ねむたいむ

演劇・朗読 ゆるやかで懐かしい時間 

年末のご報告など

2014-12-22 | Weblog
私も参加させてもらったかばさんの朗読会も無事終了。
来てくださったお客様、ありがとうございました!

ギャラリー・プチアートの二階の小部屋に、形の違う可愛い椅子たちを総動員して、
「毎日、つまらんなあ、そやけど、ちょっとええこともあるやん」。そんな感じの詩やおしゃべりにクスクス笑ったり。ほっこりとした楽しい時間だった。

終わってからは今度は私が仕切らせてもらっての忘年会(いや、クリスマス会)。
近くの天六商店街で半額セールのお惣菜を買い込んで、ビールやらワインやらで、オーナー氏もお客様と一緒に大盛り上がり。
ちなみにワインは私が持参したスペイン産のスパークリングワイン「CAVA(カバ」。
(辛口のおいしいワインです。おまけにお手軽価格。お勧めです)。

そして参加の女子たちには私の母手製のテディのプレゼント。まあ、作ったのはもう10年以上も前なのでビンテージものだけど、みなさん喜んでくださったのでうれしかった。

テディの写真は百枚以上もある。一体作り上げるごとに写真に収めていたし、ことあるごとに写真を撮っていた。整理しているとテディと一緒に母が写っている写真があった。15年ぐらい前だろうか。

何年か前、母は私の手相をみて、「あんた、年取ってから子供が出来るよ」なんて言っていた。
「出来るわけないじゃん」と笑うと、母は自分を指差して、「わ・た・し」。
たしかに、晩年の母は私の子ともみたいになっていた。

こどもになった母は、一人で留守番することがきらいだった。
でも、今年は年末から年始にかけて、ママ、ひとりでお留守番してください。
私は長年のあこがれだったフランス旅行に行ってきますからね!

みなさまもよいお年を!











ちいさな朗読会

2014-12-14 | Weblog
仲良くさせてもらっている佳葉さんがひさしぶりに朗読会をする。

初めて佳葉さんの朗読会におじゃましたのは、もう10年以上も前になる。
そこは古びた小さな喫茶店で、かばさんは、隣に置いたカセットデッキをカチャカチャ言わせながら音楽を流し、あるいはオカリナを吹きつつ、飄々とした読み方で自作の詩を読んでいた。
なんだかいにしえの文芸部みたいだ。若いのに70年代みたいだ。

浅川マキやキヨシローが好きで、とんがったファッションが好きで、でも、お化粧気はなく、シャイで、私とすごく似たところがあって、似てないところもあって、そのころ私はまだ星みずくを立ち上げていなかったのだけど、自分の書いた作品を自分で読むってなんだかいいなと思わせてくれたのだ。それ以来の付き合いになる。

今回は、私もちょこっと出演。自分の作品をひとつだけ読ませてもらいます。

12月20日(土)16時~と19時~(開場はその30分前)
場所は、カフェ・ギャラリー・プチアート(地下鉄天神橋六丁目、12番出口から歩いて5分)。

駅からすぐなんだけどわかりにくい。細い路地の奥の赤い扉の家です。

料金は500円+飲物代200円(コーヒーor紅茶)。

詳しくは佳葉さんのブログ「おきてみるゆめ」で。


19時の回の終焉後、残っていただいたお客様にはワインのサービスあり。

もっと残っていただいたら、ウイスキー、焼酎などのお酒と、天六商店街で買い出ししたお寿司お惣菜で、忘年会でもしようかと、画策中。
(お客様の忘年会参加費は500円。足が出たら私がなんとかします♪)。

ぜひ!


















東京、行ってきました

2014-12-07 | Weblog
東京ではホテル三連泊。贅沢をさせてもらっった。
朝起きたまま部屋を飛び出しても、帰ってきたらちゃんとお掃除されている。朝食のバイキングも美味しかったし、ベッドも室温も快適で、三日間ぐっすり眠れた。
劇場は絵空箱という小さな空間。小公演では人気の場所だそうだ。
今回は劇団大樹さんからオファーを受けての東京行だ。

公演前日、私が到着するとすでにセットがなかば出来ていた。華道家・横井紅炎さんの、いつも通りの特色のある素敵な美術。竹や和紙といった自然の素材を使って、ダイナミックかつ繊細に組み立てられている。和紙には落ち葉がはめ込まれ、それに照明があたって美しい。舞台上にはジェリービーンズのような箱がちりばめられている。

本番では、私はゲスト扱いなので、前半は客席から観させてもらって、後半に舞台から呼ばれる形での出演だった。

前半の「カスタネットの月」は、照明も、荒井美帆さんの二十五絃筝(写真では左端にちょっと写っているだけですが)の響きも、水川美波さんのダンスも、もちろん出演者のみなさんの朗読も、完成度が高く、ほんとうに素晴らしかった。
和紙の月に、美波さんの動きが映し出されるというシーンもあって、とにかく美しい。

この作品は、2006年にりゃんめんでも上演したものだ。
その時は女の一人語りで、舞台上に朗読者が一人、他の登場人物は声だけの出演という形だった。
今回はより演劇的になっていて、登場人物がそれぞれの役を演じるのではなく、主人公こずえの複雑な心の動きをみせるため、一度脚本をばらして再構築するという作業がなされていた。
斉藤さんの演出は動きも緻密に計算されていて、手間もかかっていて、小公演といえど全力投球の主宰の川野さんの姿勢が伝わってくる。
とても面白い演出だと思ったのだけど、川野さんの殻を破りたいと言っていた演出に、一言言わせてもらうなら、川野さんには、こずえのヒーローである栗林先生の役を、いつもの殻を破って演じることに挑戦してもらってもよかったのでは、と思ったりもする。
なんといっても、こずえを再生させたのは初恋にも似た「恋のちから」なのだから。栗林先生は大切な役で、こずえが羽森さん一人が演じたように、栗林先生もほかの役と一緒に演じたりしてはいけないと思う(って、これは台本を読ませてもらった段階では感じなかった感想なのですが)。

後半は、軽いトークセッションと、様々な私の作品をつなげて一連の物語のようにして構成したものを、出演者のみなさんと一緒に読ませてもらった。作家として、とても贅沢なことをさせてもらったと思う。とても楽しかったし、勉強にもなった。

川野さんの演劇製作者としての姿勢には、毎回本当に感心するばかりだ。
私も来年11月には大阪で新作をプロデュースすることになっている。頑張らねば!