大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

バレーがいきなり居なくなる現実を突きつけられて思うこと

2008-07-22 23:57:22 | ガンバ大阪
もし、バレーが退団になることを今日ではなく、昨日のうちに判っていたら、多分コール氏に対して、「東京時代のルーカスの1トップってどうでした?」と訊いていたかもしれない。恐らく氏の答えというのは、あまり芳しいものじゃないだろうな、とは思う。まあ、こんなことは氏に尋ねるまでもなく、「ルーカス 1トップ」で検索してみたら、それ自体さして機能していなかったことが判るわけですけども。確かにルーカスのプレースタイルを見ていると1トップを張れるような力強さよりは、2列目から飛び出してくる動きの印象が強くて、東京時代にも一番点を取っていた06年もMFでプレーしていた時期だった記憶がある。ついでに言っておくと、ガンバでは蹴ったことがないけども、ルーカスってPK上手いらしいよ。今は蹴る機会がないけども、東京時代は塩田は練習中でも全く防げなかったそうだから、チャンスが来たらこの人に蹴らせればいいかもしれない。

そう考えると、ルーカスの1トップという選択はないだろうと思うし、バレー退団の後の青写真を描くとすれば、

・ルーカス+日本人の2トップに、中盤に外国人を入れる
・ルーカス+新外国人の2トップ
・新外国人の1トップ

といった選択が考えられるかもしれない。

こういう書き方すると、随分ドライな風に思われるかもしれないが、いきなりそういう現実を突きつけられたら、逆にバレーが退団する今こそガンバをいい方向に持っていくチャンスだと考えたいからである。別にバレーのことを評価していないわけではない。個人的にはバレーと共に歩んだ1年半は楽しかったと思うくらいだし、抜けて全く痛くないと言うのはウソになる(バレー放出後の大宮や甲府という例を見ていると)。

ただ、多くの他サポがガンバの試合を見ておられてから言う感想は、やっぱりFWが一番のネックだということも現実ではある。これは別にバレーのことを批判している訳ではない。どんな選手でもそのチームにおいて貢献はしてくれたとは思う。特にバレーにおいてはフィジカルを生かした得点と、セットプレーの守備における相手キーマンのマークという面においては。

しかし、功罪という両面で見ると、ある意味バレーの存在自体がガンバの前線においてバランスを悪くしていたのも事実ではある。だからこそそれを是正するチャンスだという風に捉えててこ入れをすれば、ガンバがまた変わる絶好のチャンスかもしれない。

で、実際FWについてなんだけども、筆者の現状認識では、今痛いのはバレーが去ることではなく、播戸が不在であることだと思う。ルーカスと播戸という組み合わせは未知数なんだけども、一つのオプションであるだろう。となると、夏場は雅人や平井の台頭に我慢して、中盤に人を獲る、という選択もありうる。というのも、仮に外国人FWを獲ったとしても、ウチのカントクのことだから、ルーカスとまた2トップを組ませることをやりかねない。人が足りないのも困ったもんだが、その一方で人が揃いすぎると誰をどう使おうか頭を悩ませて結論を下してもその布陣が機能しないということもあり得る(去年のアウェー清水戦は正にそんな感じだったのではないか)。

つまり、選手起用において過去の実績や名前に基づいた序列で決めてしまう傾向にあるのならば、裏を返せば、誰かが欠場したり、退団したりすれば必然的に控えから誰かが主力に昇格するわけで、それがスッポリとチームの中でフィットしたりして、これは別に悪くないやん、というケースは過去幾度となくあったのである。だからまあ、補強というのは良し悪しがあるけども、秋まで辛抱するというのも一つの手段かもしれない。

もっと言えばカントクはヤットと播戸が離脱した時点から、夏場を現有戦力底上げの場と捉えて控え選手にもチャンスを与え、ACLが再開される秋からが本当の勝負だと考えているように思えるのだが。だから、補強しない方がいいとまでは言わない。補強して穴埋めするのも一つの発想だが、全てコマが揃った時点でカントクが悩み出すのなら、補強しないのも一つの選択なのだ、ということは指摘しておこう。

バレーについて言っておくと、色々と言われていたけども、基本的にFWとしての資質はある。シュートを外し続けていたが(カペッロがユーロで外しまくっていたトニを擁護した言葉を借りれば)、「裏を返せば、彼がシュートを打つべき場所にいた」ということの証左に他ならない。まあ、行くからにはガンバの名に恥じないように向こうでも頑張って欲しい。そして残された我々も居なくなっても愚痴るのは辞めよう。一方でバレーの決定率の低さを嘆いた人たちが、実際居なくなってから、バレーを何でアッサリと出したんだよ、とボヤくのは矛盾しているだろう。

まあ、これはバレーの件に限ったことではないのだが、いい悪いは別にして、全体的にクラブとしてのガンバの対応って何か淡白な感じはするけどもね。まあ、今回は契約を盾に取ってシーズン中は移籍は認めない、と突っぱねてもしょうがないとは思っているとしたらそうだとは思うが、他にも水本を売り払った件といい、フェルを気前よく清水にレンタルしては移籍1年目でやられた件といい、或いはヤットをOA枠で送り出そうとした件(まあ、親会社の以降で北京五輪に送り出したかったんだろうけども)からしても余計にアッサリしているように思える。個人的にはもうちょっとこう、神戸のシャチョーさんみたいな老獪さというかこすっからさがあってもいいと思うけどもね。それがないから弱化部長は交渉相手には益々ナメられるんだろうなあ。

J聯賽 第18輪 京都不死鳥 1-1 FC東京

2008-07-22 07:42:26 | サッカー全般
野球において、本当に守備の上手い野手というのは、ファインプレーという風には見せずに難しい打球でも簡単に処理してしまう。それと同様にサッカーのGKの話をしていくと、見方によっては、現在日本で最も安定したGKというのは楢崎だと言えるのではないか。まあ、彼のプレーって見ているとファインセーヴというのがあまりないんだけども、逆に言えば彼が的確なコーチングでDFのポジションを修正し、GKが横っ飛びしなくても正面でキャッチできるように持って行っているからではないか?勿論、それだけでなく、フィードや守備範囲を取っても総合的に楢崎は平均以上であることは言うまでもないんだけども・・・

余談であるが、川口が、代表の時とジュビロの時と出来が違うことを指摘する向きがあるんだけども、それは何も彼個人によるところではなく(ミスは本人の責任として)、現在の磐田というチームと日本代表のチーム力(特に守備力)や相手との相対的な力関係が関わっているものである。もっと言えば、磐田は今都市の規模レベル並みの順位に落ち着いているわけであって、そういうチームが日本代表のGKを預かっていていいのかということなんだけどもね。あ、去年どこかのクラブが彼を獲得する噂というのがありましたっけw

この試合をコール氏と一緒に観戦させて頂いた中で思ったのだが、東京のGKの塩田は確かに数多くの決定的な場面を防いだ。それは確かなんだが、逆に言えばそこまでもって行かれるということに今の東京のチーム状態が現れているかもしれない。塩田ってフィードをタッチに割らせたりするところを見ると、反応系のGKの域を出ていないかもしれない。その反応系の中でも、藤ヶ谷・菅野・土肥といったGKよりは他の面で劣っているというレベルなんだけども。その意味では、塩田よりは京都の水谷の方がこの試合に限って言えば安定していたとも言えるかもしれない。

だからそれだけに、終了間際のFKを弾いてクリアできなかった水谷、ひいては京都にとっては残念な結果に終わったし、完全な負け試合を拾えた東京にとっては価値あるドローであっただろう。試合の方であるが、東京が右サイドで石川を中心にしかけ、京都はシジがボランチとして中盤の底から起点となり、柳沢をターゲットにしてそこから両翼の渡辺大剛やフェルが仕掛けて来る。前半15分の渡辺の突破は見事だったなあ。目の前で見ていたけども、当たられても簡単にボールを渡さなかったんだから。

あと、ガンバサポとしてはシジが頑張っていているのは嬉しいし、出さなきゃ良かったと思うこともないわけではないが、ボランチの動きをみていると京都にいて良かったかもしれない。ガンバでボランチといえば、ミチが上がった後のケアだとか、ミチの守備力をカバーすべく、サイドにも走りまくらないといけないわけで、明神並みの運動量はさすがにこの人には求めることはできない。だからよくシジを見ていると中盤の底のバイタルエリアをカバーするのが中心である分、動けなくても何とか持っているかもしれない。

後半8分CKに飛び込んだヘタレによるゴール・・・まあ、試合に出られていることが良かったんじゃないでしょうか。彼に対する気持ちってもうそんなもんでしかないですよ。

東京の攻撃だが、カボレが裏へ飛び出す場面というのがあまり造れていない。この辺は京都のDFが上手く対応していたし、そのカボレが下がって赤嶺に代わると今度はスピードを警戒せずに済んだ京都がラインを押し上げてしまっている。後半30分に右サイドにできたスペースに徳永が飛び出して決定的なチャンスだったけどもこれも防がれた。そうなると、城福さんはJ1年生監督である分、交代カードの切り方が上手く行っていないような感じがする。下げるとしたらカボレではなく平山だったかもしれない。もう少しこの人には自分からシュートを打っていく強引さが欲しいんだけどやはり物足りない。

京都であるが、逃げ切る上でのカードの切り方について言っておくと、フェルをロスタイムに下げたのは時間稼ぎでしかなかったのだが、どうせならフェルのキープ力を生かして前でボールをキープする、といったことをやっても良かったとは思うんだが(こういう時にそれが出来てしまうんだよなあ、この人は)、柳沢も下げてしまうと前線でのチェイスやキープ力までも失ってしまったかもしれない。リードしている時の試合運びという点ではまだまだ課題は残る。けど京都はいいチームになったし、この状態なら残留できなければおかしい。ガンバもACLのシリア遠征後に対戦することになるがその場合結構難しい試合になるかもしれない。

試合後は四条大宮でコール氏と一緒に飲み、Jリーグ全体のトピ、とりわけ横浜FMのことについて話をした。やはりこのチームが降格したらイカンよなあ、とは思う。マリノスタウンを造って将来に向けて投資したが為に予算を縮小されている現状が厳しいとは言え、何とか残って欲しいんだが・・・最後のダービーとか煽っていて2部でダービーなんて笑えないからね。