大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

J聯賽 第17輪 大阪鋼巴 1-1 FC東京

2008-07-17 00:13:39 | ガンバ大阪
再開後のリーグ戦では結果はともかく、ガンバらしいサッカーは出来ていたとは思うのだが、今回は東京の戦略によってガンバは思うようにサッカーはやらせてもらえなかった。ポジションを東京のイレブンが広くとり、前線に素早い経てパスを出して、ガンバの高いラインの裏を狙い、また右サイドに狙いをすまして石川を長友が追い越す動きをしてサイドから崩してクロスをあげる。こうすることで広げられて、ガンバが得意とするパスサッカーが思うようにさせてもらえなかった。

まあ、東京相手だと、速い縦パスを警戒するあまり、前節の鹿島なんかはラインを下げて、中盤を省略したような形を余儀なくされたものだが、ガンバにとっては高いラインこそがガンバのサッカーを支える生命線であるが故に、ラインを上げようとすると裏に出されてしまうのが悲しいところ。この辺は前節の川崎戦をスカウティングし、ジュニーニョに抜け出されてやられた一発を見て、意図してきたプランなんだろう。裏ばかり狙うのが東京のやり方というわけではなさそうな気もする。アウェーの大宮戦同様に高いラインを敷く相手に対してやっていることで、前回にも書いたように、相手に応じてやり方を変えるという意味で城福監督の思考もまたムービングしているのであろう。

ただ、そうしたやり方は確かにガンバの長所を消したが、同時に東京の得意な形というのは何なのかということを考えさせられてしまうものだった。前半から幾度となく危ない形を作られていたが、その多くは右サイドを起点にしたものであり、カボレが本来決めてもおかしくない場面が2度ほどあった。後半も石川が中にちょっと入ってスペースをサイドに造り、長友が追い越していくことでチャンスを作っていたが、それなら石川を下げてエメルソンを投入した交代は逆にガンバにとってはさして脅威にはならず、却って助かったかもしれない。その後幾度となく裏にボールを入れて来られてもガンバは3バックが冷静に裏のスペースを消して対応するようになってロングボールを弾き返し、更おにはセカンドボールを拾って攻撃に結び付けられるようになった。だから、東京って相手の良さをある程度は消せたけども、自分たちの得意な形というのも一つ捨ててしまったかもしれないのである。

ただ、ガンバの攻撃ではバレーがポストとして機能していなかった(終了間際にはよく倉田に繋いでチャンスはお膳立てしたが)が故にまたもやルーカスが前に上がらざるをえなかったのだけども、前線でのルーカスの上手さといったらもう桁ハズレやな。あの難しい浮きダマを難なく足元で収めてしまったのだから・・・先制ゴールといい、十分古巣のサポに対してはアピールしたでしょう。

お互い勝てるチャンスはあったとは思うから、負けなくてよかった、という気持ちと勝てる試合だったという気持ちは半々あると思うけど、引き分けは妥当な結果というところか。どちらかと言えばガンバは連戦の中で倉田や佐々木、それに下平を使えたという点では収穫だったかもしれない。今は播戸や遠藤がいない状態だから、本当の勝負は彼らが戻ってからの秋口あたりからだと思うし、順位争いも低空飛行だから、カントクは育てながら勝つという道を模索している時なんだろう。

引き分けであったけども、この試合に2万7千人も集まった(その中で招待がどれだけあったかは判らないが)ということで、平日に、郊外の飛田給ではなく、都心のオフィスから仕事帰りに行ける国立で開催したことに意義があったかもしれない。その中でガンバというチームと試合をやれば面白いし、東京も内容的に光るものが見出せたかもしれない。何しろガンバは相手によって特別に何かを変えようとするチームではなく、自分たちのサッカーというのを貫こうとする。

逆に言えば、ガンバは同時に相手の持ち味を出させて光らせてしまう傾向にある(だからその意味で次節の京都戦はガンバとは別の意味で難しいかもしれないが)。東京が城福監督のものでいいサッカーをしようと志すならば、ガンバとしても相手にとって不足はないし、東京の方もまた、ガンバと対戦するのがどことやるよりも楽しみだと思って貰えれば、この2チームのカードが面白いと世間に認知されるだろうし、それを願って止まない。