■
……ひとたび親になれば、子育ては何年もつづく。保育所や学童保育の充実は必要だが、親と子を長い時間離す支援だけではいけない。父親も母親も子どもと深くかかわり、家族そろって夕食が食べられる。そんな社会に変えたいと思う。
最後は宮沢賢治ばりに、「変えたいと思う」のだそうです。そんな文章を社説と銘打って印刷して配達しては行けません。「したいと思う」と書けば問題が解決するのなら、こんなに結構な事は有りません。朝日新聞が夢に描いているような家庭生活が送れていたら、きっと社長さんの長男が麻薬覚醒剤に手を出したりしなかったのでしょうなあ。
■こんな寝言社説を熟読しても何の足しにもなりませんが、5月28日には『選択のとき』シリーズで少子化を取り上げて、少しは足しになる事が書かれていましたぞ。
フリーターは、04年で213万人とされる。91%の女性が結婚相手に求める条件として「経済力」を挙げて、低収入は結婚の大きな障害だ。
当然の結果のようにも思えますが、「経済力」というのは意味不明ですぞ。子育てに限っても、健康に育つ最低限度の医療費と食費を超えて、高額な塾費用と家庭教師、数々の習い事に始まり、「お受験」騒ぎから私立中学受験に予備校生活も含めて私立の医学部受験までを充分に担保するほどの「経済力」なのか?それとも、国民健康保険に入って餓死しない程度に工夫した手料理を食べさせ、風邪を引かない程度に隙間風が入らない住宅さえ有れば充分だと考えての「経済力」なのでしょうか?
■まして、「学歴」や「経済力」に拘って結婚した女性が、続々と離婚率の上昇運動に参加しているの理由が分からなくなります。貧しくても楽しく暮らせる夫婦と家庭の生活は有るはずですし、腐るほど富を持っていても寂しい家庭も有るでしょう。貧しさ故に腐ってしまう人間が居るのと同様に、豊かさ故に人生を狂わせてしまう者も居ますなあ。
00年に誕生した第1子のうち、26%が「できちゃった結婚」で生まれた。10代後半では8割だ。結婚を出産の前提と考える人が多いことを示しているといえ、未婚化は少子化と直結している。
「3年子無きは去る」と言われていた「お家大切」の時代が終ったそうですが、結婚したら即子供を要求する風潮は簡単に無くなるはずも無いのです。人権と自由の行き着く果てに昔懐かしいDINKSなどという奇怪な米国製の単語が輸入されたのはバブル時代でしたなあ。「共稼ぎで子ども無しカップル」という意味でした。その裏側でメディアの発達に従って、暇潰しセックスと若年層の売春が流行したりして「できちゃった結婚」が増えたようですが、同時に10代の妊娠中絶も激増してしまったそうですなあ。
■乱暴に括ってしまえば、進学・就職・出世競争に忙しいグループと、暇に任せてまぐわっているグループとに分かれるのかも知れませんなあ。
そもそも交際相手がいない人は、未婚男性の5割、未婚女性の4割を占めている。
男女の出会いの機械が急速に減った原因を解明するには、戦後日本の家庭倫理や風俗習慣の変化を分析しなければならないでしょう。そのヒントになる話が同じ特集記事に載っています。
70年代に最も多かったお見合い結婚は大幅に減り、次に多かった職場結婚も半減している。……かつて、会社は、職場結婚で女性が「寿退社」し、新たに女性が入社することで出会いの場として機能した。上司も縁結び役を買って出たし、社員旅行など社内の交流も盛んだった。結婚後も働く女性が増え、結果的に職場結婚は減った。見合いや「職縁」が廃れた分を埋める新たな出会いの場は無い。
……ひとたび親になれば、子育ては何年もつづく。保育所や学童保育の充実は必要だが、親と子を長い時間離す支援だけではいけない。父親も母親も子どもと深くかかわり、家族そろって夕食が食べられる。そんな社会に変えたいと思う。
最後は宮沢賢治ばりに、「変えたいと思う」のだそうです。そんな文章を社説と銘打って印刷して配達しては行けません。「したいと思う」と書けば問題が解決するのなら、こんなに結構な事は有りません。朝日新聞が夢に描いているような家庭生活が送れていたら、きっと社長さんの長男が麻薬覚醒剤に手を出したりしなかったのでしょうなあ。
■こんな寝言社説を熟読しても何の足しにもなりませんが、5月28日には『選択のとき』シリーズで少子化を取り上げて、少しは足しになる事が書かれていましたぞ。
フリーターは、04年で213万人とされる。91%の女性が結婚相手に求める条件として「経済力」を挙げて、低収入は結婚の大きな障害だ。
当然の結果のようにも思えますが、「経済力」というのは意味不明ですぞ。子育てに限っても、健康に育つ最低限度の医療費と食費を超えて、高額な塾費用と家庭教師、数々の習い事に始まり、「お受験」騒ぎから私立中学受験に予備校生活も含めて私立の医学部受験までを充分に担保するほどの「経済力」なのか?それとも、国民健康保険に入って餓死しない程度に工夫した手料理を食べさせ、風邪を引かない程度に隙間風が入らない住宅さえ有れば充分だと考えての「経済力」なのでしょうか?
■まして、「学歴」や「経済力」に拘って結婚した女性が、続々と離婚率の上昇運動に参加しているの理由が分からなくなります。貧しくても楽しく暮らせる夫婦と家庭の生活は有るはずですし、腐るほど富を持っていても寂しい家庭も有るでしょう。貧しさ故に腐ってしまう人間が居るのと同様に、豊かさ故に人生を狂わせてしまう者も居ますなあ。
00年に誕生した第1子のうち、26%が「できちゃった結婚」で生まれた。10代後半では8割だ。結婚を出産の前提と考える人が多いことを示しているといえ、未婚化は少子化と直結している。
「3年子無きは去る」と言われていた「お家大切」の時代が終ったそうですが、結婚したら即子供を要求する風潮は簡単に無くなるはずも無いのです。人権と自由の行き着く果てに昔懐かしいDINKSなどという奇怪な米国製の単語が輸入されたのはバブル時代でしたなあ。「共稼ぎで子ども無しカップル」という意味でした。その裏側でメディアの発達に従って、暇潰しセックスと若年層の売春が流行したりして「できちゃった結婚」が増えたようですが、同時に10代の妊娠中絶も激増してしまったそうですなあ。
■乱暴に括ってしまえば、進学・就職・出世競争に忙しいグループと、暇に任せてまぐわっているグループとに分かれるのかも知れませんなあ。
そもそも交際相手がいない人は、未婚男性の5割、未婚女性の4割を占めている。
男女の出会いの機械が急速に減った原因を解明するには、戦後日本の家庭倫理や風俗習慣の変化を分析しなければならないでしょう。そのヒントになる話が同じ特集記事に載っています。
70年代に最も多かったお見合い結婚は大幅に減り、次に多かった職場結婚も半減している。……かつて、会社は、職場結婚で女性が「寿退社」し、新たに女性が入社することで出会いの場として機能した。上司も縁結び役を買って出たし、社員旅行など社内の交流も盛んだった。結婚後も働く女性が増え、結果的に職場結婚は減った。見合いや「職縁」が廃れた分を埋める新たな出会いの場は無い。