からドアのガラス越しに覗いてみた。しかし、手前の方にコンシューマー用のゲームソフトと思しきものが見えるくらいで、アーケード志向のワタシには興味を惹く物がなさそうなので、こちらは店内に入ることなく離れ、PHoFに入った。

PHoFでは、リリースが発表されたばかりで世界中から注目を集めていた「Black Knight Sword of Rage」が早くも導入されていた。


Black Knight Sword of Rage。ゲーム料金は1ドル。


今回の目玉フィーチャーのひとつと思しき、鉄球を振り回すブラックナイトは少し面白い。

「Black Knight」と言えば、何と言ってもアウトレーンに落ちそうになるボールを強力な磁力で救済する「Magna Save」フィーチャーである。1980年に発売された初代のBlack Knightで初めて採り入れられ、これまで歴代のBlack Knightシリーズの他、6機種に搭載された。今回のBlack Knightにももちろん搭載されている。ただし、発動させるスイッチがロックダウンバーの中央に付いており、とっさの操作がしづらい。


マグナ・セイブを発動するボタン(緑色に光る)。

また、3月に大阪を訪ねた際に遊んだ「バッティングゲーム」(関連記事:大阪レゲエ紀行(7・最終回)) DAY 2・その2:大阪駅前第2ビルB1「ZERO」)の元ネタではないかと思われるゲーム機や、「Ice Cold Beer」もあった。ただし「Ice Cold Beer」は故障中で遊べなかった。


(1)バッティングゲームの元ネタと思しき野球ゲーム。空気で吹き上げられているボールを、バッター人形を操作して打つ。左のノブで風量を調整できるので、日本のバッティングゲームよりは簡単にホームランが打てる。 (2)Ice Cold Beer。

サムズタウンに到着したのは夜7時ころ。明日の未明5時過ぎには出ていくので、10時間ほどの滞在になる。チェックインすると、「部屋をアップグレードしておいたよ」と言われた。部屋に到着すると、中庭に面する角部屋の、スイートルームだった。


部屋の様子その1。(1)部屋に入ってすぐ左手の、キチネットのカウンター越しに部屋の中を臨む。リビングの右手にはベッドルームに繋がる入り口が見える。 (2)リビングから入り口方向を臨む。 (3)リビングからベッドルームに通じるドア。 (4)ベッドルーム。左手のバスタブは、ジェットバスではなかった。バスタブの背後は洗面所とシャワーブースになっている。


部屋の様子その2。(1)洗面所の様子。アメニティは通常の部屋と変わらない。 (2)洗面所からシャワーブースを臨む。 (3)~(4)窓からの風景。中庭の様子が見渡せる。

サムズタウンにはこれまでに10回くらい宿泊しているが、こんな部屋に通されるのは初めてのことだ。しかし、せっかくだがワタシはこれから夜通しカジノで過ごすつもりなので、この豪華な部屋は、ワタシにとっては束の間の荷物置き場でしかない。去年、フレモントでも同じことが起きたが、どうせなら旅程の中ほどでこういう目に遭いたいものだ。

サムズタウンでのトリプルプレイプログレッシブは最低でも1280ドルと、オーリーンズに比肩するほど溜まっていたので、一つくらいは落せるだろうと始めたのだが、全くツイていない。あまりに調子が悪いので、途中、スポーツバーで軽食を取るなど、なんとか流れを変えるための努力をしてみたりもした。


スポーツバーで注文したホットドッグ、シュリンプカクテル、ソーダ(小)。

しかしその努力もむなしく、かなり残っていたはずの浮き分はついに底を突いて、いよいよ元本に手を付けなければならないまでに落ち込んでしまった。出発まであと2時間半ほどあるが、この調子が続けば、今回の旅では大きくお金を減らしてしまいそうだ。

プログレッシブは依然として魅力的に膨れ上がっているが、もうやめよう。最後の2時間半はクラップをして過ごそう。もちろんクラップスだって泣きたくなる大負けを食らうこともあるが、こんなに遊べないVPなら、今回はもういらない!

ということで、場所をクラップスに移してまず200ドルでバイインする。サムズタウンのクラップスには、他ではあまり見かけた覚えがないサイドベットがある。何と呼ばれるものかもわからない。隣のスティックマンに、「あのベットはなんというのだ?」と聞いたが、「3ドル出してワン―ワン―ワンって言うんだよ」というだけで、ベットの名前は言わない。

この「ワン―ワン―ワン」は、7の目が出た後でしか賭けられない。賭ける場所は、「小の目(2~6)」、「大の目(8~12)」、「全て(7を除く2~12)」の三種類で、次回に7の目が出るまでに、指定の目が全部出れば勝ちとなる。小の目と大の目は75倍だから、1ドルを賭けているだけでも当たればまあまあの配当になる。賭け金はあくまでも例で、5ドルチップを投げて、大と小の目に2ドル、全てに1ドルという事もできる(その場合はツー-ツー-ワンと言う)。ワタシは殆どのゲームでここに賭け続けた結果、およそ2時間半のプレイ中に、小の目が3回も出てくれた。また、セブンナウトせずに延々シュートしてくれる優良シューターにも恵まれたこともあり、ゲームをやめるころには数百ドル程度お金を増やすことができていた。

もう出発しなければいけない時刻となったので豪華な部屋に戻り、この部屋では結局ソファーに座ることさえしなかったといくらかの悔しさを残しながら、その片隅に置いておいた荷物を取って部屋を出た。

日本に帰って改めて残っているお金を数えてみたら、出発時よりも100ドルちょっと、増えていた。クレジットカードで支払った買い物などは考慮に入っていないが、次回のゲーム資金が減らずに済んだことは喜ばしい。次回のラスベガス巡礼は10月中旬の予定。

(このシリーズおわり)

新ラスベガス反生中継2019GW DAY6その1:最終日(前半) 

2019年06月16日 21時12分49秒 | 海外カジノ
◆本日の予定
(前半)
・午前中はひたすらゲーム。
・午後、タウンズスクウェアのホールフーズで、現地在住の友人SLさんと会う。
(後半)
・ピンボール・ホール・オブ・フェイムを覗く。
・宿をサムズタウンに移す。
・夜を徹してカジノに入り浸る。

◆これより本日の記録

慢性的に寝不足気味なので今朝は10時くらいに起きるつもりだったのに、朝6時前に目が覚めてしまった。昨夜は早めに寝たとはいえ早すぎる。

今日は午後から現地在住の友人であるSLさんと会い、更に宿をサムズタウンに移すことになっているので、荷物を車に積んでいつでもチェックアウトできるようにしておく。出発までは、幸いカジノ資金は潤沢なので、午前中はずっとゲームをして過ごす事にする。

オーリーンズには、DDBのAces & Faces(9/6)がある。通常のDDBでは、ボーナスは2~4のクワッズに振られているが、Aces & FacesではJ~Kに振られており、若干有利になるので、ワタシは好んでプレイする。しかし、ローカードのクワッズしか出てくれない。一度、4ロイヤルがディールされたがロイヤルに発展することは無かった。

どうもビデオポーカーが思うように遊べないので、珍しくメカのリールマシンに浮気してみようという気になった。目を付けたのは、世界最大のスロットメーカーであるIGTの「Super Silver 7」だった。デノミは1¢、3リール27ライン、各ラインに5ベットできるのでマックスベットは1.35ドルになる。これを選んだ理由は、フルベットしてもゲーム単価がさほど高くならないからだった。


IGTの「Super Silver 7」。同じコンセプトでタイトルが異なる機械が3台ならんでいたうちの一つ。

始めてから10ゲーム目くらいで、LINE 5にANY BARが、LINE 8にSINGLE BARが揃った。


LINE 5(オレンジ色の線)にANY BARが、LINE 8(水色の線)にSINGLE BARが揃っている。

通常、ANY BARとSINGLE BARでは配当が異なる。それぞれいくらだったのかと機械の表示を見ると、どちらも30の払い出しだと表示されている。


機械に表示された、各ペイラインで当たったクレジット数。LINE 5(左)、LINE 8(右)共に「PAYS 30」と表示される。

訝しく思ってペイアウトスケジュール表を表示させてみると、やはりおかしい。ANY BARの配当は30、SINGLE BARは80となっている。


ペイアウトスケジュール表。赤い楕円で囲んだところが今回のゲームで支払われるはずの配当。ANY BARは30、SINGLE BARは80となっている。

これに従えば、今回のゲームでの配当は110でなくてはならないはずだ。しかし実際には60しか払い出されていない。50¢のショートペイである。とは言えたいした損害ではないし、諦めてこのままゲームを続けてしまおうという考えも浮かびはしたが、カジノ機器での配当間違いはたとえ少額でも由々しき問題なので、結局コールアテンダントボタンを押して係員を呼んだ。数分後に白人のおばちゃんがやってきて、「ハロー、どうしたの?」と声をかけてきた。一般の客かと思ったら、その人がスロットアテンダントだった。

「えとあの、今こんな手ができたんだけんども、60クレジットしか払い出されないでござる。んでも、この表を見ると(と言って、表示をペイアウトスケジュール表に切り替える)、ANY BARは30で、SINGLE BARは80となってるある。これはおかしくないですかいの?」

訴えを聞いたおばちゃんも、自分で配当表やペイラインを調べた後、ワタシの主張に間違いがないことを確認したうえで、インカムに向かって何かを告げていた。ワタシはおばちゃんに、なんとなく言い訳がましく「額は少ないんだけど・・・」と話しかけると、おばちゃんはそれを受け取るように、「Yes, it's a point」と答えた。

ほどなくして更に二人の男がやってきた。一人はメカニック、もう一人はボスのような立場であるように見えた。おばちゃんは二人に状況を説明したが、ボスのような男はよくわかっていないようで、LINE 5だけしか当たっていないのではないかなどととんちんかんなことを言っている。確かに15年前の機械であれば3リールマシンのペイラインは5本以内であるものが殆どだったが、今は時代が違う。そうなったのも、あんたらカジノがゲーム単価が高くなる機械をメーカーに求めてきたからではないか。

メカニックと思しき男は、筐体に鍵を差し込んで何かの操作をした。するとリールが回り出して、最終的にさっきと同じ状態で停止した。たぶん、最後に行われたゲームの再現をテストモードから行って、結果の確認をしたのだろう。

しばらく三人で話をして、これは機械の不具合であるという結論に達したらしかった。おばちゃんは一旦どこかに姿を消し、すぐに戻ってからワタシに1ドル札を手渡してきた。ワタシは結果的に50¢トクをしたことになる。このときおばちゃんに「この機械はクローズされるんですかいの?」と聞くと、「ええ、そういうことになるわね」と返ってきた。ワタシはまだこのゲームで遊んでいたかったのだが、諦めて別の場所に移動した。

次に、VPのプログレッシブトリプルプレイに向かった。ロイヤル様の賞金は、上段が1737ドル、下段が1400ドル、中段が1116ドルと素晴らしく溜まっているので、出発するまでこのゲームに賭けようと決め、それから5時間半に渡って打ち続けた。この間、クワッズは14回、ストレートフラッシュは3回出たが、ノーヒットの4連発、5連発などという不運もたいへん多い。野球で言えば「三振か長打」のようなゲームが延々と続くので、お金はずいぶん減ってしまった。

そろそろSLさんと待ち合わせの時間が近づいてきた。この時のプログレッシブは、上段が1876ドル、下段が1539ドル、中段が1255ドルにまで膨れ上がっていたが、後ろ髪をひかれる思いで台を離れた。

SLさんとは、タウンズスクウェアのホールフーズで待ち合わせている。ついでに、ホールフーズならではのジモチーお勧めのお土産をいくつか教えてもらった。それらは確かにホールフーズらしいとは言えるが、ラスベガスらしいというわけではない。やはり、ラスベガスには名物は無いのだなあ。

土産を買った後、SLさんが店内のカフェでお茶でもしましょうと誘ってくれたので、そういえば朝から何も食べていないことを思い出して、店でシナモンロールとコーヒーを買って、喫茶コーナーに入り、1時間半ほどおしゃべりをして過ごす。旅行先で、地元の人々に混じって、地元の人たちと同じものを食べたり同じことをして過ごすのは面白い。今度女房とラスベガスに来た時にも、一緒に来てみよう。

(つづく)