水車ボランティア(+山家鳥虫歌)

ボランティア解説員としての見聞から始めた、ボケ防止メモ。12年目。新たに「山家鳥虫歌(近世諸国民謡集)」を加える。
 

古今集(182)

2016-04-11 11:09:33 | 古今和歌集
93 春の色の至りいたらぬ里はあらじ さけるさかざる花の見ゆらん
題しらず
よみ人しらず

春がやってくる気配は、どこでも同じように感じるのに、同じ花であっても、咲いているものと咲いていないものとがあります。


たとえ同じ種類に属する花であっても、年齢、植えられた場所、などの違いによって花の咲く時期が微妙にずれる。
しごく当然の状景を詠った歌、と解釈されます。


本当は、花にたとえて人間のことを詠っているように感じます。

同じ才能を持っていても、それが表に出てくる時期は人それぞれ、といいたいのか、それとも、少女から娘への変化を詠いたいのか?