水車ボランティア(+山家鳥虫歌)

ボランティア解説員としての見聞から始めた、ボケ防止メモ。12年目。新たに「山家鳥虫歌(近世諸国民謡集)」を加える。
 

蚕起き桑を食う(22/72)

2010-05-21 04:58:24 | 72候
 今日は、72候の「蚕起き桑を食う」だ。

蚕は昆虫だ。それも、唯一家畜化された蛾だ。

 蚕の一生は、およそ次のごとし。
 
 まず、卵から孵化して、幼虫になる。この幼虫の間は約3週間で、その間、旺盛に桑の葉を食べ、4回の脱皮をする。
 昔一度だけ、この、桑の葉を食べている音を聞いたことがあるが、サラサラ(といったらいいか)とても面白い音であった。確か、蚕の世話をしていた方は「小雨の音みたいでしょ?」とおっしゃった。

 次に繭を作り、中に籠る。蛹(サナギ)の期間だ。3週間ぐらい。
この蛹が中に入った状態の繭から、絹を取るのだろう。

 羽化させる繭は極めて少数のはずだ。この少数の羽化した成虫(羽化後の蛾)は、次世代を作り、10日程で死ぬ。

 徹底的に家畜化を追求されてきたため、今の蚕蛾は飛ぶこともできないらしい。

 絹の生産が始まったのは、数千年前の中国だそうだが、蛾を家畜化させる、ということをなしとげてしまう人間の欲(といっていいだろう)は本当にすごいことと思う。

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