塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

中山雅史の引退表明を思う

2012-12-10 23:46:46 | 日記
 「おいゴン、お前も引退するか!!」
 「一体何から引退するの?」

 この会話は先日僕と父の間で交わされたものです。

 我が家では2匹の雌猫を飼っていますが、実は片方の名前がゴン助というまるで雄猫のような名前なのです。

 ですので飼い始めのころは父が冗談で

 「中山!」

 と呼んで大いに笑ったものですが、この冗談はもちろん先日引退を表明した中山雅史氏にちなんでいます。

 中山氏には失礼な形ですが、それでも彼の知名度と実力はサッカーに関心の無い人物でも知る、素晴らしい
業績であることは間違いありません。

 中山氏の素晴らしいところは、

 「自分が劣っている点を素直に認め、後輩から学べる点は決して無駄にしなかったこと」

 に尽きると思います。

 また、プロはメディアと真摯に付き合うべきという姿勢には多くの関係者が助けられたと思います。

 彼の近くにいれば、少なくとも見出しになるような情報が得られるわけですが、言葉が一人歩きしなかった
ことは当然プロとしての実力が備わっていた為です。

 だからこそ2002年のワールドカップ、誰もが驚いた代表招集に繋がったのでしょうし、ジュビロの後輩で
ある高原と前田がJ1得点王に輝いていることは偶然ではありません。

 サッカー選手は私生活を追われ、時には不倫疑惑で騒がれる選手もいます。

 交通事故を起こして面倒をかける選手もいれば、警察沙汰を起こしてクラブの根幹を揺るがす選手も過去には
いました。

 しかし中山氏が私生活の不祥事を起こしたことは無く、その節制があったからこそ45歳まで現役を続ける事
ができました。

 不世出の名手がいま現役を退くことに対し、大きな拍手と敬意を贈りたいと思います。
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サッカーに対する愛情と敬意

2012-12-10 23:32:42 | 日記
 アルゼンチン・サッカーは悪名高き「バーバ・プラハ」との決別が出来ず、どのクラブも彼らの狼藉に苦しん
ています。

 バーバプラハはクラブに対して金品、チケットを要求するだけでなく、暴力に頼った応援をすることでも知ら
れています。

 彼らはサッカー、そして選手に対する敬意を全く持ち合わせていません。

 イタリアでもファンの度重なる暴力が原因で、数多くの殺人事件が起きています。

 カズがジェノアに在籍していた1995年、ジェノアファンがその日に対戦することになっていたミランのファ
ンに刺され、死亡した出来事は日本でも大きく報道されましたが、15年の月日が流れても一向に改善される余地
は見られません。

 ではどうして暴力が起こるのか?

 それはイタリアにしてもアルゼンチンにしても、社会全体に秩序が無い為でしょう。

 日本は確かに不景気で医療費が値上がりとなり、生活は苦しくなりました。

 それでも社会全体を見渡せば、他人に対する敬意を持ち合わせるだけのゆとりがありますし、手を差し伸べる方
が多いと言えます。

 つまり、社会が暴力に頼ることを必要としていません。

 だからこそスタジアムの安全が保たれ、売店で飲食が楽しめ性別問わず快適に観戦ができます。

 今日本人選手が戦力として認知されたからこそ、移籍する際にはお金やクラブの規模以外にも注視すべき部分が
あると言えます。

 それはそのクラブのファンが

 「地域、選手、クラブ、何よりサッカーに愛情と敬意を注いでいるかどうか」

 と言う点です。

 この点は日本は全て揃っているはずですし、本当に素晴らしいと言えます。

 アルビレックスのファンはいつも

 「アイシテル・ニイガタ」

 と歌います。

 これは外国籍の選手も他県から来た選手も、大きな感銘を受けているでしょうし、日本の選手にはこうした素晴
らしいファンのいるクラブで戦ってほしいと思います。
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人生で最も美しい敗戦

2012-12-10 00:05:50 | 日記
 2010年4月28日水曜日、スペイン・カンプノウの地てジョゼ・モウリーニョは試合終了後、以下の声明文
を発表しました。

 その言葉とは

 「生涯で最も美しい敗戦」

 チャンピオンズ・リーグ4強で激突したインテルとバルセロナは、トータル・スコア3-2で前者が決勝へ進出
し、結果的に45年振りに欧州王者に返り咲きます。

 バルセロナ時代ボビー・ボブソンとルイス・ファンハールに師事し、両者を懸命に支えながらも決して周囲から
の敬意を得られなかったモウリーニョ。

 そのクラブを沈めることが出来たのですから、彼特有の皮肉の込めた気持ちがこの言葉に結びついたのでしょう。

 これは男女の関係も同様ですね。

 チャペルで熱い口づけを交わした瞬間、その男女は美しい敗戦を得た形になります。

 と言いますのも、結婚した瞬間から個人では決して背負うことのなかった様々な責任、言い換えれば制約が勝手
にやってきます。

 「お金の問題」
 「時間の問題」
 「子育ての問題」
 「互いの両親と親戚関係」

 これらで悩む方は多いでしょうし、だからこそ離婚訴訟は減ることが無いのですね。

 独身の僕からすれば結婚そのものが遠い存在ですが、中には毎日苦渋の気持ちを抑えつけている方、案外多いの
かもしれません。

 そこにはモウリーニョが得られなかった

 「愛情と敬意」

 が横たわっており、どちらかが引くことをしない限り問題の解決は糸口さえ掴めないはずです。

 モウリーニョにとって笑えないのは、私生活の中で度々

 「不倫疑惑」

 がタブロイドに掲載されていることでしょうか。

 モウリーニョはスコットランドで体育教師を務めていましたが、女学生からの支持は絶大だったそうですから、
タブロイドの報道は必ずしも誇張ではないようです。

 (参考資料 日本スポーツ企画出版 欧州サッカー・トゥディ 2009-10シーズン完結編)

 

 
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