しろみ茂平の話

郷土史を中心にした雑記

学校の雨傘(唐笠)

2020年05月28日 | 城見小・他校
学校の雨傘(唐笠)

教室にはクラス全員の唐笠が備えてあった。
雨が降ると、その笠を差して学校から帰ることになっていた。
雨の時、その唐笠を開くと
ぱりぱりぱり・・・と大きな音がした。
油紙の上に落ちるので、雨音がはんぱでなかった。
雨が止むとたたむが、こんどは笠の重さがはんぱでなかった。
それに次の日に学校へ持ってゆくが、笠をもっていると邪魔になり途中遊べない。
それで生徒に人気がなかった。
しまいには、雨が降っていても濡れながら走って家に帰っていた。びしゃぬれだった。

・・・・・

ガリ版(謄写版)

職員室の一角にガリ版印刷の部屋というか場所があった。
先生がヤスリを使ってテスト用紙などを作っていた。
ときどき先生に補助を頼まれることがあった。
そこへ行くと、先生がロウ加工した原紙を謄写版にはさげ、次にローラーにインクをつけて原紙の上を滑らかに均等に滑らせた。
補助の生徒は、印刷が終わった紙(わら半紙)を抜く。その繰り返し。
ガリ版には独特のインクの匂いがしていた。

・・・・・

M先生のつけペン

M先生の机に、つけペンとインク瓶などがセットになった置物があった。
それは子供も似たようなものを持っていた。なぜなら、安から。
M先生は時折、そのつけペンを使った。
ペンを手にして、
まずインク瓶に浸ける。
その後、ゆっくりと瓶から抜いて紙に書いた。
ところが、つけペンは安物だけにペンからインクがどぼっと紙に落ちることがあった。
役場にも農協にも、机にはつけペンの立てが置いてあったが、
なぜ、あんな子供だましのようなものが重宝していたのだろう?



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雨蛙を食べる

2020年05月28日 | 城見小・他校
雨蛙を食べる
アマガエルは捕るのが簡単。
片手の手のひらを膨らませるようにして、カエルの上から捕獲する。
逃げられることもあるが、たいていつかまえる。
そのカエルは、そのまま口に入れ、即喉をとおす。
熱い湯を呑むのと似て、いっきに飲み込むのがこつだった。


蜂の巣を落とす
蜂の巣を落とすのは共同作業だった。
男3人位で、長い竹の棒で軒下の蜂の巣ふきんに、ゆっくりと、静かに近ずく。
棒を構えると、早くも蜂が襲ってくる。
逃げる~~。
ここが面白い。
誰か一人刺される・・・ことが結構ある。その前提があるのでスリル満点。
刺された時は小便やヨモギで手当てをする。効果があるかは疑問だが。
目的の蜂の巣を落としたら、蜂があきらめるまで離れて待つ。
そして蜂の巣の幼虫は平等に配分し、
その場で食べた。
かむことはせず、飲み込んでいた。
栄養があると聞いていたが、ほんとうかどうかはわからない。


サルキンを食べる
野には自然はいっぱいあるが、そのまま取って食べることができるものは少ない。
いちばん簡単なのは、畑の柿やスイカだが、これは泥棒で、できることでも、することでもない。
秋にサルキンがあった。
これは美味しかった。
しかも少し腹の足しになっていた。
難点は、どこもかしこも有る訳でなかった。
熟れたサルキンは見た目も美しく、食べかたも簡単で、取って口にほおばるだけ。
秋の子供の人気だった。
サルキンは標準語では、「あけび」というのを中学生になって知った。

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