大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

J聯賽 第14輪 大分三神 1-0 神戸勝利船

2008-07-01 07:15:30 | サッカー全般
Jスポで昨夜この試合を見たが、とりあえず、試合した両チームの選手並びに応援・観戦されていた皆さんへ一言。

おつかめさまでした。

なんかそう労いたくなるような試合でしたね。6月終わりに大分で午後2時から試合するというのはやっぱりムリやなあ。いや、気合で試合できたとしても、やはり運動量が落ちてしまう展開になるのは仕方がないのか。神戸が大分の3バックの両サイドと突こうとしてサイドにボール入れるんだけども結局そこで手数をかけられない。もっとサイドバックが積極的に上がって主導権を握ろうにもそれをしてこない。大分のカウンターを警戒しているせいかDFラインも引き気味。互いに引いた上体なのでラインが間延びしていっている。

試合開始から神戸がボールを支配しているんだけども、なんか大分にボールを持たされているという感じだった。そうこうしている内に大分がロングボールを前へ出すようになると徐々にペースを掴むようになり、金崎の個人技が炸裂!何ですかあの、股抜きのパスは?先制ゴールだけを見ると上本のヘディングがクロスバーに跳ね返ったところを森重が詰めていたけども、あれは実質上本のゴールみたいなものだったか。

こうなると大分にとって、「注文通りの展開」が作動することになる。ラインを下げて中央を固めて神戸に決定的な仕事をさせない。神戸を見ていると、大久保の役割がハッキリしていないように思えた。この試合で彼は前線でプレーしていたのか?それとも2列目からの飛び出しを期待されて下がってプレーしていたのか?後者であるならばもっと飛び出す動きが必要だろうけど、結局神戸ではポストアップ(バスケ用語)してボールを受ける選手がいないんやなあ。神戸のチーム事情で大久保はOAの選考から漏れたけども、こういう使い方だと所属クラブでも宝の持ち腐れになり、どっちつかずで終わってしまうかもしれない。松橋章太を途中から出したけども、交代させるべきは大久保だったのではないか。

ところで大分だが、前節の鹿島戦といい、今回の神戸戦といい、勝ち負けの内容には特徴が出ていると思う。それは、

負け試合 -負けたけども内容は悪くない(と酉サポは言うけども)
勝ち試合 -内容はアレだけどもとにかく勝ちきった

というものである。前節の鹿島戦での負け試合についてトリサポらは、「内容は悪くなかった」と言う。しかし、内容で本当に鹿島を押し込むようになったのは、鹿島にセットプレーで先制されてからであって、そこから鹿島には上手くあしらわれてしまったという印象がぬぐえないのである。

これに対し、今度の神戸戦では立ち上がりから神戸に攻め込まれていたもののそれをしのいで、セットプレーで先制し、後半はその虎の子の1点を守りきるというのは、彼らが得意とする、「注文どおりの展開」だったと言える。だから、勝つにしても負けるにしても大分はこれまでの「堅守速攻」のチームらしい内容だとは言える。

となると、課題は「悪くない負け試合」をするくらいなら、いかにしてゲームの開始から主導権を握るべく、ポゼッションを高めていくスタイルに変換していけるか、ではないかと思う。今のスタイルでは、リードされると追いつけない、引いた相手を崩せないという問題が付きまとうからであり、ある程度の順位には付けることはできてもそこから上へ上がれるかは疑問である。

多分、シャムスカ監督ほどの人なら今のチームならどのレベルまで行くかが判っているとは思うし、そこから上へ行く為に当然次なる一手を考えているだろう。その中にスタイルの転換というのも視野には入っているがそれは簡単なことではない。

というのもスタイルの転換というのは合宿を数週間やっただけですぐ成果が現れるものではない。サッカーが相手がある競技である以上、寧ろ最初はなかなか上手く行かずに、成績が下降するリスクを伴うからだ。当然攻撃的に前がかりになる為に失点のリスクは増大する。ただ、本来の目的を達成する為にそうした一時期の屈みというのは将来ステップアップする為に必要な我慢の時期として捉えれば長い目で見れば成果が上がるかもしれない。

まあ、他サポでしかない自分からはあんまりこれ以上踏み込んでどうすべきかとは言えない。というのも大分のクラブの現状を考えると、そうした屈みというのがチームにとって危機的な状況をもたらすという可能性があるかもしれないからだ。事実昨年はスタイルの変換に着手しようとしたけどもそれが上手く行かなかったが故に、途中で残留を見据えたサッカーに軌道修正を余儀なくされた。ハタから見ていると今季はほぼJ1の中位以上のポジションを確保している。だからまあ、個人的には今がチャンスとも思えるんだけども、そうしたチーム事情、現在の成績からすると今のスタイルを継続している方が安定しているしラクなのかもしれない。ただ、そうなると相変わらず勝ち負けには、前述した内容がついて廻るし、サポもこれを甘受しなければならないのであるが。