「滝」の俳句~私の心に見えたもの

220728 佐々木博子(「滝」瀬音集・渓流集・瀑声集 推薦作品より)

トランスのかすかな唸り別れ霜 鈴木幸子 「滝」6月号<滝集>

2013-06-21 04:54:56 | 日記
 まだ家族が起きだすまで間がある朝の窓。別れ霜に農作物
の心配をしながらも「これでいよいよ春が終わる」という、
過ぎ去る春に対する、心残りのような気持ちが含まれている
のでしょう。かすかに唸っているというトランスは柱上変圧
器でしょうか。各家庭に電気を送っていて、コンセントを差
せば電気製品が動きますが、その家電の多くにトランスが入
っていて、必要な電圧に変換しています。その運転音でしょ
うか。「変えるもの」と「変わるもの」の配合が巧みですね。(H)