おいしい国ブルガリアでのフボボな生活

ブルガリアのこと、まだ忘れ難く・・・
でも、アラフィフからまた新たな挑戦をはじめます!!

車の墓場は宝の山? ③

2006-06-05 01:15:28 | ブログ

ラーダ、トラバントのほかにも、モスコビッチや東ドイツ時代のシュコーダなどなど、見るからにすごく古そうな車がいっぱい走っているここ田舎町ペルニック。現役バリバリ(ピッカピカによく整備されているものから、「こんなのでよく走ってるな、止まりそう・・・」というものまで状態はさまざま・・・)のものも、部品取りのものも道端によく見かけます。

若い人も車は大好き! そして修理は自分でするのがあたり前という環境のせいか、少ないお金で自分だけの車を手に入れています。 ソフィアに住む大学生、イヴァン(わたしの友人にイヴァンは少なくとも5人はいる)は1000レバ(7万円)でエンジンを載せ変えたチューンアップ・ラーダを手に入れました。外見はただの古いラーダ(後ろになんかすごいウイングがついていますが・・・)ですが、そのエンジンはカリカリ・チューン! マフラーも自分で溶接してつけたそうです! 先日ソフィアから30Kmあまり離れたペルニックに遊びに来てくれましたが、ズブトい排気音を響かせてやって来ました。ホホ~、やるじゃ~ん! 塗装屋も、こんな田舎町にも何件もあって、好みの色にできます。(自分で塗ってる人もよく見ますが・・・)

NomaltrabiSupertrabi  近所のアフトセルビズ(自動車整備工場)の前にはブルーメタリックのトラビ(トラバント)がありました。でも、右の写真の(こちらはコンビ、つまりバンですが・・・)普通のトラビとなんかちがう! よく見ると、太いマフラーが真ん中からニョッキと出ていて、タイヤも太め!! 何と、エンジンをフィアットのものに載せ変えたスーパー!?トラビなのでした。こうなるとまさに別モノ!! 逆にプレミアが付きそう。

ちなみに、乗用車だけでなくトラック、バン、バスもメッチャクチャ古い!! 最近、日本から送ってもらった宮崎監督の「紅の豚」を見ていたら、「あれっ!?」と思ってしまいました。ポルコ・ロッソがフィオといっしょに尾行をまいたときに乗っていたトレーラー。よく似た感じのボンネットのあるトラックが近所を走っているゾ!! この映画は第一次世界大戦と大j二次世界大戦の間、という設定のはずだから・・・(汗) 何10年もモデルチェーンジをしなかった共産圏ならでは、ですね。(ちなみに「紅の豚」の中のトレーラーはフィアット、もちろんイタリア製です) さらにびっくりなのは、先回の写真に載っていた廃車のパトカーのラーダ、これと同じモデルの車は2006年の今でも作られていて、ちゃんとカタログにも載って販売されているんですよ! 

もう誰も乗らなくなった古い車を組み合わせ、自分だけのオリジナルにしてしまう・・・そしてそれを乗り回すとは!! この国全体が「車の墓場」みたいなものだからこそできる技ですね。 でも、やっぱり若い人は新しい車のほうがいいようで、アウディやBMWに乗り換えてますけどね。来年からEUにオブザーバー参加するといわれているこのブルガリア、EUに入ってしまったらこういうのってできなくなるのかなァ・・・。 トラビだけを集めたレースとかないかなァ・・・ないか。危なすぎるもんネ。 車の知識のない私にとってはびっくりですが、車いじりの好きな人、ラーダ、トラビなどの日本では珍しい車の好きな人にはウレシイ(!?)国ですね。ブルガリアは。