水車ボランティア(+山家鳥虫歌)

ボランティア解説員としての見聞から始めた、ボケ防止メモ。12年目。新たに「山家鳥虫歌(近世諸国民謡集)」を加える。
 

古今集(183)

2016-04-14 11:53:19 | 懐風藻
428 今幾日 春しなければ うぐひすも物はながめて思うべらなり
すももの花
つらゆき

春もあと何日かで終わってしまいます。それを共に惜しんでいるかのように鶯も物思いに沈んでいるようです。

「うぐひすも物か」の部分に「スモモ」を読み込んだ歌なのだそうだ。

不思議なことに古今和歌集には桃の歌がない。
それで、やむをえず、本当は桃の花を詠った歌を載せたかったのだが、上の歌を載せることにした。
スモモと桃の区別はつけることができますので、ご安心を。


昨日、友人の案内を得て、中央道釈迦堂博物館に行った。
まさに桃源郷!桃の花が満開でみごとなものでした。釈迦堂PAに車を止め、徒歩で外に出ることができるようになっていてまことに便利。


万葉集19巻に、次のような歌があるそうです。

春の苑(ソノ)、紅にほふ桃の花、下照る道に 出でたつ少女(オトメ)

少女がいればよかったのでしょうが、まさにこのような状景でした。